D16 Group Decimort2レビュー!調整可能なヴィンテージサンプラー&ビットクラッシャー

本記事は、レビューのためにPluginBoutique Japan様から製品提供いただき作成しています
ヒップホップからEDMまで使えるビットクラッシャー
D16 Group Decimort2 はヴィンテージサンプラーをエミュレートしたビットクラッシャープラグイン!
クラシックサンプラーの回路の特徴である色彩と温かみを、細心の注意を払って再現しています。

ビットクラッシャーは他のエフェクトと混ざってマルチエフェクターとして販売されていることが多いですが、D16 Group Decimort2 はビットクラッシャーの機能のみに特化しており、多彩な設定を行うことが可能です。
またビットクラッシャー以外にヴィンテージサンプラーとしてのエミュレーションも可能。

ビットクラッシャーとしての機能はD16 Group Decimort2 があれば十分ですし、ちょっとしたローファイ感やレトロ感を演出したいときにも使える汎用性高いプラグインです。
Decimort 2とは?
Decimortは色彩を再現し、あらゆるサウンドにビンテージサンプラーの魔法を加えます
エレクトロニック ミュージック (特にヒップホップ) のプロデューサーは、昔からクラシック サンプラー (初期の Akai や E-MU ユニットなど) には独自の特徴とサウンドがあることに気づいていました。これらのサンプラーは、再生するサンプルやループに「ざらつき」と「色」を加え、サウンドに「厚み」を与え、ミックスによく合うようにしていました。
このサウンドの色付けは、初期のサンプラーで使用されていたエンコード技術、低いサンプル レートとビット深度、変換回路によるものでした。Decimort はこの色付けを再現し、ビンテージ サンプラーの魔法をあらゆるループ、あらゆるベースライン、または再生されるあらゆるサウンドに追加します。ビンテージ サンプラーのエミュレーションにとどまらず、フィルター付きの完璧なビット クラッシャーでもあり、極端な設定で劇的な効果を得ることができます。
D16 Decimort 2のサウンドは結構荒々しさがあるのですが、これが良い感じなんですよね。
きれいに処理されてしまうプラグインが苦手な人、じゃじゃ馬を慣らして使いこなしたい人にDecimort 2はおすすめしたいプラグイン。
Decimort 2のレビュー

- ヴィンテージサンプラーとビットクラッシャーを再現
- 手頃な価格帯
- 豊富なプリセット
- ジャンルによっては出番がない
Decimort2をヴィンテージサンプラーとして使う
Decimort 2ではビットクラッシャー以外にヴィンテージサンプラーのプリセットがあります。
FilterセクションでVintage SamplerをYesに合わせると検索が絞り込めます。

ヴィンテージサンプラーとは
ヴィンテージサンプラーとは、過去に作られた古いサンプラー(サンプルを録音・再生・加工する機材)のことを指します。特に1980年代から1990年代にかけて登場したサンプラーのことを指すことが多く、当時の技術やデジタル処理の制限によって生まれた独特の音質が特徴です。
ヴィンテージサンプラーの特徴
- ローファイ(Lo-Fi)な音質
- サンプリングレート(音の解像度)が低いため、現代のハイファイなサンプラーとは異なり、ザラついたり、温かみのある独特の音になる。
- ビット深度の低さ
- 8ビットや12ビットなど、現代の16ビット・24ビットのサンプラーに比べると、音の解像度が低いため、粗い質感が生まれる。
- 独自のフィルターやエフェクト
- 一部のヴィンテージサンプラーは、アナログフィルターや独特のデジタル処理を持っており、現代では再現しにくいサウンドを作ることができる。
- レトロなグルーヴ
- 処理速度やデータの制約によって、細かいタイミングのズレが発生し、それが「グルーヴ感」として魅力的に働くことがある。
代表的なヴィンテージサンプラー

- E-mu SP-1200(1987年)
- 12ビットサンプリングで、ヒップホップやハウスミュージックで多用された。独特のザラついた音が特徴。
- AKAI MPC60(1988年)
- ロジャー・リン(名機LinnDrumの開発者)による設計で、12ビットサウンドと独特のスイング感が人気。
- AKAI S950(1988年)
- 12ビットサンプラーで、ヒップホップやドラムンベースでよく使われた。
- Ensoniq Mirage(1984年)
- 8ビットサンプリングで、チップチューンのようなローファイなサウンドを持つ。
- Roland S-760(1990年代)
- 16ビットながらも、独特のフィルター処理が特徴。
Decimort 2でプリセット化されているヴィンテージサンプラーのプリセットは、サンプラー自体の名前の他にサンプラーシンセのものもあるため、事前知識が少し必要です。
ヒップホップやR&Bを作りたくてヴィンテージサンプラーを使おうとしているのであれば、E-mu SP-1200、AKAI MPC60を押さえておけばひとまずは問題ありません。Decimort 2ではこの2点が1つのプラグイン内で切り替えられるだけでも価値があります。
ヴィンテージサンプラープリセット
プリセット名 | サンプラー元ネタ | 元ネタ備考 |
---|---|---|
909 Cymbal Generator | TR-909 | ドラムマシン |
ASR-10 | Ensoniq ASR10 | サンプリングワークステーション |
C64 PVM Coding | Commodore 64 | 8ビットホームコンピューター |
C64 Volume Registry | Commodore 64 | 8ビットホームコンピューター |
CMI | フェアライトCMI | シンセ |
CMII | フェアライトCMI | シンセ |
Covox | ||
Emax HiFi | E-mu Emax | サンプラー |
Emax LoFi | E-mu Emax | サンプラー |
Emulator | E-mu emulator | サンプラー |
EPS (20 Voices) | Ensoniq EPS | サンプリングワークステーション |
FZ-1 Hi | CASIO FZ-1 | サンプリングワークステーション |
FZ-1 Lo | CASIO FZ-1 | サンプリングワークステーション |
LM-1 | LINN LM-1 | ドラムマシン |
MPC60 | AKAI MPC60 | サンプラー |
Paula | ||
S01 | AKAI S01 | サンプラー |
S20 Hi | AKAI sampler S20 | サンプラー |
S20 Lo | AKAI sampler S20 | サンプラー |
S20 Mid | AKAI sampler S20 | サンプラー |
SCS440 | Sequential Circuits Studio 440 | サンプラー |
SP-1200 ( 12bit ) | E-MU | SP-1200 | サンプラー |
例えば「Decimort 2」を使った時点で「MPC60」のプリセットがセットされます。
これは1987年の「AKAI MPC60」をエミュレートしていると思われるプリセットでほんの少しヴィンテージ感を与えるのにちょうどよい設定です。

Decimort2をビットクラッシャーとして使う
ビットクラッシャーはいわゆるファミコンの2ビットサウンドのようなクラシックゲーム機で聞けるサウンドに変化させることもできますが、Decimort 2はチープになりすぎない点が良いですね。
Decimort 2はビットクラッシャー単体としてみるとかなりの多機能です。
■StudioOneで付いてくるビットクラッシャー

■Decimort 2でダウンサンプルしたときの音

フィルターはPost,Preを指定して4タイプ選択(LP,BP,HP,BR)できます。
このフィルターでサウンドの傾向をガラリと変えることも可能。
RESOLUTIONの項目では上下にマウスを動かすことで、「数値を1~16」調整し、ノイズの大きさを設定できます。
デメリットとしてはビットクラッシャープラグインとしては価格が少々高めです。
プリセットを選んだ時、基本的に音量があがります。
もちろんプリアンプがあるので調整可能がオートゲイン機能は欲しかったですね。
数あるビットクラッシャーの中でも音の膨らみ方が気持ち良いので、ちょっと汚して音を太くするときには最適。
ビートトラックに使うとローエンドが強くなり、安定したビートになって聴いていて心地よいサウンドに変化します。
多機能なビットクラッシャー持っていても使いみちが無いよ…と考えてしまう人でもビットクラッシャー用途だけでなく、ヴィンテージ感を出すプリアンプとしても使えるので
サウンドにまとまりを出したいときなどにも良いですね。
ビットクラッシャーを使って面白いことをしたいけど、だいたいどれも変わらないと感じている人には一度ぜひ試してもらいたいプラグインです。
Decimort 2 サウンドサンプル
Decimort 2 CPU負荷
Draft < Normal < High < Ultra
とあげていくことでオーバーサンプリングが可能です。
■デバイスブロックサイズ:128サンプル /サンプルレート:44.1KHz/プロジェクト解像度:32bit Float時
こちらはNormal時のCPU負荷
Decimort 2 主な特徴
・超高精度のリサンプリングアルゴリズム(ADCエミュレーション、22kHzを超える高調波なし)
・近似(前)フィルターと画像(後)フィルター、両方ともリサンプラーと結合
・調整可能なジッター
・制御されたディザリングによる量子化
・2つの量子化方法(ミッドレイザー、ミッドトレッド)
・レゾナンスとカットオフを調整可能なアナログのようなフィルター
・タグベースのプリセットブラウザ
・2つの代替GUIサイズ
・MIDI-全体を通して機能を学ぶ
・64ビット内部処理
・力に不要な高調波歪みはありません
- Decimort2の マニュアルはどこ?
- Decimort2の ウィンドウサイズは変えられる?
-
歯車のメニューボタン「GUI > Size」より変更可能

D16 Group Decimort 2 の購入はこちら

ヴィンテージサンプラーとしても使える
音の良いビットクラッシャー!!
他にもあるビットクラッシャープラグイン


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