Zoom H5studioが出るぞ!他のモデルと何が違う?

ZoomのハンディレコーダーシリーズにZoom H5studioが加わりました。
ZOOM ( ズーム ) / H5 のバージョンアップ版ですね。
Zoomのハンディレコーダーは率先して32ビットフロート録音を仕様に取り入れていることもあり、新しい技術を試しやすいハンディレコーダーです。
従来のハンディレコーダーに比べて、Zoom H5studioではハンディレコーダー史上最大のマイク「19.4mmマイク」を導入。
周波数応答、140 dB最大SPLまで耐えられるダイナミックレンジを持っています。
広いダイナミックレンジ
Zoom H5studioのダイナミックレンジはZOOM ( ズーム ) / H5 同様の最大 SPL 140 dB で、ハンディレコーダーとしては最強クラス。
大音量のライブハウスでもバッチリ録音可能です。
品番 | 最大SPL |
---|---|
TASCAM DR-07XP | 125dB |
SONY PCM-D10 | 123dB |
ZOOM H4 essential | 130dB |
ZOOM H6 essential | 135dB |
ZOOM H8 | 136dB |
Zoom H5studio | 140dB |
入力端子
- 下部にある2系統のXLR/TRSフォーン入力は+48Vファンタム電源あり。コンデンサマイクを直接接続可能。
- +4dBuのラインレベルにも対応
- 3.5mmステレオミニのLINE/MIC IN端子プラグインパワー供給にも対応。
- ラベリアマイク(ピンマイク)などの使用も可能です

マイク交換が可能
Zoom H5,H8 のハンディレコーダーモデルに関してはマイクの交換が可能です。マイクの交換機能に関してもZoom H5studioが引き継いでいます。
Zoom H5studioはDual AD対応のマイクカプセル交換システム3.0。
SSH-6e , EXH-6e, WLM-1, H6essentila付属マイク(XYH-6e)を利用可能。


また今後発売予定となっている
- タイムコードアダプタ『TCA-1』
- ワイヤレスラベリアマイク『WLM-1』
も、取り付けることができます。
Advancedリミッター
Fシリーズに採用されているAdvancedリミッターを搭載。1ミリ秒のディレイでピークレベルを先読みし、信号がデジタルフルスケールを超えても録音結果に歪みは生じません。
電池駆動
単3アルカリ電池4本で約15時間駆動可能です。
ZOOM H6 essential | ZOOM H5 | ZOOM H5studio | TASCAM Portacapture X6 | SONY PCM-D10 | |
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特性 | 6トラック同時録音 XYステレオマイク搭載 に対応 | シーンに応じてマイクを交換可能 | 業界初、19.4mm大口径ダイヤフラム採用のショックマウント機構付きXYステレオマイク Fシリーズのプリアンプを搭載 | 2.4インチのカラータッチパネル | ハイレゾ録音再生 |
サンプリングレート | 最高96kHz /32bitフロート録音 | 最高96kHz /24bit録音 | 最高192kHz /32bitフロート録音 | 最高96kHz /32bitフロート録音 | 最高192kHz /24bit録音 |
チャンネル数 | 6トラック同時録音 | 最大4トラック | 最大6トラック(4トラック+2 Mix) | 最大6トラック(4トラック+2 Mix) | |
最大入力音圧 | 135dB SPL | 140dB SPL | 140dB SPL | 非掲載 | |
入力端子 | Mic/Line/XLR/TRS | Mic/Line/XLR/Phone/ | Mic/Line/XLR/TRS/Phone/ | Mic/Line/XLR/TRS/ | Mic/XLR/TRS/ |
電池寿命 | 18H | 15H | 15H | 13H | |
電源 | 単三×4 / ACアダプター | 単三×2 / ACアダプター | 単三×4 / ACアダプター | 単三×4 / ACアダプター | 単三×4 |
32ビット録音のメリットとは?
1. クリッピング(音割れ)の回避
32ビット浮動小数点(32-bit float)録音では、極端に大きな音量の信号でもクリッピング(音割れ)を防ぐことができます。録音後に音量を下げることで、本来の波形を復元できるため、「録音時のゲイン調整ミス」がほぼ無くなります。
🔈 2. 非常に広いダイナミックレンジ
32-bit floatは約1528dBという圧倒的なダイナミックレンジを持ちます(実際の機材の制限はありますが、理論値として非常に広い)。これにより、極小の音から極大の音まで細かいニュアンスを捉えることができます。
🎛 3. 後処理の自由度が高い
録音後に音量調整やノイズリダクションを行っても、音質の劣化が少ないのが特徴です。特に、小さな音を持ち上げてもノイズが目立ちにくいため、ポストプロダクション(ミキシング・マスタリング)での調整がしやすくなります。
🎧 4. プロフェッショナルな用途に最適
フィールドレコーディング(環境音の録音)やクラシック音楽の収録では、録音時に最適なゲインを決めるのが難しいですが、32ビットなら事後調整が可能なため、失敗のリスクが低減します。
🛠 5. 低ビット深度への変換時も高品質
32-bit floatで録音した後、24-bitや16-bitへ変換する際も音質の劣化が少ないため、高品質なマスターを作成しやすくなります。
⚠ 注意点(デメリット)
- ファイルサイズが大きい(16-bitや24-bitよりもデータ量が多くなる)
- 対応している機材・ソフトが必要(特に古いDAWやオーディオインターフェースでは対応していない場合も)
- アナログ部分の性能には依存する(32-bitで録音しても、マイクやプリアンプの品質が悪ければ意味が薄れる)
✅ 録音時のゲイン調整に不安がある人
✅ ASMRや環境音、クラシック音楽など広いダイナミックレンジを必要とする録音をしたい人
✅ プロフェッショナルなミキシング・マスタリングを前提に録音する人
特に、最近のフィールドレコーダー(TASCAM DR-10L ProやZOOM F3など)では32-bit float録音が標準になりつつあるので、音割れを気にせずに安心して録音したいなら大きなメリットがあります。
付属の19.4mmの大口径ステレオマイクがどれくらい良い音で集音できるのか?がきになるハンディレコーダーです。
外部マイクを取り付けるならH6essentialやFシリーズでも良い訳ですし。

感度が非常に良い内蔵マイクのようです。
販売価格
2025年3月下旬発売予定です。
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