Eventide H3000 Factory Mk IIレビュー!ハーモナイザーマスターになるならコレ!

Eventide H3000 Factory Mk IIはピッチシフトプラグイン!
Eventide の往年の名機「Eventide H3000 Harmonizer 」をプラグイン化したモデルのバージョン2です。名前にハーモナイザーがついていることから、ピッチ系のエフェクトなのは予想ができますが、
H3000のピッチシフトだけでなく、ディレイ、フィルタ、モジュレーションを作り出すことができる万能マルチエフェクト。
「H3000 Factory Mk II」はEventideプラグインを集めたAnthology X バンドルにも収録されています。
バージョン1はウィンドウサイズが変えられないなど4Kモニターに対応しておらず、最近のパソコン仕様だと使いづらい面がありました。
しかし、バージョン2になったことでそれも解消され、たくさんのCDに収録されてきたレガシープリセットサウンドからカスタマイズしがいのあるサウンドデザインまで幅広く作ることができます!
要点
H3000 Factory Mk II プラグインについて


UIの配色にメリハリがつき、把握しやすくなったことで操作がやりやすくなりました。
バージョン2のカラーリングは実機のMODEL H3000Bに近いです。



レッチリやアデルのミックスで知られるアンドリュー・シェップスによるH3000の使い方
モノラル テープ スラップや (01:15) 非常に短いプレートなどではなく、ボーカルで時々使用するのが大好きだったサウンドでした。スネアに使用してクレイジーなサウンドにすることもできますが、ミックスしたほとんどのギター ソロでは、最終的にそのサウンドがほんの少しだけ含まれていました。そうすると、中央に残って大きな音になるモノラルのサウンドが得られますが、広がりますが、キャラクターは変わりません。ほんの少しだけ広くなり、コーラスが聞こえるほどには広がりません。しかし、突然それを取り除くと、非常に 2 次元的に聞こえます (01:43)。ほんの少しだけ追加した場合と比べると、他にはない独特のサウンドになります。これはすべてのギアで一貫しています。3000だけではありません。アルゴリズムは明らかにプラグインに引き継がれています。特にファクトリープラグインでは、プラグインをH3000と非常によく似た方法で使用しています。そのため、常にマイクロピッチスラップを行うセットアップが1つあります。または、デュアルシフトのようなもので、私にとっては行き来します。まず、複数のH3000を持つことができることです。
H3000のレガシープリセット「MicroPitch」を使った事例
レビュー

- ピッチシフト、ディレイ、フィルタリング、モジュレーション・エフェクトと幅広いサウンドメイク
- 信号のルーティングを自在に変更できるパッチングが可能
- 往年のH3000サウンドのレガシープリセット
- 自由度が高すぎるためパラメーターが多く、音作りの難易度高め
それではEventide H3000 Factory Mk IIのレビュー。
新機能
基本的な構成はH3000のバージョン1とかわりませんが、
- 新しいフィルターの再現
- UIを見やすく改良、サイズ変更可能になった
- プリセットの新規追加
といった点が改善されています。ピッチシフト設定でここまで細かくこだわることができるエフェクターはH3000以外にはないので、唯一無二なサウンドに仕上がります。
Ver1.とVer2.でまったく同じ設定値のプリセットでも、 H3000 Factory Mk IIの方がエフェクトが過剰にならず自然な変化が期待できます。
同じプリセット名でも値が微調整されおり、 Mk II ではプリセットをそのまま投入してもより使える音になっています。

Ver.1の H3000 Factoryがウィンドウサイズが可変しない・UIが小さすぎることで音は良いのに二軍プラグイン落ちした人も多いと思います。
UIが扱いやすく見やすくなったことで、サウンドデザインに使える一軍プラグインへ復帰しました。
Eventide H3000の伝統的な使われ方
H3000のサウンド例として、こちらの動画がわかりやすいです。歴史ある実機をプラグイン化したモデルのため一度は耳にしたことがあるサウンドを鳴らすことができるのが最大の強みです。
音像を大きく広げる・エフェクトが効いた音にする・オリジナルな効果音を作るといったことがH3000で可能です。
8:23からのVocal DryとVocal Wetの比較は必聴。
といいつつも、パッチングができたりFunctionの膨大なパラメーターを見ると、音作りが苦手な人だと気が重くなるでしょう。
マニュアルはすぐに見られるようにメニューの「i」を押すことでPDFが表示できます。

レガシープリセット
H3000のプラグイン版ではレガシープリセットとして実機にあったプリセットがそのまま収録されています。
プリセットカテゴリの「H3000 Legacy」から選択できます。実機を使っていたユーザーで番号を覚えている人であれば同じ番号を選ぶことで当時のあの音を再現できます!
Steve Vaiのプリセットと表示のある「700~747」は未収録です。
プリセットはカテゴリ別に変わりました。Ver1だと用途別で、違うフォルダで同じプリセットが入っていることもあり、より簡潔になっています。


パッチング
パッチ可能なインターフェイスに 18 個のエフェクトブロックが用意されています。
信号を通るエフェクトを自在にルーティングできるシステムで、左と右で違うエフェクトを作ることが可能。
パッチケーブルは用途で色分けされます。

- 青 – 左オーディオ チャンネル
- 赤 – 右オーディオ チャンネル
- 紫 – ミックス オーディオ チャンネル
- 黄 – Mod 信号
- オレンジ – ノイズ信号
- シアン – サイド チェーン オーディオ信号
- 灰色 – 信号パスに接続されていません
エフェクトブロックもドラッグ&ドロップで並べ替えできます。

スナップショット
右上のテンキーがあるセクションはスナップショット。設定値を保存しておけます。
名前のディスプレイをダブルクリックすると書き換えが可能。それぞれのバンクに保存する場合は
上書きすると元に戻すことはできないので、グローバル スナップショットを上書きする前に確認してください。
それぞれのプリセットを選んで、スナップショットを切り替えると違う設定値を1クリックで呼び出せます。
GLOBALを選択している場合は、プリセットを切り替えても同じパラメーターが呼び出せます。
Eventide H3000 Factory Mk II と相性の良いジャンル
Eventide H3000 Factory は、オリジナルの H3000 Ultra-Harmonizer をベースにしたプラグインで、多彩なエフェクト(ディレイ、ピッチシフト、モジュレーション、リバーブなど)を駆使できるのが特徴です。そのため、以下のようなジャンルと特に相性が良いです。
相性の良いジャンル
1. シンフォニック・メタル(Symphonic Metal)
- 厚みのあるサウンド作りに最適
- 壮大なコーラス感や幻想的なディレイ、モジュレーションがオーケストラやシンセとよく馴染む
2. インダストリアル・メタル / ロック(Industrial Metal / Rock)
- デチューンドなピッチシフトや過激なフィルタリングがサイバーな雰囲気を強調
- NIN(Nine Inch Nails)やMinistry系のサウンドに
3. プログレッシブ・ロック / メタル(Progressive Rock / Metal)
- 空間的なディレイやコーラス、ピッチシフトを駆使して独特な浮遊感を演出
- Dream Theater、King Crimson のような幻想的なサウンド作りに
4. シューゲイザー / ポストロック(Shoegaze / Post-Rock)
- 残響の多いリバーブやモジュレーションで広がりのあるサウンドに
- My Bloody Valentine などのドリーミーな音作りに最適
5. エレクトロニカ / アンビエント(Electronica / Ambient)
- グラニュラー的なエフェクトを加えてサウンドスケープを構築
- Brian Eno や Boards of Canada のような実験的な音作りにも
6. 80’s シンセポップ / ニューウェーブ(80s Synthpop / New Wave)
- H3000 は 80 年代に人気があったので、独特のコーラスやピッチシフトがこのジャンルと相性抜群
- Depeche Mode、The Cure、Duran Duran などのサウンドを再現可能
7. 映画音楽 / サウンドトラック(Film Score / Soundtrack)
- H3000 は映画音楽制作にもよく使われ、壮大なリバーブや不気味なモジュレーションが効果的
- SF、ホラー、ファンタジー系のサウンドデザインにも向いている
初心者におすすめのポイント
H3000 Factory には多数のエフェクトが組み合わさっていますが、初心者は 「ディレイ」や「ピッチシフト」だけを調整する だけでも十分に活用できます。
🎯 おすすめの簡単な設定:
- ボーカルやシンセに軽くピッチシフト(+5〜+7セント)を加える → 厚みが増す
- ギターやストリングスにディレイを足して立体感を出す
3. “Mix” ノブを活用する
エフェクトをかけすぎると音が埋もれやすくなるので、「Mix(Dry/Wet)」のバランスを調整する ことが大切です。
🎯 基本の調整:
- ボーカルやメイン楽器 → 20〜40% くらいのエフェクト量(原音を残しつつ効果をプラス)
- シンセパッドやバックの音 → 50% 以上で幻想的な雰囲気に
主な特徴
- 621プリセット
- 最大18個のエフェクトブロックを組み合わせるモジュラーインターフェース
- 割り当て可能なマクロソフトキー
- ファンクションジェネレーター付き19波形
- MIDIコントロール
- サイドチェーンとノイズの入力を含む
- エフェクト ブロックには、ディレイ、振幅変調器、エンベロープ フォロワー、ピッチ シフター、フィルターなどが含まれます。
旧バージョンを持っているユーザーはアップグレードが可能です。
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かなり複雑なことができるため使い方を覚えるのが大変ですが、
唯一無二のサウンドが作れます。
バンドル版
H3000 Factory Mk II はEventide の歴代プラグインを詰め込んだ「Anthology XII」に収録されています。


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