新しくヘッドホンやスピーカーを購入したときに、何か物足りなさを感じる場合があるかもしれません。
それはイコライザー設定をすることで物足りなさが解消される可能性があります!
dbx ( ディービーエックス ) / 231s グラフィック・イコライザー 31バンド
目次
グラフィックイコライザーとは?
グラフィックイコライザー(Graphic Equalizer)とは、音の「周波数(ピッチの高さ)」ごとに音量を調整できる装置・機能のことです。
つまり、
音のバランスを“見ながら調整できる”音質コントローラー です。
音というのは、いろんな高さの「周波数」でできています。
| 音の高さ | 周波数帯域(目安) | 主な音 |
|---|
| 低音 | 20〜250Hz | バスドラム、ベース |
| 中音 | 250Hz〜4kHz | ボーカル、ギター |
| 高音 | 4kHz〜20kHz | シンバル、ハイハット |
グラフィックイコライザーでは、これらを複数のスライダーで分けてコントロールします。
どこで使われるの?
- 音楽プレイヤー・スマホアプリ(例:Spotify、iTunes)
- ミキサー・PA機器(ライブや録音現場)
- カーオーディオやAVアンプ
- DAWソフト(Cubase, Logic, FL Studioなど)
など、音を扱う場面のほとんどにあります。
グラフィックEQの使いどころ
| 目的 | 使い方 |
|---|
| 音楽鑑賞 | 自分の好みの音に変える(低音UP、高音UPなど) |
| ミックス・マスタリング | 各楽器の被りを調整 |
| ライブPA | 会場の響きやハウリング対策 |
| カーオーディオ | 車内の音響を補正 |
EQ設定の考え方
- フラット(全帯域0dB)から始める
- 足りない帯域を上げるより、邪魔な帯域を下げるのが基本
- 小さなブースト/カット(±3dB以内)を心がけると自然に聴こえます
ジャンル別おすすめ設定例(10バンド想定)
| 帯域 (Hz) | 音のイメージ | POP | ROCK | JAZZ | CLASSIC | EDM |
|---|
| 31 | サブベース、地鳴りのような重低音 | +1 | +2 | 0 | 0 | +3 |
| 62 | バスドラム、ベースの重み | +1 | +3 | +1 | 0 | +4 |
| 125 | 太さ、温かみ | 0 | +2 | 0 | 0 | +3 |
| 250 | こもりやすい部分 | -1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 500 | ボーカル・ギターの芯 | 0 | -1 | 0 | 0 | -1 |
| 1k | ボーカルの輪郭 | +1 | 0 | +1 | +1 | 0 |
| 2k | ボーカルや楽器が前に出る | +2 | +1 | +2 | +2 | +1 |
| 4k | アタック感、明るさ | +2 | +2 | +1 | +2 | +2 |
| 8k | シンバル、空気感 | +3 | +1 | +2 | +3 | +3 |
| 16k | キラキラ感、広がり | +3 | +1 | +2 | +3 | +3 |
ポイント:
- POP/ROCK:中高域を少し持ち上げて明るく。
- JAZZ/CLASSIC:フラット寄りで自然な響きを重視。
- EDM:低域と高域を強調して「ドンシャリ」に。
ジャンル別おすすめプリセット
| ジャンル | 特徴 | 設定イメージ |
|---|
| ロック/メタル | パワフルで迫力のある音 | 低音(62Hz〜125Hz)と高音(8kHz〜16kHz)を+2〜3dB |
| ポップス | ボーカルを際立たせる | 1kHz〜4kHzを+2dB、250Hzを少し下げる |
| ジャズ | 自然で柔らかいバランス | フラット気味(すべて0〜±1dB) |
| クラシック | 奥行きと広がりを重視 | 62Hzと16kHzを+1〜2dB、中域(500Hz〜1kHz)は少し下げる |
| EDM/ダンス | キックとシンセのインパクト重視 | 62Hzを+4dB、8kHz〜16kHzを+3dB、中域を少し下げる |
本格的な使い方
グラフィックイコライザー(EQ)で音質を“向上”させるには、単に派手な音にするのではなく、
「自分の環境で足りない部分を補い、余計な部分を引く」ことがポイントです。
ここでは、音楽鑑賞で本当に効果的な「音質向上テクニック」を順番に説明します
EQの全スライダーを0dB(真ん中)にします。
これが“原音”の状態。
いきなり上げすぎると、音が歪んだり耳が疲れる原因になります。
2. 「環境」と「機材のクセ」を聴き取る
音質改善の第一歩は、「どこが足りない or 出すぎているか」を知ることです。
| 症状 | 対処 |
|---|
| 音がこもる(曇った感じ) | 250Hz〜500Hzを少し下げる(−2〜−3dB) |
| 高音が刺さる/耳が痛い | 4kHz〜8kHzを下げる(−2〜−4dB) |
| 低音がスカスカ | 62Hz〜125Hzを上げる(+2〜+3dB) |
| 音が薄い/迫力がない | 低域(62Hz)+高域(8kHz〜16kHz)を少し上げる |
| 音が硬い | 2kHz〜4kHzを軽く下げる |
3. 音楽ジャンルに合わせて微調整
曲のジャンルごとに「映える帯域」が違います。
| ジャンル | 補正の目安 |
|---|
| ロック/メタル | 低域と高域を+2〜3dB、250Hzを少し下げてスッキリ |
| ポップス | 1〜4kHzを+2dBでボーカルを前に出す |
| ジャズ | 全体をフラット〜やや高域+1dBで自然な空気感 |
| EDM | 62Hz+4〜8kHzを+3〜4dBでキックとシンセを強調 |
| クラシック | 低域+1dB、高域+2dBで広がりと臨場感を出す |
4. 「上げる」より「下げる」方が音質が良くなる理由
これはプロのエンジニアもやっている鉄則です。
不要な帯域をカットすると、他の音がクリアに聴こえる!
例:
ボーカルが埋もれる時 → 中低域(250〜500Hz)を少し下げるだけで、声がスッと前に出ます。
EQで引き算の調整をするだけで、音の立体感・抜けが大幅に向上します。
5. EQの「形」を意識して調整する
① ドンシャリ型(低音+高音強調)
/ ̄\
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② ボーカル重視型(中域強調)
- ボーカルが前に出て聴きやすい
- ポップス、アニソン向き
/ ̄\
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③ ナチュラル型(ほぼフラット)
- バランス重視、長時間聴いても疲れにくい
- ジャズ、クラシック向き
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6. 音質チェックのコツ
- EQをON/OFF切り替えて違いを確認
- 一瞬で「音が良くなった」と感じるより、「自然に聴こえる」方が良い設定
- しばらく聴いて耳が疲れる → 高域を上げすぎ
- 音がこもる → 中域下げすぎ
7. 最終的に「自分の耳でチューニング」
音質向上のゴールは「原音に忠実」ではなく、
あなたが気持ちよく聴ける音を見つけることです。
機材や部屋の響き、音量でも聴こえ方は変わるので、
「いい音に感じる帯域」を少しずつ動かして耳を鍛えるのが最強の方法です
スピーカー・ヘッドホン別調整のコツ
| 環境 | コツ |
|---|
| 小型スピーカー | 低域(62〜125Hz)を少し上げる |
| 密閉型ヘッドホン | 低域を少し下げて、4〜8kHzを+1〜2dB |
| オープン型ヘッドホン | 低域を補う(+1〜2dB)、高域は控えめに |
部屋の響き対策
- 部屋が響きすぎる → 500Hz〜2kHzを少し下げる
- 音がこもる → 4〜8kHzを上げる
- 音が硬すぎる → 2〜4kHzを下げる
仕上げのチェック
- 一度EQをON/OFF切り替えて、差を聴き比べる
- 変化が「気持ちいい」と感じる程度がベスト
- 長時間聴いて耳が疲れるなら、高域を下げすぎ or 上げすぎです
グラフィックEQのアプリはある?
グラフィックEQのアプリは外部アプリの他、オーディオプレイヤーツール内で用意されていることがありますので、使いたいときに適時ONにして使います。
Spotifyのイコライザー
Apple Musicのイコライザー
おすすめアプリ
Music Volume EQ(Android):「5バンド/10バンドEQ」「自動スピーカー補正」「バスブースト/3Dサラウンド」など。
ミュージックボリューム EQ + イコライザー
GlycoX 10 Graphic Equalizer(Android):「バスブースト」「バーチャライザ」「14プリセット+カスタム」などが搭載されています。
GlycoX 10 Graphic Equalizer
Boom: Bass Booster & Equalizer(iOS/Android):「8〜16バンドグラフィックEQ」「TIDAL等のストリーミング対応」「ヘッドホン設定機能」など。
Boom: Bass Booster & Equalizer
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