Three-Body Technology UNMASK ミックスの「埋もれる・濁る」を自動でほどく

多くのDTMerが抱える悩み、 「EQで削っても音が痩せる」 「ボーカルやパーカッションがミックスに埋もれる」 「音数が増えると、何が原因で濁っているのか分からない」
この問題を、Three-Body TechnologyのUNMASKはかなりスマートに解決してくれます。
UNMASKは、ただのダイナミックEQではありません。 音が重なって聴こえにくくなる「マスキング」を心理音響ベースで解析し、スペクトル、トーン、時間の3方向から補正してくれるリアルタイム・アンマスキングツールです。
ここが凄い!UNMASKの3大ポイント

[1] Tiltで全体のバランスを整える
Tiltセクションは、ミックスやマスタリングの基準に合わせて、全体のスペクトルバランスを自動で補正するセクションです。
低域が多すぎる、高域が足りない、全体がなんとなく重い。 そういう大きなバランスのズレを、まずここで整えます。
ミックスバスで使う場合は、検出範囲を30Hzから17,000Hzあたりまで広く取り、Slopeはピンクノイズ基準の[-3 dB/octave]を選ぶのが基本です。
[2] Specで細かな埋もれを引き出す
Specセクションは、音響心理学モデルを使って、スペクトル内の細かなマスキングを補正するセクションです。
Tiltが「全体のバランス」を整える場所だとしたら、 Specは「細部の見え方」を整える場所。
他の音に隠れてしまったパーカッションの余韻、楽器の輪郭、ミックスの奥に沈んだディテールを引き出すのに向いています。
細かく復元したいときは、Smoothを少し下げると、より局所的な補正がしやすくなります。
[3] Timeでアタック直後のディテールを復元する
UNMASKの大きな特徴が、このTimeセクションです。
大きな打楽器の直後にある小さな音が、アタックに隠れて聴こえなくなる。 スネアの胴鳴り、ギターのサステイン、パーカッションの余韻が前に出てこない。
Timeセクションは、こうした時間領域のマスキングを検出し、隠れてしまったディテールを自然に持ち上げてくれます。
一般的なEQやコンプでは触りにくい部分にアプローチできるのが、UNMASKらしい強みです。
ミックスバスでの基本ワークフロー

まずはTiltのDepthを上げて、全体のスペクトルバランスを整えます。 ミックス全体に使うなら、Detection Rangeは広め、Slopeは-3 dB/octaveを目安にします。
次にSpecのDepthを上げ、埋もれている細かな成分を引き出します。 パーカッションの余韻や細部を出したい場合は、Smoothを少し下げると狙いやすくなります。
そのあとTimeのDepthを60%前後から試し、大きなアタックの直後に隠れた小さなディテールを復元します。 ミックスバスでは不自然になりすぎないよう、Speedは遅めにするのがおすすめです。
最後にMasterセクションで全体を調整します。 効きすぎたと感じたら、各セクションを細かく戻すより、Scaleを下げて全体の処理量をまとめて抑えると扱いやすいです。
逆に、あえてScaleを強めにしてからDryで原音に少し混ぜる、というパラレル的な使い方もできます。
EXT Glueでボーカルを自然に馴染ませる
UNMASKには、EXT / Glueというサイドチェイン機能もあります。

使い方の基本は、ボーカルなど馴染ませたいトラックにUNMASKを挿し、インストゥルメンタルを外部サイドチェインとして送ること。
EXTがよくあるマスキング処理用のサイドチェイン。
もう一つの「Glue」は、「外部(EXT)の信号を読み込んで、メインのトラックと自然に馴染ませる(Glue)」ための革新的なサイドチェイン機能
UNMASKが、ボーカルとバックトラックの間で起きているマスキングを解析し、音響心理学的な衝突を補正します。
これは、単にバックトラックを下げる通常のサイドチェインやダッキングとは別物です。
ボーカルがオケの上に乗っかって浮くのではなく、同じスペクトル空間、エンベロープ、時間的な動きの中に自然に溶け込むように整えてくれます。
どんな場面で役立つ?
ミックスバス / マスタリングバス EDM、ロック、オーケストラなど、音数が多いミックス全体の濁りや埋もれを整理したいとき。
ボーカル処理 声の明瞭さ、発音、前に出る感じを整えたいとき。EXT Glueを使えば、ボーカルをオケに自然に馴染ませる用途にも向いています。
ギター アコギのストロークでアタックに隠れたサステインを出したいとき。歪みギターやメタル系リズムギターの濁り整理にも使えます。
ドラム / パーカッション 強いアタックの後ろにある胴鳴り、余韻、細かなニュアンスを取り戻したいとき。
ライブ / レコーディング ゼロレイテンシーモードを使えば、ライブパフォーマンスやトラッキング中にも使いやすいです。
「削る」だけでは届かない場所に手が届く
ミックスで音が埋もれたとき、多くの場合はEQで削る、コンプで抑える、音量を変える、という発想になりがちです。
でもUNMASKは、隠れている成分を解析して、必要なディテールを見える位置に戻す方向でアプローチします。
「音を削って整理する」から、「隠れた音を見えるようにする」へ。
この考え方が、UNMASKの一番おもしろいところです。
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「ミックスが濁る」 「ボーカルが浮く」 「音数が増えると細部が消える」
そう感じているなら、UNMASKはかなり試す価値があります。















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