HeadRush(ヘッドラッシュ)は、ギタリストやベーシスト向けのマルチエフェクターやアンプモデラーを開発しているメーカーです。プロフェッショナルなサウンドと直感的な操作性を兼ね備えた製品が特徴で、多くのミュージシャンに支持されています。
HeadRushは一時代を築いた人気のラックシステム「Eleven Rack」由来のサウンドとして取り上げられます。
AVID ( アビッド ) / Eleven Rack
そのHeadRushのハードと連携できる「HeadRush ReValver Suite」が用意されています。プラグインはinMusicのアカウントよりダウンロードします。
ReValver は
独自の ACT (Audio Cloning Technology)™ は、ReValver のキャビネット モデリングと EQ マッチング、
公式ブランドの Peavey および Budda アンプおよびエフェクト モデルを提供する唯一のアンプ モデリング ソフトウェアが売りです。
目次
HeadRush ReValver Suite収録内容
HeadRush ReValver Suiteは
- REVALVER 5.1
- REVALVER AMP CLONER 1.0
が収録されています。
REVALVER 5.1 がアンプシュミレーター、
REVALVER AMP CLONER 1.0がトーンキャプチャーツールです。
| REVALVER 5.1 | REVALVER AMP CLONER 1.0 |
|---|
| プラグイン | ◯ | ✕ |
| スタンドアローン | ◯ | ◯ |
レビュー
HeadRush ReValver Suite
メリット
- Avid “Eleven”のDSPチームのサウンドをプラグイン上で再現
- Peaveyアンプの音が好きな人は絶大な信頼を得られる
- 使えるアンプモデル・エフェクトが多い
REVALVERと AMP CLONER の関係性はIK multimediaのAmplitube,TONEXと似ています。
Amplitubeがアンプシュミレーター、TONEXがトーンキャプチャーツール
Amplitubeは古くからあるPCアンプシュミレーターのため、UIの使い勝手が抜群に良いです。TONEXとの連携もバッチリ。REVALVER と比較してしまうと、REVALVER はまだまだ発展途上だと感じざるを得ません。
REVALVER からAMP CLONERの音を呼び出しするときは「AMP CLOCNER Playerモジュール」を使います。
AMP CLOCNER Playerモジュール
AMP CLOCNER Playerはトーンキャプチャーした音を再現するためのモジュールで、トーンキャプチャー自体はスタンドアローンのAMP CLONERアプリを利用します。
AMP CLOCNER Player
音に関してはアンプシュミレーター類の中でも抜群に良く、演奏していてリアルなアンプの感覚に近いのが良い。
ただUIの配置や設定がPC上で使うにはもっと改善してくれないと困る点が多々ありました。
勝手な予想になりますが、REVALVER に関してはおそらくハードの操作感をそのままPC上で使えるようにしてあり、HeadRushの大きなディスプレイに合わせて作ったものをそのままプラグイン化したんじゃないかな………と感じます。
引用:HeadRush PRIME – Amp Cloning and Sharing to the HeadRush Cloud
https://www.youtube.com/watch?v=54jGObeasXo
例えばプリセットを選ぶ画面ですが、プリセットを選ぶ際に閉じるボタンが一番下にあります。ウィンドウ外をクリックするとウィンドウが消えますが操作に慣れるまでの時間がかかる。
かなり多くのプリセットが用意されているのは嬉しいですが、プリセットのディスクリプションを表示させるためには毎回1クリック必要になります。
モジュールは縦並びに配置していくのですが、並び順番を変更したいときに毎回右クリックメニューから「MOVE」を選んで動かさないといけません。FXラックセクションも同じ仕様なので、音作り中に頻繁に入れ替えたいときに一手間かかるのが気分のテンポが乱されます。
一目で確認できないところが多い
ストンプボックスセクションはスクロールバーが上に出ます。Softubeもこのパターンで、並べるペダルの上限数が大きいのは利点なのですが、個人的にはできるだけ一画面上で表示されたほうが見やすいですし、スクロールするのが面倒です。
AmplitubeはプレFXが最大6ペダルまでで上限あり。
一つがでかい
ハードで遠目から見てわかりやすくするためだと予想されますが、一つ一つのモジュールが大きく表示されます。
このためか、PCで表示したときにノブがやたら小さいです。もうひと回りくらい大きくしてほしい。
音は抜群。PeaveyとBUDDA
UI面でかなり微妙な印象をもったので指摘する点がおおかったのですが、肝心の音は非常に良いです。
REVALVERもともとPeavey が 作っていたアンプシュミレーターツールのためPeaveyのアンプモデルが収録されています。PeaveyといってもPeavey5150ではなくそれ以外のPeaveyアンプです。
これが貴重で他のアンプシュミレータープラグインでは提供されていない独占モデルのサウンドのため、昔ながらのPeaveyファンにとっては嬉しいポイントです。
- Peavey 3120
- Peavey 6505
- Peavey 6505+
- Peavey Classic 30
- Peavey Masterpiece 50
- Peavey Sensation 20
- Peavey ValveKing MKII
- Peavey XXX II
また現在入手困難なBUDDAのアンプモデルもこのREVALVERを使いたくなる理由の一つ。
名前は変えてありますが、PeaveyとBUDDAだけでなく他のギターアンプモデルも定番所はすべて収録されていてどれも音質のクオリティが非常に良いです。デジタルっぽさが薄いのが他のアンプシュミレータープラグインと異なる点。
Orange,Dizel,メサブギー、マーシャル、VOX,ENGL,ジャズコーラス、ソルダーノ、フェンダーアンプ、ベースアンプと揃っています。
シグナルチェーンは画面上に表示され、2系統の音をミックスできます。
キャビネットシュミレーター
キャビネットシュミレーター部分はIRとモデリングの2タイプを選んで利用できます。
モデリング部分はキャビネットのタイプ、マイクの種類、マイキングの位置が細かく選べます。
プレエフェクト
アンプセクションの前につなげるエフェクト。定番のエフェクトペダルモデルとデザインを似せているので、ギターペダルに詳しい人なら「コレコレ!」と感覚で選んでいけます。
使えるエフェクト
解説文がついていて元のモデルがわかります。
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ポストエフェクト
ポストエフェクトはすべてラックシステムのように縦並びに配置していくエフェクトです。
扱えるエフェクト数も多く大抵のことは実現できます。また【3rd Party plugin】を選ぶと手持ちのプラグインをREVALVER のエフェクトとして使えます(プラグインのSCANが必要)
INPUTセクションではチューナーとノイズゲート、Instrument Modeler モジュールがあります。
Instrument Modeler モジュールは、Audio Cloning Technology™ を使用してギターの音を成形および調整できます。ACT Instrument Modeler は、入力されるギター信号を変更して、アコースティック、フォーク楽器、その他のエレキギターとピックアップの組み合わせなど、他の楽器の音と特性を模倣できます
OUTPUT
OUTPUTでは最終出力の音を整えるマスターエフェクトを設定します。
ウィンドウサイズはSettingsの画面からsmall,Medium,Largeの3パターンから選びます。
デモサウンド
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UIに独特のクセがあるので、必ずデモを試してください。デモは90日試せます。
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