音楽制作の常識を塗り替える、次世代AIワークステーション「ACE Studio 2.0 」。 140人以上の圧倒的なシンガーライブラリに加え、2.0で搭載された「AI楽器合成」や「ボイスクローニング」は、もはや人間の演奏と区別がつかないレベルへ到達しました。
ACE Studio 2.0
目次
ACE Studio 2.0とは?次世代AIボーカル&楽器制作の革命
音楽制作の世界に、また一つ巨大なパラダイムシフトが訪れました。それがACE Studio 2.0 です。これまでの歌声合成ソフトといえば、Vocaloid(ボーカロイド)やSynthesizer Vがその代表格でしたが、ACE Studio 2.0はそれらとは一線を画す「AIミュージックワークステーション」としての進化を遂げました。
もともと高品質なAI歌声合成として注目されていたACE Studioですが、今回のバージョン2.0へのアップデートにより、そのポテンシャルは劇的に向上しています。最大の特徴は、単なる「歌わせるソフト」から、「AIによる楽器演奏」や「高度なボイスクローニング」までを統合した総合的な制作ツール へと進化した点にあります。
DTMerやボカロPにとって、最大の悩みの一つは「ボーカルのクオリティ」と「楽器の生々しさ」の両立です。自分で歌えない、弾けないという制約がある中で、いかにしてプロレベルのサウンドを作り上げるか。ACE Studio 2.0はこの課題に対する、現時点での「究極の回答」の一つと言えるでしょう。
140種類以上の圧倒的なAIシンガーライブラリ
ACE Studio 2.0を語る上で外せないのが、その膨大なシンガーライブラリ です。現在、140人を超える多様なボイスが用意されており、そのすべてがロイヤリティフリーで使用可能です。
ポップス、ロック、R&B、さらにはオペラ(ベルカント)やフォークといった特殊なジャンルまでを網羅。各シンガーは単に声が違うだけでなく、歌唱スタイルや表現の癖までもが詳細にモデリング されています。例えば、ハスキーな女性ボーカルから、力強い男性ロックシンガー、透明感のあるウィスパーボイスまで、あなたの楽曲に最適な「声」が必ず見つかるはずです。
また、ACE StudioのAIモデルは非常に優秀で、歌詞とメロディを入力するだけで、最初から驚くほど人間らしい歌い方をしてくれます。いわゆる「ベタ打ち」の状態でも、息継ぎのタイミングや語尾の処理が自然に行われるため、これまで何時間もかけていた「調声(エディット)」の時間を大幅に短縮 することが可能です。
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ACE Studio 2.0の主要機能:AI歌声から楽器合成まで
バージョン2.0で最も話題を呼んでいるのが、ボーカル以外の要素、つまり「AI楽器(AI Instruments)」 の追加です。
ついに登場!驚異のクオリティを誇る「AI楽器合成」
これまでのDTMにおいて、バイオリンのソロやサックスの情緒的なソロを打ち込むのは至難の業でした。サンプル音源を使っても「打ち込み臭さ」を消すには高度なスキル(キースイッチの切り替えやCCの微調整)が必要でしたが、ACE Studio 2.0はこの常識を破壊しました。
AI Instruments機能 では、バイオリン、サックス、チェロ、フルートなどのソロ楽器を、歌声合成と同じ要領で「奏でる」ことができます。MIDIノートを置くだけで、AIが奏法(レガート、スタッカート、ビブラートなど)を自動で判断し、本物の演奏家が奏でているかのような生々しいアーティキュレーションを再現します。
特にストリングス系や管楽器系の「歌うような」フレーズ において、その威力は絶大です。もはや「打ち込み」という言葉を使うのをためらうほどの、エモーショナルな演奏を一瞬で生成できるのです。
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自分の声がシンガーに?「ボイスクローニング」機能の衝撃
「既存のシンガーも良いけれど、自分の声をキャラクターに歌わせたい」あるいは「特定の個人の声を再現したい」というニーズに応えるのがボイスクローニング機能 です。
わずか数分から数十分の音声データを読み込ませるだけで、その人の声質や特徴を捉えたAIボイスモデルを作成できます。これを活用すれば、自分の声をベースにした理想のシンガー を作り上げることができ、楽曲に唯一無二の個性を与えることが可能です。
クローニングされた声は、ACE Studioの強力なエディター上で自由自在に歌わせることができます。これは、単なる「話し声」を生成するAIとは異なり、「歌唱表現」を伴ったクローニング である点が大きな特徴です。ピッチの揺れや強弱の変化までをも学習し、オリジナルの歌声を再現します。
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歌声の微調整も直感的。ピッチやテンションの自由自在なエディット
AIにお任せするだけでなく、クリエイターがこだわりたい部分を徹底的に作り込めるのが、ACE Studioのエディターの素晴らしさです。
ピアノロール上では、ピッチカーブを直接マウスで描く ことができるほか、ノートごとに「テンション(声の張り)」「ブレス(息の量)」「感情(Energy)」「ビブラート」「強弱(Gain)」などを詳細にコントロールできます。
特に「テンション」の調整 は秀逸で、サビで声を張り上げさせたり、Aメロで脱力したような気だるい歌い方をさせたりといったコントロールが、スライダーを動かすだけで直感的に行えます。これにより、楽曲のストーリーに合わせた繊細な表情付けが可能になります。
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DAWとのスムーズな連携を実現する「ACE Bridge 2」
ACE Studio 2.0はスタンドアロンでも完璧に動作しますが、本格的な楽曲制作にはDAW(Cubase, Logic, Ableton, FL Studio, Studio Oneなど)との連携が欠かせません。
最新のACE Bridge 2 プラグイン(VST3/AU/AAX対応)を使用することで、DAWとACE Studioの再生・停止・テンポ・再生位置を完全に同期させることができます。DAW側で伴奏を流しながら、ACE Studio側でボーカルやAI楽器を修正し、その結果をリアル### エディターの徹底活用:プロの調声を誰でも可能にする機能群
ACE Studio 2.0のエディターは、単なるピアノロールを超えた「ボーカル・彫刻ツール」です。
1. 自由自在なピッチドローイング AIが生成したピッチラインに対し、ペンツールを使って直接修正を加えることができます。しゃくり(ポルタメント)のタイミングをコンマ数秒単位で調整したり、特定のフレーズだけビブラートを深くしたりといった微細なニュアンスを、波形を見るような感覚でエディット可能です。
2. テンション(張り)と強弱(Gain)のダイナミック制御 特に重要なのが「テンション」パラメータです。これは声帯の緊張具合をシミュレートしており、値を上げると「叫び」に近い力強い声になり、下げると「ため息」のような柔らかい声になります。従来のVocaloidでは複数のDBを切り替える必要があった表現が、一つのスライダーでシームレスに繋がります。
3. 感情(Energy)とブレス(Breath) 「Energy」パラメータを上げると、シンガーの熱量が上がり、より感情的な歌唱になります。一方、バラードなどで重要な「ブレス」も独立してコントロール可能。語尾の消え際の「スッ」という息の混じり具合を追求することで、聴き手は「そこに人間が立って歌っている」という錯覚を覚えるほどのリアリティを得られます。
4. 発音(Pronunciation)の微調整 日本語特有の滑舌の調整も可能です。「さ(Sa)」の「S」の長さを調整してアタック感を強めたり、母音の響きを調整してキャラクター性を微調整したり。デフォルトでも十分自然ですが、ここを追い込むことで「AI臭さ」を完全にゼロにすることができます。
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AI楽器合成:音楽制作の限界を突破する
バージョン2.0の目玉であるAI楽器合成(AI Instruments) について、さらに深掘りしましょう。
1. バイオリン・チェロ(ストリングス・ソロ) これまでのソロ・ストリングス音源は、弓の返しやポジション移動のノイズを再現するだけで一苦労でした。ACE Studio 2.0のAIバイオリンは、メロディの起伏に合わせて最適な運指とボウイングをAIが自動計算します。特に、高域で泣きのバイオリンを弾かせた際の「掠れ」や「ビブラートの深まり」は、従来のサンプリング音源では到達できなかった領域です。
2. サックス(ソプラノ・アルト・テナー・バリトン) ジャズやフュージョンにおいて欠かせないサックスですが、その表現力(グロウル、ベンド、ビブラート)を打ち込むのは神業に近いものがありました。ACE Studio 2.0では、息のスピード感やマウスピースの締め具合(に相当するパラメータ)をAIが制御。メロディラインを置くだけで、プロのサクソフォニストがアドリブを吹いているかのような仕上がりになります。
3. フルート・管楽器 フルートの繊細なタンギングや、空気の漏れる音までもが忠実に再現されています。これにより、オーケストラの木管セクションはもちろん、ポップスの間奏に一色加えるソロパートが、驚くほど簡単に、そして高品質に作成できます。
ボイスクローニング:あなただけのパーソナルシンガー
ボイスクローニングは、ACE Studio 2.0を「魔法の杖」に変える機能です。
1. 必要なデータ量と学習時間 高品質なモデルを作成するためには、30分〜1時間程度のクリアな音声データ(歌声または話し声)が推奨されますが、数分程度のデータでも驚くほどの再現性を見せます。学習処理はサーバー側で行われるため、PCを拘束することなく、コーヒーを飲んでいる間に完了します。
2. 倫理的な配慮と権利 ACE Studioは、権利者の許可なくクローニングを行うことを厳禁しています。自分自身の声や、公式に許可を得た声だけをクローニング。これにより、「自分は歌えないけれど、自分の声質を持ったプロシンガー」を自分のスタジオに召喚できるようになります。
3. クローンボイスの進化 作成されたクローンボイスは、ACE Studioの全エディット機能が使えます。日本語、英語、中国語など、元の話し手が喋れない言語で歌わせることも可能です。まさに「言語の壁を超えたデジタル・ドッペルゲンガー」です。
導入ガイド:DAWとの連携(ACE Bridge 2)
実際の制作現場での設定手順を解説します。
1. インストールとアクティベーション Dirigentから提供されるシリアルコードを公式サイトで登録し、インストーラーをダウンロード。画面の指示に従うだけで、本体とACE Bridgeプラグインがインストールされます。
2. DAWでの設定(VST3/AU/AAX) DAWのインストゥルメントトラックに「ACE Bridge」を挿入します。すると、ACE Studio本体が自動的に起動(または通信開始)。DAWで再生ボタンを押せば、ACE Studio側も同じタイムラインで動き出します。
3. オーディオのルーティング ACE Studioの最終出力は、Bridgeを通じてDAWのミキサーチャンネルに直接流し込まれます。つまり、ACE Studioの中にコンプレッサーやリバーブをかけなくても、使い慣れたDAWのプラグインでボーカル処理を行うことができます。
詳細比較:ACE Studio 2.0 vs Synthesizer V
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さらにマニアックな比較を行います。
1. エンジンの処理速度 ACE Studioはクラウドベースの処理(または最新のローカルGPU処理)を併用しており、レンダリング速度は極めて高速です。Synthesizer Vも速いですが、ACEの「再生した瞬間に歌い出す」レスポンスの良さは特筆ものです。
2. シンガーの多様性 Synthesizer Vはキャラクターごとの個性が際立っており、特定のファンが付いているのが特徴。ACE Studioは「あらゆるニーズに対応する140人の精鋭」というスタンスで、業務用音源としての網羅性が勝ります。
3. コストパフォーマンス 単発の歌声合成だけなら両者拮抗しますが、「AI楽器」「ステム分離」「ボイスクローニング」「大ボリュームのシンガー群」 をパッケージしたACE Studio 2.0の万能感は、一度体験すると引き返せなくなります。
未来への展望:ACE Studioがいかに音楽を変えるか
ACE Studio 2.0は、もはや「補助ツール」ではありません。
これまでは「ボーカリストを探す」「ソロ楽器の奏者を雇う」といったプロセスが必要だった高品位な制作が、個人のデスクで完結します。これは「クリエイティブの民主化」 です。
アイデアが浮かんだ瞬間に、世界トップクラスの歌声と演奏をその場で具現化できる。このスピード感は、これからの音楽制作における最強の武器になります。AIは人間の仕事を奪うのではなく、「人間の想像力が技術的な制約に縛られて死んでしまうこと」を防いでくれる存在 なのです。
まとめ:ACE Studio 2.0は買いか?
結論から言えば、「本気でクオリティを上げたいすべてのDTMer」にとって、間違いなく買い です。
買い切り版の登場により、ランニングコストを気にせず使い倒せるようになった今、導入しない手はありません。あなたのPCに、世界最高峰のAIシンガーとAI楽団を招待しましょう。
人気シンガーの徹底分析:誰を使うべきか?
140人以上という膨大なシンガーの中から、特に「これだけは外せない」という注目株を紹介します。
1. 日本語の実力派:AI Yuki 透明感と芯の強さを併せ持つ女性シンガー。J-POPからバラードまで幅広く対応し、高域の伸びが非常に美しいのが特徴です。ビブラートの自動設定が非常に自然で、初心者でも「歌」としての説得力を出しやすいモデルです。
2. ロック&ソウル:AI Ryu 力強いダミ声や、ハイトーンでのシャウトを得意とする男性シンガー。従来のソフトでは苦手だった「がなり」の表現も、テンションパラメータを調整することで驚くほどリアルに再現。バンドサウンドの中でも埋もれない存在感があります。
3. ウィスパーの極致:AI Mia 吐息成分が多めの癒やし系ボイス。チルアウトやLo-fi Hip Hop、ボサノヴァなどに最適です。ブレスパラメータを最大近くまで上げると、耳元で囁かれているような生々しさが生まれます。
技術者向け:ACE Studio 2.0の内部処理と推奨スペック
AI歌声合成は、内部で膨大なニューラルネットワークの計算を行っています。
GPUの重要性 ACE StudioはNVIDIAのGPU(CUDA)をサポートしており、搭載されている場合はレンダリング速度が飛躍的に向上します。RTX 3060以上のクラスがあれば、1分程度の楽曲なら数秒で書き出しが完了します。グラフィックボードがない場合でもCPUでの処理が可能ですが、作業中のプレビューの滑らかさに差が出ます。
メモリとストレージ 推奨メモリは16GB以上。シンガーのボイスライブラリは一つ一つが軽量(数百MB程度)ですが、多数のトラックを展開する場合は8GBだと心もとない場合があります。また、ボイスクローニングの学習データ保存用に、ある程度のSSD空き容量を確保しておくのがベストです。
ボイスクローニングの成功率を上げる3つのコツ
クリアな録音環境 : 反響音が少ない部屋で、ノイズの少ないマイクを使って録音することが第一歩です。
多様なレンジ : 低音から高音まで、また「話し声」だけでなく「歌唱データ」も混ぜることで、AIがより広い表現力を学習できます。
一貫したマイク距離 : 録音中にマイクとの距離が大きく変わると、音色の一貫性が損なわれるため、ポップガードなどを使用して距離を一定に保ちましょう。
買い切り版のメリットを再考する
これまで「サブスクはちょっと…」と敬遠していた層にとって、Dirigentが展開する永久ライセンス版は救世主です。
Artist版 : 10人のシンガーを選べるというのは、実はアルバム一枚作るには十分すぎる数です。自分の固定ボイスを決めて活動するスタイルには最適。
Artist Pro版 : ボイスクローニングこそがACE Studioの真骨頂と考えるなら、Pro版一択です。一度の投資で、将来にわたって「自分の声をAI化」する権利が得られます。
最終チェック:この記事があなたの助けになれば
ここまで長大に解説してきましたが、ACE Studio 2.0の本当の凄さは、言葉よりも「音」にあります。筆者が初めてAIバイオリンのソロを聴いた時の衝撃、自分の声が完璧な音程で歌い出した時の感動は忘れられません。
音楽制作は、いよいよ「アイデアの純度」が試される時代に突入しました。ACE Studio 2.0という武器を手に、あなたにしか作れない世界を表現してください。
Synthesizer V : 非常に「透明感」があり、現代的なJ-POPやアニソンに極めて相性が良いです。特に「AIリテイク」機能でのランダムな歌い回しの生成は唯一無二の強みです。
ACE Studio 2.0 : 「エモーショナル」な表現に強く、人間らしい「熱量」を感じさせる歌唱が得意です。また、エディター上でのパラメータ操作がより直感的で、自分の思い通りに追い込みたいクリエイターに向いています。
機能の幅広さ
ここが最大の分かれ道です。 Synthesizer Vはあくまで「歌声合成」に特化した究極のツールです。対してACE Studio 2.0は、ボイスクローニングやAI楽器合成までを含めた「パッケージ」 です。
「歌声だけでなく、生楽器の演奏もAIに任せたい」「自分自身の声をクローンしてオリジナリティを出したい」というのであれば、ACE Studio 2.0のコストパフォーマンスは圧倒的です。
言語対応
どちらも日本語、英語、中国語に対応していますが、ACE Studio 2.0はさらに多言語化が進んでおり、8言語以上 の歌唱をサポートしています。グローバルな音楽制作を視野に入れている場合、ACE Studioの対応幅は魅力です。
ACE Studio 2.0の導入方法とライセンス体系(買い切り版が登場!)
これまでのACE Studioはサブスクリプション制が主流でしたが、日本の正規代理店であるDirigent(ディリゲント) から、待望の「買い切り型永久ライセンス版」 が発売されました。
ライセンスと価格比較(サブスク vs 買い切り)
ユーザーの利用スタイルに合わせて、主に以下の2つの選択肢があります。
サブスクリプション版 : 月額または年額で、全ボイスライブラリを使い放題。常に最新機能を使いたい、多くのシンガーを使い分けたいユーザーに最適。
買い切り版(Artist / Artist Pro) : 一度の購入で永久に使用可能。特定のシンガー(10名〜)を選択して永続的に使用できるプラン。
ACE Studio Artist : 基本機能+厳選されたシンガー10名。
ACE Studio Artist Pro : 全機能(ボイスクローニング、AI楽器含む)+厳選されたシンガー10名。
特にArtist Pro版 は、一度購入してしまえばボイスクローニングやAI楽器といった強力な2.0の機能をずっと使い続けられるため、長期的に利用するDTMerにとっては非常にコストパフォーマンスが高い選択肢となっています。
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