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UVI Orchestral Suite 2レビュー!Ver.1から何が進化した?手軽さと本格感のバランスが大きく変わった総合オーケストラ音源

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オーケストラ音源、欲しくなるんですよね。

映画音楽っぽいストリングス。
壮大なブラス。
柔らかい木管。
シネマティックなパーカッション。
クワイア。

全部ほしい。

ただ、現実はなかなか厳しいです。

本格的なオーケストラ音源を揃えようとすると、容量も価格もかなり重い。

ストリングスだけで数万円。
ブラスだけで数万円。
木管、パーカッション、クワイアまで足していくと、気がついたらかなりの金額になります。

しかも、細かく作り込める音源ほど操作も難しい。

「買ったけど、結局プリセットを鳴らして終わった」

これ、かなりあります……。

そんな中で、UVIの Orchestral Suite は以前から「1本でオーケストラ一式を扱える、軽めで分かりやすい音源」という立ち位置でした。

そして今回登場したのが Orchestral Suite 2

名前は続編ですが、中身はかなり大きく変わっています。

特に大きいのは、Ver.1の手軽さを残しつつ、音源としての規模、録音、エンジン、操作性、作曲支援機能がかなり強化されたこと。

──Orchestral Suite 2は、単なるマイナーアップデートというより、今の制作環境向けに作り直された総合オーケストラ音源です。

この記事では、Orchestral Suite 2の特徴、Ver.1からの進化ポイント、向いている人、買う前に注意したい点を整理します。

目次

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Orchestral Suite 2とは

Orchestral Suite 2は、UVIが開発した総合オーケストラ音源です。

ストリングス、ブラス、木管、パーカッション、クワイア、ハープ、ハープシコード、チェレスタ、クラシックギター、カテドラルオルガンまで、オーケストラ系の主要な音を1本にまとめた製品です。

大きな特徴は、いわゆる「超細密なオーケストラ専用音源」ではなく、作曲の中で素早く使える総合型であること。

オーケストラ音源は、細かく作れるほど時間がかかります。

奏法を選ぶ。
ダイナミクスを書く。
レガートを調整する。
マイクポジションを選ぶ。
パートごとに音源を立ち上げる。

もちろん、ここまで追い込める音源は強いです。

でも、曲作りの初期段階では、そこまで細かいことをやる前に、まず「曲として成立するか」を確認したい。

Orchestral Suite 2は、そのスケッチ段階から完成寄りのアレンジまでを、かなり速く進めるための音源として見たほうが分かりやすいです。

Ver.1からの進化ポイント

今回の記事で一番大事なのはここです。

Orchestral Suite 2は、Ver.1からかなり大きく変わっています。

ざっくり言うと、Ver.1は「軽くて扱いやすい総合オーケストラ音源」。

Ver.2は「録音・エンジン・作曲支援まで刷新された、より現代的な総合オーケストラ音源」。

この違いです。

1. 収録規模が大きくなった

Ver.1のOrchestral Suiteは、60以上の楽器、82プリセット、15,645サンプル、約4.62GBというかなり軽量な設計でした。

これが良さでもありました。

容量が軽い。
導入しやすい。
パッと立ち上げて使いやすい。

一方で、Ver.2では規模が大きくなっています。

Orchestral Suite 2は、496プリセット、80,632サンプル、約35.3GBのライブラリです。

かなり増えています。

単純に「大きいから良い」という話ではありません。

ただ、オーケストラ音源ではサンプル数や収録規模が表現力に直結しやすいです。

奏法、ダイナミクス、音色の変化、楽器ごとのニュアンス。

こういう部分を増やそうとすると、どうしても容量は大きくなります。

Ver.1の軽さは魅力でしたが、Ver.2はより本格的な方向へ踏み込んだ印象です。

2. 新しい録音が入った

Orchestral Suite 2では、ストリングス、木管、ブラス、クワイアなどのソロ・アンサンブルに対して、新しい現代的な録音が使われています。

ここはかなり重要です。

オーケストラ音源は、UIや機能以前に「素材の音」が大事です。

ストリングスが薄い。
ブラスが軽い。
木管がサンプルっぽい。
クワイアが奥に引っ込みすぎる。

こうなると、どれだけ操作が簡単でも曲の説得力が出にくいです。

Ver.2では、単なる機能追加ではなく、音そのものの土台を強化しているのがポイント。

Ver.1を持っている人ほど、この差は気になるところだと思います。

3. エンジンが作り直された

Orchestral Suite 2は、エンジンが根本から再設計されています。

インターフェースも刷新され、各楽器ごとに合わせた操作画面になっています。

ここで大事なのは、全部の楽器が同じ現代的なエンジンの上で扱えることです。

ストリングス、木管、ブラス、パーカッション、クワイア、その他の楽器が、ひとつの統一された環境で動く。

これはかなり助かります。

オーケストラ音源で面倒なのは、楽器ごとに操作思想が違うことです。

ストリングスはこの画面。
ブラスは別の画面。
木管はまた別の操作。
パーカッションは別音源。

こうなると、曲を書いているのか、音源の操作方法を覚えているのか分からなくなる。

Orchestral Suite 2は、そこをかなり整理している印象です。

4. 操作できるパラメーターが増えた

各楽器には、ゲイン、パン、ピッチ、ADSR、デュアルLFO、さらにColor、Dynamic、True Range、Reverb、Delayなどのマクロコントロールが用意されています。

ここはVer.2らしい進化ですね。

Ver.1は、軽くて扱いやすいことが大きな魅力でした。

一方で、細かく音を追い込みたいときには、もう少し触れる場所が欲しくなることもあったと思います。

Ver.2では、シンプルな操作感を残しつつ、音色や表情を動かすためのコントロールが増えています。

特にDynamicやTrue Rangeのようなマクロがあるのは、打ち込み時にかなり便利そうです。

オーケストラ音源は、音量だけで強弱を作ると嘘っぽくなりやすいです。

実際には、強く弾くと音色も変わる。
弱く弾くと空気感も変わる。

このあたりを直感的に触れるのは、作業時間の短縮につながります。

5. Composerが追加された

Orchestral Suite 2の目玉は、やはり Composer です。

Composerは、オーケストラのコードベースの動きを作るための新しい楽器です。

5つのセクションレイヤー、8つのコードスロット、1つのキーで鳴らせるフルボイシング。

かなりざっくり言うと、複数のオーケストラセクションをまとめて鳴らし、コード進行や厚みのある動きを素早く作るための機能です。

これは良いですね。

オーケストラアレンジで難しいのは、音源の音色選びだけではありません。

どの楽器を重ねるか。
どの音域に置くか。
どのセクションがコードのどの音を担当するか。
ブラスとストリングスをどう混ぜるか。

ここで時間が溶けます。

作曲の初期段階でこの作業を全部やろうとすると、曲が進まない。

Composerは、その最初の「オーケストラっぽい和声の塊」を素早く作るための機能です。

もちろん、最終的に細かくアレンジするなら手作業の調整は必要です。

でも、アイデア出しの段階でこれはかなり助かると思います。

Ver.1とVer.2の違いまとめ

分かりやすくまとめると、以下のような違いです。

項目Orchestral Suite Ver.1Orchestral Suite 2
立ち位置軽量で扱いやすい総合オーケストラ現代的に刷新された総合オーケストラ
収録規模60以上の楽器 / 82プリセット / 15,645サンプル496プリセット / 80,632サンプル
容量約4.62GB約35.3GB
音源素材軽量で実用的新しい現代的な録音を含む大規模ライブラリ
エンジン旧世代のUVI Workstation / Falcon向け再設計された新エンジン
UI楽器別のシンプルな操作完全刷新されたインターフェース
作曲支援通常の楽器・アンサンブル中心Composerによるコードベースの作曲支援
向いている人軽く使いたい人音質・操作性・作曲支援まで欲しい人

この表を見ると、Ver.2はかなり方向性が変わっています。

Ver.1の「軽い総合オーケストラ」という魅力をそのまま期待すると、容量面では重くなっています。

ただ、そのぶん音源としての規模、操作性、作曲支援はかなり強くなっています。

──軽さ重視のVer.1、完成度と制作スピード重視のVer.2。

こう見ると分かりやすいです。

収録楽器の幅が広い

Orchestral Suite 2は、総合音源としての範囲がかなり広いです。

収録カテゴリは以下。

  • Strings Solo
  • Strings Ensemble
  • Brass Solo
  • Brass Ensemble
  • Woodwinds Solo
  • Woodwinds Ensemble
  • Orchestra
  • Choirs
  • Harp
  • Harpsichord
  • Celesta
  • Percussions
  • Pitched Percussions
  • Cathedral Organ
  • Classical Guitars

ストリングス、ブラス、木管、打楽器だけでなく、クワイア、ハープ、チェレスタ、オルガン、クラシックギターまで入っているのが良いところ。

オーケストラ系の曲を作っていると、メイン楽器以外の補助的な音が欲しくなることがあります。

ハープのグリッサンド。
チェレスタのきらめき。
オルガンの重厚感。
クワイアの厚み。

こういう音が手元にあると、アレンジの幅が広がります。

別々の音源を立ち上げなくても、1つの製品内で完結しやすいのはかなり便利です。

どんなジャンルに向いている?

Orchestral Suite 2は、クラシック専用というより、現代制作向けの総合オーケストラ音源です。

向いているジャンルはかなり広いです。

映像音楽

映画、ドラマ、ゲーム、YouTube向けBGMなど。

ストリングス、ブラス、パーカッション、クワイアをまとめて扱えるので、短時間でシネマティックな土台を作れます。

Composerを使えば、コードベースの大きな動きを素早く作れるのも強いです。

ゲーム音楽

ファンタジー、RPG、バトル曲、メニュー画面、イベントシーン。

オーケストラはゲーム音楽と相性が良いです。

特に、ストリングス+ブラス+パーカッションの組み合わせは王道。

そこにクワイアやオルガンを足せるのは使いやすいです。

ポップスやロックの味付け

本格的な映画音楽だけでなく、ポップスやロックのアレンジにも使えます。

サビでストリングスを足す。
イントロにハープを入れる。
ブラスで盛り上げる。
クワイアで厚みを足す。

こういう用途なら、超細密な専用音源よりも、総合型のほうが動きやすいことがあります。

EDM / ハイブリッド系

シネマティックEDM、トレーラー風サウンド、ハイブリッドオーケストラにも向いています。

UVI系の音源は、FalconやUVI Workstation上で扱えるため、エフェクトや音作りの方向にも広げやすいです。

オーケストラをそのまま鳴らすだけでなく、加工素材として使うのもアリですね。

メリット

  • 1本でオーケストラ主要パートを広くカバーできる
  • Ver.1より収録規模が大きくなっている
  • 新しい録音と再設計エンジンで、音源としての完成度が上がっている
  • Composerでコードベースのオーケストラ案を素早く作れる
  • ソロ楽器とアンサンブルを両方扱える
  • クワイア、ハープ、チェレスタ、オルガンなど補助楽器も入っている
  • UVI Workstationで使えるため、Falconを持っていなくても導入しやすい

デメリット

  • Ver.1より容量がかなり大きい
  • 超細密な専用オーケストラ音源ほど深く追い込む用途ではない
  • 本格的なクラシック打ち込みを極めたい人には物足りない可能性がある
  • Composerは便利だが、最終アレンジでは手作業の調整も必要
  • すでに高級オーケストラ音源を各セクションで揃えている人は優先度が下がる

どんな人におすすめ?

Orchestral Suite 2が向いているのは、こういう人です。

  • 1本でオーケストラ一式を揃えたい人
  • 映像音楽やゲーム音楽を作りたい人
  • Ver.1の軽さは好きだったけど、音質や表現力に物足りなさを感じていた人
  • ストリングス、ブラス、木管、打楽器、クワイアをまとめて使いたい人
  • Composerでオーケストラのコード感を素早く作りたい人
  • 作曲スピードを落とさず、シネマティックなアレンジを足したい人

特に、これからオーケストラ音源を揃えたい人にはかなり分かりやすいです。

単体ストリングス、単体ブラス、単体木管を順番に買っていく前に、まず総合型で全体像をつかむ。

これはかなり現実的。

オーケストラの打ち込みは、音源の質だけでなく「どの楽器をどう使うか」を学ぶ必要があります。

最初から細かすぎる音源に行くと、そこで止まることがあります。

Orchestral Suite 2のような総合型は、作曲のスピードを落とさずに全体を試せるのが良いところです。

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この記事を書いた人

櫻井徳右衛門のアバター 櫻井徳右衛門 音楽プロデューサー・ミュージシャン

希少種ギターメタラーDTMer
VSTレビュー公開記事・触ったDTMプラグインは1,000個以上を超える。
ギタリスト・作曲家でもあり、音楽リスナーであることから聞くのも好きでイヤホン・ヘッドホンも集めはじめる。

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