UAD Verve Analog Machines レビュー！操作性が超簡単なテープマシンプラグイン！

June 24, 2025

櫻井徳右衛門

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アナログの魔法が詰まったレトロフューチャーなトーンマシン10台

数え切れないほどのヒップホップ、ローファイ、エレクトロニック、ロック、実験的なトラックで聞かれるカラフルな彩度とエフェクトを録音に加えます。現代のミュージシャン、ビートメーカー、プロデューサー向けに設計された Verve Analog Machines は、遊び心のあるアナログサウンドが詰まったサンドボックスを DAW に組み込みます。  

下の動画でVerve Analog Machinesの音が確認できます。

こんな人におすすめ

・テープマシンを使って積極的に音作りをしている人
・テープマシンのバリエーションがたくさん欲しい人
・レトロな音の質感を求めている人

中の人

私の好みとしてはThickenキットとvintagizeキットのためにこのプラグインを導入しても後悔はないと思います。

ローもハイもけずれていく、古いサウンドを再現できるプラグインは少ないので貴重ですね

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UAD Verve Analog Machines レビュー

UAD Verve Analog Machines

総合評価

( 5 )

メリット

操作が簡単なのに作れる音のパターンが多い
アナログ機材のサチュレーションを付与
初期プリセットが良い

デメリット

細かい設定は追い込めない

機能概要・使い方　キットを選んで2つのノブで調整するだけの超簡単仕様！

UADの従来までのテープマシンプラグインはこだわりたい人は音を突き詰められる仕様になっていため、今回の「UAD Verve Analog Machines」の簡単仕様にはとても驚かされました。

テープサチュレーション、アナログサチュレーションのプラグインは数多くありますが、このシンプルさは潔くて良いですね！私は設定値に迷ってすぐに沼ってしまうのでこれぐらいシンプルなほうがありがたいです。

テープマシンプラグインは効果がわかりにくいものがたまにあるのですが、この「UAD Verve Analog Machines」はそんなことはなし！ON/OFFで音の違いが把握しやすいのも良いですね。

UAD のテープマシンプラグインStuder A800 Tape Recorder

特にUAD Studer A800 Tape Recorderはテープの種類やテープ速度だけでなくキャリブレーションコントロールまで設定できるこだわりたい人には嬉しい仕様でした。しかし設定値が多いと設定に迷います。最近はつまみが極力すくないものが人気な傾向があり他のプラグインメーカーもシンプルで使いやすいものが増えています。

この流れに「UAD Verve Analog Machines」も乗っている気がしました。わかりやすく使いやすいプラグインでテープマシンの設定に苦手意識がある人でも簡単に扱えます。

10個のアナログサウンドを再現するテープマシン、チューブサチュレーションキットを選択。
テープの乱れキック、スネア、シンセにザラザラしたテープのテクスチャを与えたり、ボーカル、ギター、ベース、または全体にチューブの暖かさ付与
ミックスを瞬時に表現力豊かで生き生きとしたサウンドへ

テープマシンはDrive,Warble(テープのよれたサウンドを再現）、サチュレーションキットはDrive,Toneの2つのパラメーターのみです。

10個のマシンで時代を飛び越えた音を手に入れる

10個のマシンは左から右へ歪みが強くなるように並べられています。とてもわかりやすい！
左端の「Sweeten」が一番歪みが浅く、右端の「sputter」がFUZZぽい感じまで歪ませられます。

distortより右側は歪みまくりますので、MIXBusには使えないと思います。個々のトラックの音作り用途ですね。

2つのパラメーターを調整したあとに、キットを変更した場合でも
変更したパラメーターの値は変更した設定値のままです。
キットを変更しても設定した値は元に戻らないので、違いをなんども確認できます。

モデル選択

10個のキットを紹介していきます。アナライザーの表示はDDMF Plugindoctor 2を使っています。
Plugindoctorは完全に解析できるわけではないですが、キットの音傾向の雰囲気だけはつかめます。

1. sweeten(テープマシン)

一番歪まないモデル。sweetenのときはよくあるアナログプラグインのように音が削れます。
ほんの少しトーンシェイプしたいときに活躍。

UAD Verve Analog Machines model sweeten

mix bus

mix-bus Effect OFF

mix-bus (sweeten drive:0 / warble:70)

2. edge (サチュレーション）

超高域が上がってきらびやかに聞こえます。

UAD Verve Analog Machines model edge

glow(サチュレーション）

まろやかな聞きやすいサウンドに仕上がります。

UAD Verve Analog Machines model glow

warm(テープマシン)

中域が下がってドンシャリ気味になります。

UAD Verve Analog Machines model warm

mix bus

mix-bus Effect OFF

mix-bus-memphise 1959 (warm drive:32 / warble:42)

thicken(テープマシン)

半世紀前のサウンドを再現。glowよりもっと帯域を狭くした印象

UAD Verve Analog Machines model thicken

mix bus

mix-bus Effect OFF

uad-verve-vintagize- mix-bus-(thicken drive:0 warble:70)

vintagize (テープマシン)

thickenよりも、もっと古い時代の音を再現

UAD Verve Analog Machines model vintagize

mix bus

mix-bus Effect OFF

mix-bus-vintage-1935( vintagize drive:0 / warble54.5 )

distort (サチュレーション）

UAD Verve Analog Machines model distort

overdrive(テープマシン)

UAD Verve Analog Machines model overdrive

fire (テープマシン)

ディストーションよりも更に強いひずみ

UAD Verve Analog Machines model fire

sputter (サチュレーション）

ファズよりな歪み方をします

UAD Verve Analog Machines model sputter

ドライブの違い

distort drive:50

overdirve drive:50

distort fire:50

sputter drive:50

オートメーションできるパラメーター

Power
Output Trim
Param 1
Param 2
Master Bypass

UAD Verve Analog Machines Essentials

UAD Verve Analog MachinesはEssentials版が用意されています。

選択できるモデルと変更できるパラメーターが制限されています。音の質感は通常版と同じなので気軽に試してみたい人向け。

テープマシンプラグインなのにwarbleのパラメーターが使えないのはポテンシャルが発揮できないため音が気に入ったらアップデートをおすすめします。

UAD Verve Analog Machines Essentialsとの違い

※UAD Verve Analog Machines Essentialsで使えるモデルは4つのみ
※変更できるパラメーターはDriveのみ

	通常版	Essentials
sweeten	◯	◯
edge	◯	×
glow	◯	×
warm	◯	◯
thicken	◯	◯
vintagize	◯	◯
distort	◯	×
overdrive	◯	×
fire	◯	×
sputter	◯	×

導入時注意点

テープマシンはプラグインをONにしたときにチリチリというノイズが乗ります。これは仕様なので無音にしたいときには「UAD Verve Analog Machines」をOFF、Bypassにするか、適応しているトラックのマスターを０にする必要があります。

わざとノイズを鳴らしている音なので故障ではありません。