Bloom Synth Atmosphere レビュー!ダークアンビエント要素を取り込んだシンセ

本記事は、レビューのためにPluginBoutique Japan様から製品提供いただき作成しています
Excite audio Bloom Synth Atmosphere はシンセ音源。
今回のBloomシリーズは今まで興味がなかった人でも音がわかりやすく、自身が使っている姿が想像でき使いたくなるはず!
空気感と音の透明感が素晴らしいので、Bloom Synth Atmosphere をメインで使うあろうEDMプロデューサーだけでなくPOPSメインのプロデューサーが使っても今どきなサウンドに仕上がっていき楽しい音源となるはず。
Atmosphere と命名されているだけありそのまま加工無しで混ぜられるテクスチャサウンドが充実。

フレーズを作ると意気込んで使うより、遊びながら音を組み合わせていくと自然に良いものができちゃった!という気楽に使える音源。


Bloom Palette Objectと同じエンジンを使っていて、112個のサンプルを個別に鳴らしたり並べ替えてつなげて演奏できる内容になっています。
ピッチや音階の対応は、音符スイッチを押しキーセレクターから使っている曲のKEYに合わせる仕様。
何と言ってもこのシリーズは音が良くて、音の作り方がまったくわからない人に嬉しい音源。
レビュー


- フレーズを並べ替えるだけでカッコいいラインが完成
- 112個のサンプル,250プリセットを収録。収録サンプルの音が良い
- 使い方が簡単で、既存曲に導入しやすい
- お気に入りサンプルの場所を覚えておく必要あり
それではBloom Synth Atmosphereのレビュー!
サンプルを組み合わせていく人には細かくフレーズに拘れる音源。
プリセットで済ませちゃう人には、アンビエント向けのシンセフレーズ集として利用可能。
Excite audioは売れ筋商品を見極めてピンポイントでだしてくるリサーチ力がすごい。
Bloom Synth Atmosphere は、Aphex Twin、Boards of Canada、Brian Eno、Øneheart などのアーティストからインスピレーションを得て、これらのアイデアを 1 つの楽器に融合することを目指しています。
と宣材文にあったが、Bloom Synth Atmosphereのサウンドの質感は昔のアンビエントよりも2020年以降人気になったØneheart を意識したダークアンビエントの要素を強く取り込んだものが多い。
アンビエントにこだわって曲を作っている作曲家からすると、今更なにを・・・という印象だろうが、アンビエントの要素を知らない or 普段聞かない・使わない作曲家からするとちょっと部分的に混ぜてみるだけでも普段と違うインスピレーションがもらえる。
Bloomシリーズでは組み込まれたプリセット内にフレーズシーケンサーが用意されていて、1プリセットに付き5パターンある(空っぽのものもある)
シンセ・ドローン・アンビエントだけでなく、FXノイズやフォーリーサウンドもうまく組み込まれており、シーケンサーを使ったフレーズ構築の自学自習のための参考にも良い。
ランダマイザーがあるのでプリセットシーケンスをベースにして色々なパターンを模索できるのが利点。
個人にこのBloomシリーズはインスピレーションをもらえるのが一番のメリットだと考えていて、プリセットを土台にしながらインスピレーションを膨らませて魔改造していくやり方が好きな人はハマると思う。
アンビエント向けのシンセを持っているけど、フレーズの作り方がいまいち理解できなくて使うのを諦めてしまった・・・という人にもピッタリ。
こんな人におすすめ
- 手軽なシンセ音源がほしい人
- 音作りが苦手な人
- 手早く曲のアイデアをまとめたい人



収録されているサンプルを並べ替えて行けば、フレーズが出来上がるため、打ち込みをプログラムするというよりパズルを組み合わせていく遊び感覚で始められます。
■機能制限をして価格を落としたLite版あり
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下の動画でBloom Synth Atmosphereの音が確認できます。


Bloom Synth Atmosphereでどういう音が作れる? 機能概要・ざっくり導入メリット
112個あるベースサンプルがC2からB3までの白鍵に並べられています。
これらのサンプルを鳴らしていくだけ。
Bloom Synth Atmosphereは思いついたメロディを打ち込んでいくのではなく、サンプルを組み合わせてフレーズを作っていくことが可能な手軽な音源です。
一つ一つのサンプルを組みわせてフレーズを構築していくのも良いですが、音をサンプラーで合わせていくのは一手間かかりますので、ランダマイザーが用意されています。
使い方
メイン画面
メイン画面では4つのマクロエフェクトと,音のBANKの入れ替え、エフェクトの操作をします。
初期状態でピアノロールの白鍵と黒鍵にサンプルが割り当てられています。


下に並んでいる「音のBANK」になっているボタンは白鍵を押してサンプルを鳴らします。
「黒鍵」は
- テンポを半分、倍にする、
- リバース再生する、
- 1オクターブ上げ下げをするための補助キーです。
AからEが割り当ててある黒鍵はフレーズプレイヤーのデータが再生されます。
「Bloom Synth Atmosphere」で多用すると思われるのが
左端のキー設定。全12キーのメジャー・マイナーに対応しています。


その隣がバンクスイッチ。
上段にある△に各種サンプルが割り当ててあり、ドラッグ&ドロップでサンプルバンクから一番下に並ぶ白鍵へ割り当てられます。


サンプル割当てに関しては、サイコロマークのランダマイザーも使えます。
メイン画面では4つのマクロエフェクトがあり、ノブを回すだけで設定可能。
4つのマクロエフェクト
Lo-Fi、Modulation、Width、Submerge
4つのマクロエフェクトはベースを加工していくときに音が際立つエフェクトが用意されていて、これらの4つのマクロエフェクトに関しては、パラメーター設定ができません。
ユーザーはノブを回すのみと潔い使い方になります。
4つのマクロエフェクト以外には
Delay,Reverb,Noise,Lo-Cut,Hi-Cutがあり
この5つはエディット画面から細かい調整ができます。


使い方
「Bloom Synth Atmosphere(ブルームシンセアトモスフィア)」の場合、
サンプルが鳴る鍵盤はすべて白鍵に設定されていて、黒鍵がキースイッチになっています。
画面の左下に曲のKEYを切り替えるスイッチが設置されていて、25鍵のMIDIキーボードでまかなえる数です。
25鍵のMIDIキーボードはパソコンのキーボードサイズに近いためなら机の場所を取らない大きさですべての打ち込み作業ができるのも利点。
MIDI | 内容 |
---|---|
C2 | サンプル1を再生 |
C#2 | 再生速度を半分 |
D2 | サンプル2を再生 |
D#2 | 再生速度を倍に |
E2 | サンプル3を再生 |
F2 | サンプル4を再生 |
F#2 | 逆再生 |
G2 | サンプル5を再生 |
G#2 | 1オクターブ下 |
A2 | サンプル6を再生 |
A#2 | 1オクターブ上 |
B | サンプル7を再生 |
C3 | サンプル8を再生 |
C#3 | フレーズAを再生 |
D3 | サンプル9を再生 |
D#3 | フレーズBを再生 |
E3 | サンプル10を再生 |
F3 | サンプル11を再生 |
F#3 | フレーズCを再生 |
G33 | サンプル5を再生 |
G#3 | フレーズDを再生 |
A3 | サンプル6を再生 |
A#3 | フレーズEを再生 |
B3 | サンプル7を再生 |
エディット画面




エディット画面ではサンプルの再生位置やピッチ等の設定の他、A~Eの黒鍵で鳴らすフレーズプレイヤーの設定が可能。
フレーズプレイヤーではステップごとにサンプルやエフェクトをを配置していけるので、よりこだわった音作りができます!
フレーズプレイヤーでは「Latch」のスイッチがあり、
LatchをONにしておくと一度キーを押せばフレーズプレイヤーが再生しつづけます。
音を鳴らしながらサンプルを入れ替えてパズルのようにフレーズを作っていくことができます!
サンプルエディット(sample edit)


キーボードのアイコンに色がついている場合は、
白鍵を押したときに、サンプルの番号が切り替わります。
オフにしているときは、側のリストから編集対象のサンプル番号を選びます。
フレーズシーケンサー (Sequencer)
C#3ノートからの黒鍵で鳴るフレーズを組み立てていく機能です。


ループはグリッドにクオンタイズしていくため、
ユーザーがBPMに合わせ1小節ずつトリミングする必要がありません。とても楽々です。
フレーズプレイヤーのステップ数は1~32まで。再生、逆再生、行ったり来たりのループの3パターンを選べます
白鍵に割り当ててある14個のサンプルをどういう順番で鳴らしていくかを決められます。
フレーズプレイヤーに関しては1番の左側にサイコロのボタンがあり、サイコロボタンを押すことで設定値がランダムに切り替わります。
このランダマイザーは
- Trigger
- Peobabilly
- Velocity
- Pitch
- Attack
- Relase
- Timing
- Perform
の各設定に対してランダマイズ可能です。
バンクのランダマイザーを使ったあと、フレーズプレイヤーで読み込ませるランダマイザーを二弾重ねで使っていくと、かなりのフレーズバリエーションを構築できてアイデア出しにも最適です。
Ver.1.2.0よりサンプルインポートの機能が追加されています。
Ver.1.2.0よりサンプルインポートの機能
Ver.1.2.0以降のサンプル選択画面を開くと上部に「User」のボタンが追加されています。


収納したい場所へ手持ちのWAVをドラッグ&ドロップ。
サンプルをセットするとBPM,KEYの指定を求められるので適当なものを選びます。
後は白鍵のキーへサンプルをセットすることで通常通りにフレーズ構築が可能です。
ウィンドウサイズ
右下にウィンドウカーソルをあわせると可変します。
プリセット
250プリセットを収録。カテゴリ分けされています。
ハートマークを押すとFavoritesに登録されて、「Your Favotires」よりお気に入りだけを抽出できます。
- ドローン (DRN) – 長く、引き延ばされ、持続するドローン。
- 実験的 (EXP) – 抽象的、サウンド デザイン、ユニークな作品。
- Full Atmospheres (FA) – ドローン、シンセ、メロディック要素、ノイズで構成される複雑なアンビエント シーケンス。
- メロディック (MLD) – 2 オクターブのピッチでメロディック要素のみで構成されるサンプルです。
- リズミック (RHY) – リズミカルでパーカッシブな、切り刻まれたアンビエンス。
- シンセ (SYN) – 有機的なテクスチャのない、シンセとエレクトロニックに重点を置いた雰囲気。
- テクスチャ (TX) – トラックの背景に配置されるノイズに重点を置いた雰囲気。


プリセットサウンドデモ
購入に関して
Bloom Synth Atmosphere Lite のライト版あり
コア機能は変わらず、若干の機能制限とサンプル数を少なくしたライト版が用意されています。
ライト版から上位版へは差額でアップデートできるので、ちょっと試してみたいという場合はライト版から入っても良いですね。(フレーズプレイヤーセクションの有無が大きく影響します)
そこまで価格差がないので、フレーズの音が気に入っているならいきなり上位版にしても良いと思います。
ライト版とFull版との比較
機能 | FULL版 | LITE版 |
---|---|---|
DAWのプロジェクトへのBPM同期 | ○ | ○ |
Key Selection | ○ | ○ |
14個のサンプルキー | ○ | ○ |
10個のモディファイアキー | ○ | ○ |
4つのマクロコントロール | ○ | ○ |
中央に表示されるアニメーション | ○ | ○ |
GUIのリサイズ | ○ | ○ |
プリセット数 | 250 | 75 |
収録サンプル数 | 112 | 56 |
Drag & Dropでのサンプル入れ替え | ○ | × |
ランダマイザーを使ったサンプル入れ替え | ○ | × |
サンプルエディットのパラメーター | ○ | × |
プレイバック方向の指定 | ○ | × |
フレーズプレイヤーセクションの有無 | ○ | × |
トリガー、ランダマイザーサンプルシーケンス | ○ | × |
モジュレーションカーブをエディット | ○ | × |
エフェクトモジュール | ○ | × |
Global Tone,Dry,Wet,コントロール | ○ | × |
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まとめ



収録されているサンプルを並べ替えて行けば、フレーズが出来上がるため、打ち込みをプログラムするというよりパズルを組み合わせていく遊び感覚で始められます。
◎Bloomシリーズをすべて収録したバンドル版あり
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Excite Audio Bloomシリーズ
Bloomシリーズ全部入りのBloom Bundle は定期的にセールになります。
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Bloom Vocal Aether


Bloom Synth Atmosphere


Bloom Vocal Edit


Bloom Drum Breaks


Bloom Drum Machine


Bloom Palette Object


Bloom Bass Impulse


Bloom Bass Groove


- ・独自のサンプルをロードできるか?
-
自分のサンプルデータを読み込ませることはできません。
- 作ったフレーズプレイヤーはオーディオデータ化できるか?
-
オーディオ書き出しには対応していません。
- リズムを跳ねさせることは可能ですか?
-
フレーズプレイヤーのSwingパラメーターを使えばリズムを跳ねさせることも可能
- 安く入手する方法はあるか?
-
ExciteAudioのバンドル版が一つあたりの単価が押さえられてお得。Bloomシリーズの音源を持っていると、新規単体購入するより安いクロスグレード価格ができます。
- Bloom Synth AtmosphereLITE版は何が違う?
-
音は全く同じです。プリセット・サンプル数、ランダマイザー等の機能制限がかかっています。
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