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iZotope RX11 Standard レビュー!新機能は何?ラウドネスノーマライゼーション対策がグッと楽になる

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2024年5月、整音ツールiZotope RXがバージョン11になりました。

今作のRX11ではラウドネスノーマライゼーション対策がグッと楽になる新機能を搭載!



RXの過去バージョンを使ってきたユーザーなら、試してみたくなる新機能が追加されています!

目次

iZotope RX11の新機能

iZotope RX11
iZotope RX11
  • Streaming Preview
  • Loudness Optimize
  • Mid/Side Mode
  • Audio Devices Refresh

iZotope RX11の改良機能

  • Dialogue Isolate
  • Music Rebalance
  • Repair Assistant
  • Dialogue Contour

セール情報

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■ RX旧バージョンからのアップデート
RX 11 Standard Upgrade from any previous version of RX Standard, RX Advanced, or RX Post Production Suite はこちら >>

■いずれかの有料iZotope製品を持っている人のクロスグレード
RX 11 Standard Crossgrade from any paid iZotope product はこちら >>

ざっくりRX11レビュー

iZotope RX11 standard
総合評価
( 5 )
メリット
  • Dialogue IsolateがStandardでも使えるように
  • ストリーミングサービス向けの機能強化
  • 全般のUIがわけわからんRX から初心者に優しくなった印象
デメリット
  • ストリーミングサービスを使ってない人の場合は恩恵が少ない

Dialogue Isolate

Dialogue Isolateは野外や屋内での動画撮影時のインタービュー等の音編集に役立つ機能です。
RX11 Standard版のDialogue Isolateはリバーブ・ノイズ除去に役立つ機能になっています。

試しにiPhone本体のマイクに向けて話しかけて見ました。「チェックの発声時」に机を叩いています。

iPhoneマイク録音 iZotope RX11 OFF
iPhoneマイク録音 iZotope RX11 Dialogue Isolate Noise -INF dB Sensitivy10.0

さすがに机を叩いた音は消せないのですが、若干音量が下がっています。
なんでこんなことをしたのか?というと、私がiPhoneのボイスレコーダーに適当に思いついた歌メロをいれるときにリズムをとるために太ももを叩いたり、机を叩いたりすることがあったので試してみました。
本来のDialogue Isolateの使い方とは全然違うのですが、若干抑えられている印象です。

さらにReverbをオフにしてみます。

iPhoneマイク録音 iZotope RX11 Dialogue Isolate Noise+ Reverb -INF dB Sensitivy10.0

リバーブの除去は流石iZotope RX!!といったところ。


一般的な防音対策をまったくしていないごくごく普通の住宅の6畳間で録音したものですが、リバーブ成分が入っているのがわかります。


歌ってみたを自宅で録音している場合でも、このDialogue Isolateモジュールをつかったリバーブ除去はかなり使える機能です。

更に、「チェックの発声時」のクチャクチャ音が気持ち悪すぎるので、なんとかしたい……


これもiZotope RXで対策できます。Mouth De-clickを使います。これはRX11の新機能ではなく以前から搭載されている機能です。

iPhoneマイク録音 iZotope RX11 Dialogue Isolate Noise+ Reverb -INF dB Sensitivy10.0
iPhoneマイク録音 iZotope RX11 Mouth De-click適応後

クチャクチャ音がかなり抑えられました。私のような発声が不得意な人間としては嬉しい機能です。

Streaming Preview

ストリーミングサービスでリリースした音源にガッカリすることは誰にも起こりうる経験です。新しいStreaming Previewを使えば、ストリーミングサービスで再生した際の音を再現して試聴できるため、より自信を持って作品をリリースすることができるようになります。

とあるように、Spotify,AppleMusic,Youtube等のストリーミングサービスではラウドネスノーマライゼーションという音量を一定に合わせる機能があります。

ラウドネスノーマライゼーションは設定されている音量値を超えてしまうと、超えた分の音量をストリーミングサービス側で下げてしまう現象が起こります。

自分が意図していない音量でユーザーに聞かれてしまうことが起こるわけです。

困るのが自分でシュミレーションしていたよりも下がっている?となった場合、動画や音楽ファイルを差し替えすることができないのでやりなおしができません。

そのラウドネスノーマライゼーションで下げられてしまう値をRX11側でシュミレーションして、Streaming Previewは事前に聞いてみようという機能です。

Playback loudness値はデフォルトが「-14LUFS」
「-14LUFS」は多くのストリーミングサービスが設定しているラウドネスノーマライゼーションの値です。

Streaming Previewの良い点はCodecとQualtiyの指定ができる点。
気に入った点としては指定したLUFSでプレビューしたあと、そのLUFSになるようにファイルの音量を上書きしてくれる点。作業ファイルをそのまま上書き保存しないように注意が必要です。
指定したLUFSより低い音量の場合、音量が上がるわけではありません。

プレビューは可能ですが、毎回書き出し処理(Renderを押す)を行う必要があります。

ターゲットのストリーミングサービスはプリセットから選べます。ターゲットプリセットを切り替えることでLUFSや設定が切り替わります。

Streaming Preview ターゲット

  • Amazon music SD
  • Amazon music HD
  • Spotify High Qualitiy
  • Spotify Loud Volume
  • Spotify Normal
  • Spotify Very High Quality
  • Tidal HiFi
  • Tidal Low
  • Youtube

Streaming Preview対応 Codec

OGG,Mp3,AAC,OPUS

Streaming Preview対応 Quality

mp3 ( 32 ~ 320kbp) , OGG (45 ~ 500kbp),AAC ( 96 ~ 192 kbps ),OPUS ( 96 ~ 320 kbps )

このStreaming Previewに関してはLoudness Penalty Studio の方が機能に特化している分、優れているため手早くプレビューしたい場合はLoudness Penalty Studioもおすすめです。

Loudness Penalty Studio の場合だとLUFS値をおぼえてなくても使えるし、Renderの必要がなくファイルを読み込ませて切り替えスイッチを押すだけで、どれくらい音量が下げられているか把握できます。

ただ,iZotope RX11のように-14LUFSに設定したあと、-14LUFSになるようにファイルを上書きする機能はついていないのでこの点はRX11のほうが便利です。

Loudness Penalty Studio

Loudness Optimize

ラウドネスを最大にしているのに、トラックが小さく聴こえることはありませんか?賢いLearn機能でトラックを分析したら、Loudness Optimizeが自動調整を施します。そのあとにマスターを書き出すだけでリリースの準備は完了です。

今回のRX11アップデートで1番良いなと感じたのがこのLoudness Optimizeです。

定期的にストリーミングサービスへ音楽配信をしている人は欲しくなる機能です。

Loudness Optimizeはラウドネス値をあわせたあとに,iZotope RX11側で最適化してくれる機能。

Loudness Optimize前
Loudness Optimize後

足りていない分の音量箇所をiZotope RX11側で持ち上げてくれます。

Streaming Preview で-14LUFSにあわせて書き出ししてから、Loudness Optimizeを適応したら音量が足りていないところがクイッと持ち上がりました。

だた意図的に音量を下げてダイナミックレンジを強調したいクラッシックのようなジャンルには不向きです。

Audio Devices Refresh

RXを再起動することなく、環境設定よりオーディオデバイスを変更できる機能。

Mid/Side Mode

View > Channel Mode > Mid/Side を選ぶとRXの表示がいままでのステレオからMid/Sideに切り替わります。

見た目の波形で判別できるMid/Side Modeはありがたい機能です。

Music Rebalance

Music Rebalanceは音源をVocal,Bass,Drums,Otherでわけて音量バランスを変えたり、強引にステムやカラオケを作れる機能です。
もちろん完全に分離できるわけでないのですが、旧バージョンにくらべて処理後のシュワシュワ感が減りました。

Repair Assistant

RXを使うとき、他のiZotope製品同様にLearnのボタンを押してから、提案された内容を調整していくことになります。
このときに使うのがRepair Assistant。

Repair Assistantに含まれていないモジュールは個別にかける必要がありますが、個々にモジュールを立ち上げて調整していく手間が減ります。

Repair Assistantのボタンは画面の右上にあります。

iZotope RX11 Repair Assistant
iZotope RX10 Repair Assistant

見た目が洗練されてわかりやすくなりました。 

Dialogue Contour

ナレーション入れに使う機能で、録音済データの話し声のトーンの調整ができる機能です。

Dialogue Contourのビフォーアフターは13:37あたり。

ナレーション入れや声の教材・ボイスデータを作っている人には必須機能。

プラグインとしてiZotope RX11を使う

iZotope RX11のモジュールはDAWのプラグインとして利用できます。

RX10からの違いとしては、standardでも使えるようになったDialogue Isolateモジュールが追加されています。

  • RX11 Repair Assistant
  • RX11 De-plosive
  • RX11 De-crackle
  • RX11 Voice De-noise
  • RX11 De-ess
  • RX11 Guitar De-noise
  • RX11 De-hum
  • RX11 Dialogue Isolate
  • RX11 De-click
  • RX11 Connect
  • RX11 Monitor
  • RX11 Spectral De-noise
  • RX11 Breath Control
  • RX11 De-clip
  • RX11 Mouth De-click
  • RX11 De-reverb

RX11.1

RX11.1にアップデートがかかりました。これによってSpectral Editor ARAのDAWサポートが拡張

Avid Pro Tools* とPreSonus Studio Oneでも、ノイズ、クリック、ハムノイズを直接検出できるようになりました。

購入はこちら

iZotope RX 11 セールはこちら >>


エディションによる機能の違い

RX11 ElementsRX11 StandardRX11 Advanced
Ambience Match
Breath Control
Connect
De-click
De-clip
De-crackle
De-ess
De-hum
De-plosive
De-reverb
De-rustle
Dialogue IsolateNEWAdvに追加機能あり
Guitar De-noise
Monitor
Mouth De-click
Music Rebalance
Repair Assistant
Spectral De-noise
Spectral Editor
Voice De-noise
Dialogue ContourIMPROVED
Streaming Preview [RX11 NEW]
Loudness Optimize [RX11 NEW]
Mid/Side Mode [RX11 NEW]
Audio Devices Refresh [RX11 NEW]
通常価格¥16,900(税込)¥67,800(税込)
¥200,600(税込)

単体で新規購入するよりもアップデート・クロスグレードを利用すると安く購入できます。

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iZotopeセール情報

こちらのページでiZotopeセール情報をまとめています。

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この記事を書いた人

櫻井徳右衛門のアバター 櫻井徳右衛門 音楽プロデューサー・ミュージシャン

激しく速いギタープレイが得意分野 | 希少種メタラーDTMer
配信中→http://linkco.re/xyZ8uEeu
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