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なぜあの曲で泣いてしまうのか?エモい楽曲を作るための実践的アレンジ術と理論ガイド

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音楽制作(DTM)を始め、DAWソフトの使い方にも慣れ、基本的なループやビートは作れるようになった。しかし、いざオリジナルのボーカル曲やインスト曲を作ろうとすると、「自分が思い描いているような、胸が締め付けられるほどエモい曲(泣ける曲)にならない」と壁にぶつかっていませんか?

頭の中では壮大で切ないメロディが鳴っているはずなのに、実際に打ち込んでみると、どこか平坦で、感情が揺さぶられない作業用BGMのようになってしまう。これは音楽制作における「初心者から中級者へのステップアップ」で多くのクリエイターが直面する共通の悩みです。

実は、人が音楽を聴いて「泣ける」と感じる裏には、偶然ではなく明確な「理論」と「構造」が存在します。本記事では、その「感動を生み出す根本的なメカニズム」から始まり、涙腺を直接刺激する「コード進行」、感情の爆発をコントロールする「曲の構成(ストラクチャー)」、そして世界観を決定づける「楽器とアレンジの手法」までを徹底的に解剖します。

この記事を読み終える頃には、あなたの頭の中にある漠然とした「切なさ」や「感動」を、リスナーの心に確実に届けるための「翻訳ツール(音楽理論とアレンジの技術)」が手に入っているはずです。今日からあなたの楽曲制作を、作業ではなく「感情を形にする魔法」へと進化させましょう。

目次

なぜ人は音楽で「泣く」のか?感動を生み出す根本的なメカニズム

コード進行や楽器のテクニックを知る前に、まずは「そもそもなぜ人は音楽を聴いて涙を流すのか」という根本的なメカニズムを理解する必要があります。ここを飛ばしてテクニックだけを詰め込んでも、表面的な「それっぽい曲」にしかなりません。

音楽の根源的な力。「緊張と緩和(解決)」が脳の報酬系を刺激する

音楽理論における最大の魔法、それが「緊張(Tension)」と「緩和(Release / Resolution)」です。

人間は、不安定で不協和な響き(ドミナントコードやサスフォーなど)を聴くと、無意識のうちに「早く安定した響き(トニックコード)に戻ってほしい」という心理的な「緊張」を感じます。そして、その音が期待通りに安定したコードへと着地した瞬間、強烈な安堵感=「緩和」を得ます。

この「緊張から緩和へ」のプロセスが完了した瞬間、脳内ではドーパミンなどの快楽物質が分泌され、報酬系が刺激されます。これが、音楽を聴いて「鳥肌が立つ」「感動して涙が出る」という生理現象の正体です。

つまり、泣ける曲を作るためには、最初から最後まで美しい音を並べるのではなく、意図的にリスナーを不安にさせ(緊張)、最高のタイミングで救済する(緩和)という、感情のジェットコースターを設計する必要があるのです。

切なさを演出するテンポ(BPM)選びと、リズムの「アンバランスさ」

感情をコントロールする上で、和音と同じくらい重要なのが「テンポ」と「リズム」です。

一般的に、人が「切ない」「悲しい」と感じる、いわゆる泣けるバラード曲のBPM(1分間の拍数)は、人間の安静時の心拍数(BPM 60〜80前後)に近いことが多いです。このゆったりとしたテンポは、聴く人の呼吸を深くさせ、内省的な気分(自分の心と向き合う状態)へと誘います。

しかし、ただ遅ければ良いというわけではありません。泣ける曲には、しばしばリズムの「アンバランスさ(揺らぎ)」が組み込まれています。 例えば、メロディが小節の頭(強拍)から始まるのではなく、少し遅れて(シンコペーションや裏拍から)入ってくる。あるいは、歌詞のフレーズが小節の区切りを跨いで続く。このような「少しだけ期待を裏切るリズム」が、言葉にならない「切なさ」や「もどかしさ」としてリスナーの胸を締め付けるのです。

「マイナーコード=悲しい」だけではない複雑な感情表現

初心者が陥りがちな勘違いに、「悲しい曲を作りたいから、ひたすらマイナーコード(暗い響きの和音)を並べる」というものがあります。確かにマイナーコードは悲しみを表現しますが、それだけではお経のように単調になり、深みのある感動(涙)には至りません。

大人が音楽で泣くとき、それは単純な悲しみではなく、「幸せだった過去への郷愁」「希望と絶望の入り交じった感情」「美しいものを見たときの圧倒的な畏敬」など、非常に複雑な感情が入り混じっています。

これを表現するために不可欠なのが、「マイナー(暗)の中にメジャー(明)を混ぜる」、あるいはその逆のアプローチです。暗いトンネルの中に一筋の光(メジャーコード)が差し込んだ瞬間の希望、または明るい日差しの中でふとよぎる一抹の影(マイナーコード)の切なさ。この「明暗のコントラスト」こそが、大人の涙腺を崩壊させる最強の武器となります。

  • ドミナントコード: そのキー(調)の中で最も不安定な響きを持ち、主音(トニック)へ強く進みたくなる性質を持ったコード。(例:CメジャーキーにおけるGやG7)
  • トニックコード: そのキーの中心となる、最も安定した響きを持つコード。(例:CメジャーキーにおけるC)
  • BPM (Beats Per Minute): テンポ(曲の速さ)を表す単位。1分間に刻む拍の数。
  • シンコペーション: 強拍と弱拍の位置を意図的にずらし、リズムに変化や躍動感を持たせる手法。

初心者でもすぐ使える!涙腺を刺激する「泣きメロ」コード進行3選

感動と涙のメカニズムを理解したところで、いよいよ実践編に入りましょう。DTMの画面を開いて、まずは以下の3つの「最強の泣きメロ・コード進行」を打ち込んでみてください。

圧倒的なドラマチック展開「カノン進行」ベース下降の美学

J-POP、アニソン、クラシックまで、ありとあらゆる「感動的な曲」の骨格となっているのが「カノン進行」です。パッヘルベルのカノンに由来するこの進行は、数百年経った今でも人間の心を揺さぶり続けています。

基本形(キー:Cメジャー): C → G/B → Am → G → F → Em → Dm → G

この進行の最大の魔法は、「ベース音(一番低い音)がド・シ・ラ・ソ・ファ・ミ・レ…と、階段を一段ずつ降りるように(順次進行で)滑らかに下がっていく」点にあります。この滑らかな下降(クリシェの一種)が、聴く人に「ため息」のような心地よさと、抗えないノスタルジー(郷愁感)を与えます。

卒業ソングや、映画の壮大なエンディングテーマを作りたいなら、まずはこの「ベースラインの滑らかな下降」から曲を作り始めるのが最も確実なアプローチです。

J-POPの黄金律「王道進行(F-G-Em-Am)」が持つ安心感と哀愁

カノン進行と並んで、日本の音楽シーンを席巻し続けているのが「王道進行」です。

基本形(キー:CメジャーにおけるIV-V-iii-vi): F → G → Em → Am

この進行の強みは、メジャーコードの「F」で明るく(少し切なく)始まり、ドミナントの「G」で緊張感を高め、マイナーコードの「Em」で少し陰りを見せつつ、最後に「Am(トニック・マイナー)」でがっつりと哀愁に着地するという、わずか4小節の中で完璧な起承転結(ジェットコースター)が完成している点です。

F(希望)→ G(葛藤)→ Em(悲哀)→ Am(深い溜息)という感情のストーリーが、日本人の琴線にダイレクトに触れる「ワビサビ」を表現しています。サビのド頭でこの進行を鳴らせば、それだけで曲のクオリティが数段階引き上がって聴こえるはずです。

都会的なエモさを演出「丸サ進行(Just The Two of Us進行)」とセブンスコード

近年、ネット発のボカロ曲やシティポップのリバイバル、おしゃれなR&Bなどで爆発的な人気を誇り、「エモい進行」の代名詞となっているのが「丸サ進行」(椎名林檎の「丸の内サディスティック」で使われていることに由来)、別名「Just The Two of Us進行」です。

基本形(キー:Cメジャー/AマイナーにおけるIVM7-III7-vi7-I7): FM7 → E7 → Am7 → C7

この進行で極めて重要な働きをしているのが「セブンスコード(7th)」です。通常の3和音(トライアド)に4つ目の音を足すことで、響きに「濁り」=「大人の色気や浮遊感」が生まれます。

特に2つ目のコード「E7」は、本来Cメジャーキーには存在しない音(ソ♯)を含んでいます。この「本来そこにあるはずのない、少し歪んだ音」が鳴った瞬間、リスナーは強烈なハッとさせられるような「切なさ」や「裏切りの感情」を覚えます。夜の都会、雨の日の情景、失恋の痛みなどを表現したい場合、この進行は反則級の威力を発揮します。

【裏技】クリシェやサブドミナントマイナーが生み出す「予期せぬ切なさ」

上記の進行に慣れてきたら、さらに泣きの要素を倍増させる「スパイス」を振りかけてみましょう。

1. クリシェ(Cliche) コードのルート(一番下の音)は固定したまま、内側の特定の音だけを半音ずつ動かしていく手法です。 例:Am → Am(M7) → Am7 → Am6(ラ・ド・ミの和音の上で、ラ→ソ♯→ソ→ファ♯と音が半音ずつ下がっていく) 秘密の扉がゆっくりと開いていくような、あるいは過去の記憶が少しずつ薄れていくような、非常に耽美的で泣ける響きを生み出します。

2. サブドミナントマイナー(SDm) 本来明るい響き(メジャー)になるはずの場所を、あえてマイナーコードに置き換える手法です。王道進行の最後をアレンジしてみましょう。 例:F → G → Em → Fm この最後の「Fm」が鳴った瞬間、まるで青空が急に曇って雨が降り出したかのような、胸が締め付けられるような激しい切なさが襲ってきます。「泣きのコードの最終兵器」とも言えるテクニックです。

[!NOTE]

  • 順次進行: メロディやベースラインが、音階(ドレミファソ…)に沿って隣の音へ順番に移動していくこと。自然で滑らかな流れを生む。
  • セブンスコード (7th): 根音(ルート)、第3音、第5音の3和音に対し、第7音(セブンス)を加えた4和音。コードに複雑さやブルージーな雰囲気、洗練されたエモさを加える。
  • サブドミナントマイナー: メジャーキー(長調)の曲の中で、同じルートを持つマイナーキー(同主短調)から借りてきたコード。強い哀愁や切なさを表現するお約束のテクニック。

感情の起伏をデザインする「曲の構成(ストラクチャー)」の極意

どんなに泣けるコード進行を作っても、曲の最初から最後までずっと同じテンションでそのコードを鳴らし続けていては、リスナーの感情は麻痺してしまいます。感動を生むためには、先述した「緊張と緩和」を、1小節単位だけでなく「曲全体のスケール(時間軸)」で設計する(=構成を作る)必要があります。

サビで爆発させるための準備。Aメロ・Bメロでの「感情の抑制」

J-POPに代表される一般的な曲の構成は、「Aメロ → Bメロ → サビ」です。初心者はAメロからいきなり全力で良いメロディ、派手なアレンジを詰め込もうとしますが、これは逆効果です。

サビで感動の涙を誘うためには、「サビ前までのAメロ・Bメロは、いかに感情を『抑制』し、エネルギーを溜め込む時間にするか」が勝負になります。

  • Aメロ(導入): 音数を極限まで減らします。独り言をつぶやくように、狭い音域で淡々とメロディを紡ぎます。伴奏もピアノだけ、あるいはアコースティックギターのアルペジオ(分散和音)だけで十分です。
  • Bメロ(助走): サビに向けて徐々に感情が高まる段階です。少しずつ楽器(ドラムのキックやベース)を足し、メロディの音域も少し高くします。そして、サビに突入する直前の1〜2小節(ビルドアップ部分)で、スネアドラムのロールを入れたり、あえて全員の音をピタッと止める(ブレイク)ことで、次に爆発するエネルギーを極限まで圧縮します。

楽曲のクライマックスを演出する「落ちサビ・大サビ」の破壊力

曲の後半(2番のサビの後など)で訪れる「落ちサビ」から「大サビ(ラストサビ)」への展開こそが、現代のポップスにおいてリスナーの涙腺を破壊する最大のハイライトです。

  • 落ちサビ: 楽曲が最も盛り上がった直後に、突然すべての激しい楽器(ドラム、歪んだギターなど)をミュート(消音)し、再びピアノとボーカルだけといった極端に静かな状態に戻します。この「突然の静寂」は、熱狂の中に放り出された孤独感や切なさを強烈に演出します。
  • 大サビ: 落ちサビの静寂を切り裂くように、一気にすべての楽器がフルパワーで鳴り響きます。場合によってはここで「転調(キーを半音や全音上げる)」を行い、感情の天井を突き破ります。

この「静(落ちサビ)→ 爆発(大サビ・転調)」の高低差(ダイナミクスレンジ)が大きければ大きいほど、感動の度合い=涙の量は比例して増加します。

不意に訪れる「休符(空白の美)」がリスナーの心を掴む

泣ける曲の構成において、音を出すことと同じ、あるいはそれ以上に大切なのが「音を出さないこと(休符)」です。休符が生み出す「完全な無音の瞬間」は、リスナーの想像力を強くかき立てます。

例えば、サビの最も重要なフレーズを歌う直前に、伴奏のドラムやベースを一拍だけ休む(ブレイクを作る)手法。この一瞬の空白が生み出す「ハッとする緊張感」と、その直後に言葉と音が重なって押し寄せてくる「解放感」は、言葉では表現できないエモーショナルな瞬間を生み出します。休符は単なる無音ではなく、「感情のブレス(息継ぎ)」なのです。

[!NOTE]

  • ダイナミクス: 音楽における「音の強弱」や「盛り上がりの起伏」のこと。ダイナミクスレンジが広い(静かな部分と激しい部分の差が大きい)ほど、ドラマチックな印象を与える。
  • ブレイク: 曲の途中で、すべての楽器(または主要な楽器)が一斉に演奏をストップし、一瞬の空白(休符)を作るアレンジメントの技法。
  • 転調(モジュレーション): 曲の途中でキー(調)を変えること。J-POPでは、最後のサビで半音(または全音)上げて、強引にボルテージを最高潮へ持っていく手法(通称:ラスサビ転調)が王道。

泣ける世界観を決定づける「楽器とアレンジ」の魔法

コード進行が曲の骨格、構成が筋肉だとすれば、「楽器の音色選びとアレンジ(編曲)」は、曲の肌の色や着ている服=「世界観」そのものを決定づける魔法です。DTMにおいて、MIDIのノート(音符)をどの音色で鳴らすかは、感動のベクトルを一変させます。

ピアノのアルペジオ高音域と、ストリングス(バイオリン)の保続音

「泣ける曲」の代名詞とも言える楽器編成が、「ピアノ」と「ストリングス(弦楽器群)」の組み合わせです。

ピアノのアプローチとしては、和音をジャーンと同時に鳴らす(白玉)のではなく、和音を構成する音をバラバラにして波のように弾く「アルペジオ(分散和音)」が鉄則です。特に、中高音域(右手側)でのキラキラとした細やかなアルペジオは、降り注ぐ雨や、流れ落ちる冷たい涙を容易に連想させます。

ストリングスのアプローチで初心者におすすめなのが、「高音での保続音(ペダルポイント)」です。これは、コード進行が激しく変わっているのに、バイオリンのトップノート(一番高い音)だけは「ずっと同じ一音(トニックなど)を伸ばし続ける」というテクニックです。 移り変わっていく周囲のコード(環境の変化)の中で、たった一本だけ変わらずに鳴り続ける真っ直ぐな線(変わらない想い・焦燥感)というコントラストが生まれ、胸をギュッと締め付けるようなヒリヒリとした泣きの効果を生み出します。

感情の揺れを表現するアコースティックギターと、ブレス(息遣い)

もしあなたの曲がバラードであり、より「人間味(ヒューマンテイスト)」や「あたたかさ」「ノスタルジー」を強調したいなら、アコースティックギターの出番です。

アコギの魅力は、美しい和音だけでなく、弦をこすった時に鳴る「キュッ」という摩擦音(フィンガーノイズ)や、ボディを叩く音など、「人間が演奏している生々しいノイズ」が含まれている点にあります。DTMの打ち込みであっても、ストローク(ジャカジャカ弾く)のタイミングを少しだけズラしたり(ヒューマナイズ)、ソフトウェア音源のノイズ成分を意図的に強調することで、機械的な冷たさが消え、一気に切なさが這い上がってきます。

また、ボーカルトラック(初音ミクなどのVocaloidを含む)においても、歌い出しの直前に入る「スッ…」というブレス(息継ぎの音)は絶対にカットしてはいけません。大きく深いブレスは「これから大切なことを語る」という感情の揺れを強烈に伝達する重要な要素です。

意図的にドラムやベースを抜く「引き算のアプローチ」

初心者はどうしても、トラックの隙間を埋めるように次々と楽器の音数を増やしてしまいがちです。しかし、泣ける曲において最もハイレベルかつ効果的なアレンジ手法は「引き算(音を抜くこと)」に他なりません。

サビ以外ではあえてキック(バスドラム)とベースという「低音」を完全にカットアウト(ミュート)してみてください。低音のない音楽は、地に足がついていないような、フワフワと浮遊するような「アンニュイで切ない状態」になります。 そして、待ちに待ったサビの瞬間に、重厚なキックとベースをドカン!と一気に投入(ドロップ)します。この圧倒的な「重力感の復活」が強い安心感(緩和)を生み、リスナーの感情を大きく揺さぶるのです。

泣ける曲作りにおいて、「どの楽器を鳴らすか」より、「どの楽器を『いつ黙らせるか』」の方が、はるかに重要であることを覚えておいてください。

  • アルペジオ(分散和音): 和音を構成する音を同時に鳴らすのではなく、1音ずつ順番に(ハープを弾くように)演奏する手法。「ポロロン」という水滴のような響きになる。
  • 保続音(ペダルポイント): 他の声部(コード進行)が変わっても、ある一つの声部が常に同じ音高を持続し続けるテクニック。ベースで使われることが多いが、ストリングスなどの高音域で使われると強いテンション(緊張感)を生む。
  • ヒューマナイズ: DTMにおいて、機械的に正確すぎるMIDIデータのリズムやベロシティ(音の強弱)を微小にランダム化し、人間が演奏しているような自然な「揺らぎ」を作り出す機能・手法。
  • カットアウト: 鳴っていた音をスパッと急激に切ること(ミュート)。対義語はフェードアウト。

    まとめ:理論を超えて、あなた自身の「感情(ストーリー)」を曲に宿そう

    ここまで、音楽理論やアレンジの側面から、初心者が「泣ける曲」を作るための具体的なテクニックを1万文字にわたり解説してきました。もう一度、重要なポイントを振り返ってみましょう。

    1. メカニズム: 感動(涙)の正体は、意図的な「緊張と緩和」による脳の報酬系の刺激である。
    2. コード進行: カノン進行、王道進行、丸サ進行をベースに、セブンスコードやクリシェで「切ないノイズ」を混ぜる。
    3. 構成: A/Bメロで感情を抑制し、サビ(特に大サビ・転調)の高低差で感情を爆発させ、休符で緊張感を作る。
    4. アレンジ: ピアノのアルペジオとストリングスの保続音で焦燥感を、引き算の抜き差しでドラマを演出する。

    DTMの画面を開き、これらの手順通りにトラックを重ねていけば、誰が聴いても「エモい」「泣ける雰囲気だ」と感じる、ハイクオリティな楽曲の土台が100%確実に完成します。

    理論はあくまで感情をリスナーに「翻訳」するためのツール

    しかし、最後に一番大切な、そして最も残酷な真実をお伝えしなければなりません。 完璧に理論通りに作られた「カノン進行」や「王道進行」だけでは、「本当に人の心を芯から揺さぶり、人生を変えるような一曲」にはならないということです。

    なぜなら、この記事で解説した理論やアレンジの手法は、あくまで「あなたの頭と心の中にある感情という名語源」をパソコンのデータ(音)に変換し、リスナーの脳に正確に届けるための「優秀な翻訳機(プロトコル)」に過ぎないからです。

    「翻訳機」がどれほど優秀でも、あなた自身の中に翻訳すべき「強烈な原体験や感情の震え」が存在しなければ、出力される曲は「よく出来たAIのような無機質な音」になってしまいます。

    あなたの心を震わせた原体験こそが、誰かを泣かせる最高のメロディになる

    あなたが「泣ける曲を作りたい」と強く願うようになったルーツは何でしょうか。

    学生時代の帰り道、夕日に染まる町を見て言葉にならない切なさを感じたこと。 大好きな人に思いが届かず、部屋で一人で泣き明かした夜のこと。 映画のワンシーンを見て、理由も分からず溢れ出た涙の感覚。

    その「あなた自身のリアルな感情」や「忘れられないストーリーを伝えたいという熱量」こそが、曲の心臓です。 その生々しい心臓の鼓動(メロディ)を、今回学んだ「コード理論」という美しい衣装で包み、「ストラクチャー(構成)」という舞台に乗せ、「アレンジ」という照明で照らし出したとき。

    その時初めて、あなたの作った曲は単なる音声データを超えて、画面の向こう側にいる見知らぬ誰かの心を貫き、涙を流させる「本当の魔法(泣ける曲)」になります。

    知識や理論はもう、あなたの中に十分に備わりました。 恐れることはありません。DAWソフトを立ち上げ、あの日のあなたの「感情」を、思いのままに音符(MIDI)にぶつけてください。世界であなたにしか作れない、最高の「泣きメロ」が生まれる瞬間を、心待ちにしています。

    • プロトコル: コンピューター同士が通信を行う手順や規則(約束事)。ここでは、制作者の感情をリスナーに伝えるための共通言語(音楽理論)という比喩。
    • 原体験: 人の思想や行動の原点となるような、幼少期や過去の強烈な体験。クリエイティブの源泉となる重要な要素。
    • DAW (Digital Audio Workstation): ダウ。パソコン音源を用いて楽曲制作、録音、編集、ミキシング、マスタリングなどを総合的に行うためのソフトウェア(Cubase, Studio One, Logic Proなど)。

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      櫻井徳右衛門のアバター 櫻井徳右衛門 音楽プロデューサー・ミュージシャン

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      ギタリスト・作曲家でもあり、音楽リスナーであることから聞くのも好きでイヤホン・ヘッドホンも集めはじめる。

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