【最新版2026/6月】DTMプラグインセールのおすすめ徹底解説!


「無料でもらったけど、これどう使えばいいの……?」
Pulsar AudioのSmasherを見て、たぶんこう思った人は多いはず。
無料配布系のプラグインって、とりあえず入手して、そのままプラグインフォルダの奥で眠りがちなんですよね。僕も昔からこのパターンを何度もやっています。レビュー用にプラグインを触りまくっていると、「あ、これも後で試そう」がどんどん積み上がる。
そして後で試さない。
あるあるです。
ただ、今回のSmasherはちょっと放置するのがもったいないです。通常はPlugin Boutiqueなどで49ドル前後、日本円だとざっくり8,000円前後で扱われる有料プラグイン。それが2026年5月11日現在、Pulsar Audio公式サイトで無料配布されています。
しかも単なる「無料だから入れておこう」枠ではなく、使いどころがハマるとかなり即戦力。
―これはセールどころか、無料ならかなりアリです。

Smasherは、Pulsar Audioが出しているFET系コンプレッサープラグインです。
ベースになっているのは、定番コンプのUrei 1176。中でも、いわゆるAll Buttons In、またはBritish Modeと呼ばれる、かなり過激な設定を再現する方向に振ったプラグインですね。
1176は本来、4:1、8:1、12:1、20:1のようにレシオを選んで使うコンプです。ところが、複数のレシオボタンを同時に押すと、通常とは違う荒々しい潰れ方、歪み、ポンピング感が出る。これがAll Buttons In。
Smasherは、そのおいしいところだけを抜き出したようなプラグインです。
つまり、透明に整えるためのコンプではありません。
荒い。
潰れる。
前に出る。
ちょっと歪む。
そういうキャラクターを足すためのコンプです。
ここを間違えると事故ります。
普通のコンプの感覚で深くかけると、音がペラペラになったり、ダイナミクスが消えたり、素材によっては歪みすぎたりします。Smasherは「万能に整えるコンプ」ではなく、「強いキャラクターを薄く混ぜるコンプ」と考えた方が扱いやすいですね。
Smasherの最大の強みは、パラレルコンプが簡単にできることです。
パラレルコンプとは、ざっくり言うと、
激しく潰した音を、元の音に薄く混ぜる
という手法です。
これを使うと、原音のアタック感を残したまま、潰した音の密度やサステインだけを足せます。ドラムで言えば、キックやスネアの立ち上がりはそのまま残しつつ、後ろに「グッ」と押し出す圧を足す感じ。
これがかなり便利。
通常のパラレルコンプは、DAWでセンドトラックやAUXを作って、そこにコンプを挿して、原音とのバランスをフェーダーで調整します。慣れていれば問題ないですが、初心者にはちょっと面倒なんですよね。
SmasherにはMixノブがあります。
これが本当に助かります。
トラックにSmasherを直挿しして、Inputでガツンと潰す。そのあとMixを下げて原音に薄く混ぜる。これだけで、かなり簡単にNYコンプ的な太さを作れます。
―ここがこのプラグインの一番おいしいところ。
無料配布中ならかなりおすすめ。
通常価格で考えると「用途を理解している人向け」ですが、無料なら話は別です。ドラム、ベース、ボーカルに太さや存在感を足す隠し味として持っておく価値があります。
良いんだか悪いんだかわからん位置付け……ではなく、これはかなり明確です。
薄く混ぜるための凶暴なスパイス。
こう考えると一気に使いやすくなります。
一番おすすめなのはドラムバスです。
キックやスネアにもっと迫力が欲しい。EQや普通のコンプを追い込んでも、まだ音が細い。そんなときにSmasherを薄く混ぜると、ドラム全体の密度が上がります。
ただし、やりすぎ注意。
Mixを上げすぎると、キックやスネアのアタックが潰れて、全体が平面的に聞こえます。まずはMixをかなり低めにして、「ちょっと太くなったかな?」くらいから始めるのが良いです。
この「ちょっと」が大事。
パラレルコンプは、効いているか分からないくらいから上げていって、戻すと物足りない。このくらいが実戦では使いやすいですね。
スネアにもかなり合います。
公式ページでも、スネアに対して強めのゲインリダクションを作り、その処理音をドライ音に少し混ぜる使い方が紹介されています。
スネアのアタックは原音で残す。
Smasherで作ったボディやサステインを後ろから足す。
この発想です。
ロック系、ポップパンク、ラウド系のスネアを「バツン」と前に出したいときにはかなり刺さります。逆に、自然なジャズ系のスネアにがっつり混ぜると、ちょっと過剰になるかもしれません。
ベースにも使えます。
ベースは低域だけではなく、中域や倍音がしっかり聞こえることで、ミックスの中で存在感が出ます。Smasherを薄く混ぜると、低域の安定感というより、前に出る感じや倍音の押し出しが足されます。
ただし、ここもMix 100%は危険。
ベースに強くかけすぎると、低域が荒れたり、音程感が見えにくくなったりします。ソロで聴くと気持ちよくても、ミックスに戻すと濁ることがあります。
ベースに使うなら、Mixはかなり控えめ。
「少し汚れた」「少し前に出た」くらいがちょうど良いです。
ボーカルにSmasherを使う場合は、かなりキャラクター狙いです。
透明に整えたいなら、他のボーカルコンプを使った方が安全です。LA-2A系、1176系、ディエッサーを組み合わせた方が自然にまとまる場面は多いです。
ただ、ロックボーカルやラップで少し荒さが欲しいとき。オケに埋もれている声を前に張り付かせたいとき。そういう場面では、Smasherを薄く混ぜると面白いです。
声にほんの少し圧が出る。
この一点。
ただし、サ行や歯擦音が強い声では刺激が目立つことがあります。必要ならディエッサーもセットで考えたいですね。
Smasherで一番もったいないのは、普通のコンプとして使うことです。
「コンプだから、ほどよく整えるんでしょ?」という感覚で使うと、たぶん思ったより潰れます。Smasherは整えるよりも、荒くする、太くする、前に出す方向のプラグインです。
もうひとつは、Mixを100%で使い続けること。
特殊効果としてならアリです。歪んだドラム、潰れたボーカル、Lo-Fiな質感を狙うなら面白いです。ただ、通常のミックスで自然に太さを足したいなら、Mixを下げて原音とブレンドするのが基本です。
Smasherは、次のような人におすすめです。
逆に、透明なコンプを探している人、ミックス全体を自然に整えたい人、細かくAttackやReleaseを追い込みたい人には、最初の候補ではないかもしれません。
2026年5月11日現在、Pulsar Audio公式サイトでSmasherが無料配布されています。
Plugin Boutiqueでは49ドル前後で掲載されているプラグインなので、無料で入手できるタイミングならかなりお得です。
ただし、無料配布や価格は変わる可能性があります。入手前には必ず公式ページで最新情報を確認してください。
Pulsar Audio Smasherは、1176のAll Buttons In、British Mode的な荒々しいコンプレッションを簡単に扱えるプラグインです。
普通のコンプとして使うと、潰れすぎて扱いにくい場面があります。ですが、Inputでしっかり潰して、Mixで薄く混ぜる。この使い方を覚えると、一気に即戦力になります。
ドラムを太くしたい。
スネアを前に出したい。
ベースに存在感を足したい。
ボーカルに少しだけ圧が欲しい。
そんなときに使える、かなり分かりやすいスパイス系コンプ。
―無料配布中なら、とりあえずもらっておいて損はないです!!!
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希少種ギターメタラーDTMer
VSTレビュー公開記事・触ったDTMプラグインは1,000個以上を超える。
ギタリスト・作曲家でもあり、音楽リスナーであることから聞くのも好きでイヤホン・ヘッドホンも集めはじめる。
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