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Kiive Audio NFuseレビュー!欲しくなる理由!2 in 1でありながらモジュールを入れ替え可能

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中の人

音の自由度が高いバスプロセッサーが登場!!

中の人

最新バージョンのNFuseは見た目の色合いに変更が入っています

Kiive Audio NFuseはKiive Audioのバスプロセッサープラグイン。多くのプロセッサープラグインで実機を元ネタに作っているものは、その機種を忠実に真似たものが多いですよね。

コンプやサチュレーションを始め色々なプラグインが出ていますが、単体で買ってもこれで良かったのかな?と使っているうちに気になってきますよね。
最低でも2つあれば音の比較ができたり、バリエーションが出せるのに……と考えているならこのNFUSEはバッチリハマります。

NFuseに関してはまったくコンセプトが異なり、今までなかったタイプのプロセッサープラグインです!

Kiive Audio NFuse

著名な2機種の実機プロセッサーのモジュールをとっかえひっかえできるという夢のようなプラグイン!
Nモード、Fモードが用意されています。

・Rupert Neve Designs MBT(Nモード)
・Solid State Logic SSL Fusion (Fモード)

ハードでも人気の機種で、比較的新しい機種のため入手もしやすい。ただお値段が高くて実機に手が出せなかった…という人もいるはずです。

そんな人に嬉しいのがこのKiive Audio NFuseです。あとRupert Neve Designs MBTに関してはエミュレートプラグインがまだないですし、SSL FusionはSolid State Logicが公式で出しているプラグインのみ。

Rupert Neve Designs MBTの実機
SSL Fusion 実機

こんな人におすすめ

・一つのプラグインで色々な音を作りたい人
・Rupert Neve DesignやSSLのサウンドが好きな人

中の人

個人的な印象では
Rupert Neve Designs MBT⇒ソウルやR&Bに合う
Solid State Logic SSL Fusion⇒ロックに合う
といった気がしました。

実機が欲しくなる2機種の音を一つにまとめている上にモジュールの組み合わせを入れ替えられるという挑戦的な内容がKiive Audio NFuseです。

Kiive Audio NFuseでジャンルにとらわれない幅広い音が作れるのが魅力的。

一つのモジュール内のパラメーターが少ないため、扱いは単純なのですが深く音を作り込みたいといったことは難しいです。サッとバランスよく音を仕上げていくタイプの機材ですね。

発売済みのComplexxやADC1 Compressorといったプラグインもよく出来ていたのでKiive Audioの評価が自然とうなぎのぼりで上昇中ですので期待十分な内容になっています。

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目次

Kiive Audio NFuse レビュー

2つのモードを切り替えて使えるということで、ヒュースケトナーTRIAMP MARK2を初めて使った時の高揚感を思い出しました。(TRIAMPは切り替えできませんが)

1台で2つ切り替えられると色々なパターンを組み替えたくなるのが機材ヲタクの性です。

SSLなサウンドのFモードのときは割とドンシャリ傾向になり、Rupert NeveなサウンドのNモードにしたときは中域が濃密なアナログヴィンテージな仕上がりになるブランドキャラクターを再現している印象です。

Nモードのほうがノブを回した時の効きがゆるやかで、Fモードは変化が大きいです。この変化の仕方で音作りの幅が広がります。

1台で色々な音に調整できて楽しいプラグインです。またサチュレーション、EQ、コンプレッサー、ステレオイメージャーを全部ONにしてもCPU負荷が軽いのも導入メリットの一つ。


4段階のオーバーサンプリングが可能になっているので、オーバーサンプリングを上げるともちろん負荷がぐっとあがってしまいますが、それでも処理が軽い方だと思ます。4倍ぐらいなら通常使いでも軽く実行されます。

NFUSEを適応しただけのデフォルト状態。
200Hz以上が少し下がっています。
若干ですが、Nモードの初期音量が大きくなっています。

使い勝手面で改良が見られるのがプリセットを選択するときに、昔のKiive Audioプラグインの場合、階層を1クリック押さないと次のメニューが表示されませんでしたが、今作のNFuseではマウスカーソルを乗せるだけで次のメニューが開くようになりました。

地味な改善ですが1クリックの動作が入るのが好きではなかったので個人的には嬉しい改良です。

1画面内に機能を詰め込んでいるのにバリエーションが豊かなため、マニュアルは一度読んでおいたほうが良いですね。

項目F modeN mode
Input入力コントロールと、処理が開始される小さなレゾナンス バンプを含む可変 HPF。入力コントロールと、プラグインの処理を開始する場所を決定するフラット変数 HPF
Saturationドライブとデンシティのコントロールを備えたポップやロック用の最も人気のあるコンソールを彷彿とさせる鮮明なハーモニックサチュレーションをもたらし、サチュレーションが信号にどのように反応するかに影響します。ボトムエンドに極端な重みを加える「ダーク」と、トップエンドの倍音を強調する「レッド」のサチュレーションキャラクターを特徴とする、丸くて厚いサチュレーション
EQ最小限の位相シフトで低音にかなりの重みを加え、あらゆるミックスに存在感と空気感を加えるように構築された 2 バンドのマスタリング グレード EQ を備えています2 バンドのシェルフ EQ を搭載しており、微妙な微調整とより重要な彫刻の両方に不可欠なスムーズな音色形成機能を提供します。
Compressorあらゆるソースに対応するパンチ力と接着力で知られる、世界で最も人気のあるバス コンプレッサーを搭載しています。動的制御と色のタッチを追加する光学式コンプレッサーが含まれており、回復速度を調整して多用途に使用できます。Hi-Ratio モードを使用すると、極端な圧縮が可能になります
Stereo Imagerミックス内のトラックの幅やスペースを追加したり削除したりできる、非常にカラフルな空間ツールです。非常に強力で忠実なサウンドのステレオワイドナーです。広いドラムルームが必要な場合でも、ミックスバス全体を強化したい場合でも、これで問題は解決します。HPFを使用してローエンドをそのままに保ちます。
OUTPUT出力コントロール、グローバルバイパス、メーターリング

Rupert Neve MBTの実機とNFuseの比較


Audio Animals StudioによるRupert Neve MBTの実機とNFuseの比較動画。極端な差は無いようです。

SSL FusionとNFuseの比較

SSL Fusionのプラグインが試せる環境にあったので比較してみました。
「SSL FUSIONとKiive Audio NFuseを使った時の極端な差は感じませんでした…」というのが第一の感想です。

NFuse側がコンプレッサーの設定できる範囲が違ったり、トランス回路がないと思われる仕様なので完全に一致している状態での比較はできませんが、複数プラグインを立ち上げなくて良い分、NFuseの方が使い勝手が良い可能性があります。

2024年3月22日現在、SSL Fusionは公式のSolid State LogicのVSTのみ。
Rupert Neve Designs MBTのプラグイン版はまだなく、「Access Analog」という実機を時間あたりでレンタルしてネットワーク上で実機を通した音を戻してくれるサービスにてRupert Neve Designs MBTの音をDAW上で再現できるようです。

Solid State Logic SSL FUSION
Access Analog

Input / OUTPUT

OUTPUTに関してはNモード、Fモードを切り替えても違いがないようです。通しただけで音が変化することがありません。

INPUTに関してはハイパス・フィルターが付いていてモードでハイパス・フィルターの曲がり方が違います。

Nmode HPF
Fmode HPF

Saturation

NFuse Saturation
SSL Fusion Vintage Drive

SSL Fusion Vintage Driveに関しては非常に音が似ています。

NFuse Saturation Drive MAX,Density MAX
SSL Fusion Vintage Drive Drive MAX, Density Max

EQ

NFuse EQ


SSL Fusion Violet EQ

SSL Fusion Violet EQではEQの帯域指定が固定値なのに対して、NFuseでは値を指定でき設定の柔軟さがあります。
Violet EQの決め打ちな仕様が嫌な人は大きなメリットです。FATスイッチとハイパス・フィルターは用意されていません。

NFuse 50Hz +3dB / 16kHz + 3dB
SSL Fusion Violet EQ 50Hz +3dB / 16kHz + 3dB

Compressor

NFuse Comp
SSL Fusion HF Compressor

コンプは大きく違っていて、SSL Fusionの場合は高域にしかコンプがかからないようになっているのに対し、NFuseは帯域関係なしにコンプを適応できます。またRatioの調整(2:1,4:1,10:1)ができるのでかなりパッツパッツなコンプ音まで追い込めます。

NFuse Comp Ratio 2:1
SSL Fusion HF Compressor

Strero Imager

NFuse Strero Imager
SSL Fusion stereo Image

ステレオイメージャーも結構違っていて、SSL Fusionの方が細かく設定できて柔らかく聞こえます。
NFuseの方が派手な仕上がりになります。

NFuse Strero Imager Width:Max / Space : Max
SSL Fusion stereo Image Width:Max / Space : Max

メニューコンテンツ

Signal Chainは ダイナミクス、サチュレーション、EQの順番を入れ替えできます。トグルスイッチで切り替えていくので1番目から3番目に移動させる場合は2クリック必要になります。この点はちょっとだけめんどくさいかも。

オーバーサンプリングは2x,4x,8x.16x

「LM/RS」は隣のスイッチと連動する内容で

MIN(Dual Mono)、ST(Stereo Link),MS(mid/side)を指定してから「LM/RS」で調整します。

N/F MODE LINKがONの場合は、左端の縦になっているN/Fレバーで切り替えたときにモジュール全体のモードが一括で切り替わります。

Gain LINKはオートゲインスイッチでInputをあげると連動してOUTPUTのノブが反転します。

ウィンドウサイズ

ギアアイコンより可変。
75,85,100,115,120,140%で指定

プリセット

プリセット数はそこまでありません。

Kiive Audio NFuse
総合評価
( 5 )
メリット
  • 2 in 1でありながらモジュールを取っ替え引っ替えできる面白さ。音も良い
  • 公式以外でプラグインエミュレートされているのが少ないモデルを利用できる
  • オーバーサンプリング対応(16倍まで)
デメリット
  • バスプロセッサーのため個別の機能に特化してはいない

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Kiive Audio NFuseはNモード、Fモードを切り替えて使えるバスプロセッサープラグイン!

1台でいろいろな音を作りたい人には嬉しいプラグインになっています。



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この記事を書いた人

櫻井徳右衛門のアバター 櫻井徳右衛門 音楽プロデューサー・ミュージシャン

激しく速いギタープレイが得意分野 | 希少種メタラーDTMer
配信中→http://linkco.re/xyZ8uEeu
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