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【約半年使ってみた】ADAM Audio D3Vレビュー

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3インチサイズの自宅で使えるモニタースピーカーを探しているなら候補の一つになるのが「ADAM Audio D3V」です。

AMT技術を採用した独自開発の1.5インチD-ARTツイーターと、フェライトマグネットシステムを搭載した3.5インチアルミ製ウーファーを備え、
ペア合計で240Wの強力なアンプが各自ドライバーを駆動します。

想像以上の大音量が鳴らせるため自宅での扱いではフルボリュームで鳴らすことはまずないでしょう。

ADAM Audio D3Vのリリース情報が出た後でD3Vが気になりすぎてDTMショップへ行きました。

試聴し購入を決意した後で、ADAM Audioのキャンペーンに応募したら当選するというミラクルを起こしました。今回のレビュー品はこのキャンペーンで当選したD3Vを使っています。

ネットの商品キャンペーンって本当にあたるものなんですね……

Xのキャンペーンは適時チェックしておこうと肝に銘じました。

机に置く時、底にとりつけてスピーカーを上向きにする台。

目次

ADAM Audio D3Vレビュー

それではADAM Audio D3Vレビューです。

USB-Cで接続後、鳴らし始めは音デケえな・・・とボリュームノブ3と4の音量と音質の違いがありすぎるな・・・と小音量時の問題がありましたがファームウェアアップデートで解消されています。

2025年現在で3インチサイズの卓上スピーカーを探しているならまよわず第一候補にあげていいほど良い音質クオリティです。小音量時の問題が解消されたことでデメリットを感じる要素がごっそり減りました

半年使ってみた感想

中の人

音楽制作環境をレベルアップしたいなら納得行く買い物になるはずです。

自分の制作環境では5インチのモニタースピーカーとADAM Audio D3Vを併用して、作成した曲を確認しています。

なんといっても低音域の量感がわかりやすく見えやすい。

現在は机に直置きで鳴らしているため、小さめなボリュームでも遠くにおいているモニタースピーカーと比べ、低音の量感がダイレクトに体に伝わるのがわかりやすくなってきました。

低音が足りていないときは、音の厚みの無さや机の振動の無さがハッキリするのでわかりやすいです。キックの音もベチベチすぎるとうるさく聞こえてきます。

アナライザーとにらめっこしていても、わからなかった自分なりの答えにたどり着けるようになったのが嬉しい点です。

サイズ感

ADAM Audio D3Vは小さく見えるのですが、実物を置くと写真の宣材画像よりも意外と大きいことに気が付きます。

左から500mlペットボトル / iLoud Micro Monitor / Edifire M60 / D3V

前述の通りボリュームがかなり出ます。 初代のiLoud Micro Monitorを所有していて、iLoud Micro Monitorでも音量大きいなと感じていましたが、ADAM Audio D3Vはそれ以上。重量や大きさ自体もiLoud Micro Monitorより一回り大きいので配置スペースは計測しておく必要です。

ADAM Audio D3Vはこの価格帯では珍しいパッシブラジエーターがあるのがポイント。側面についています。

そのため本体の大きさからは想像できないほどリッチな低音が出ます。

側面のパッシブラジエーター
ADAMおなじみのリボンツイーター

パッシブラジエーターとは?

**パッシブラジエーター(Passive Radiator)**とは、スピーカーシステムにおいて、密閉型やバスレフ型の代替として低音を強化するために使われる振動板のことです。一般的なスピーカーには「アクティブ(駆動する)スピーカーコーン」がありますが、パッシブラジエーターはそれ自体が直接電気信号を受け取ることなく、空気圧の変化によって共鳴し、低音を増強する役割を果たします。

パッシブラジエーターの仕組み

  1. アクティブなウーファーが動作すると、エンクロージャー(箱)の中の空気圧が変化します。
  2. その空気圧の変化によってパッシブラジエーターが振動し、低音域の音を増幅します。
  3. ポート(ダクト)がないため、風切り音(ポートノイズ)が発生しないのが特徴です。

パッシブラジエーターのメリット

  • より深い低音を実現できる
  • エンクロージャー(スピーカーの箱)をコンパクトにできる(特に小型スピーカーやBluetoothスピーカーに採用される)
  • バスレフポートのノイズが発生しない
  • 耐久性が高い(ポートがないため異物が入りにくい)

机の上に配置した状態でケンドリック・ラマーを流していたらキーボードを打つ手に振動がゴリゴリ伝わりました。

キックの低音のスピード感がたまらなく気持ち良いスピーカーです。

片側のスピーカーの背面からリンクケーブルでステレオ化させる仕様なのですが、付属のリンクケーブルが少し短めです。

ほとんどは卓上での仕様になるので問題はないでしょうが、広い空間で左右広げて配置するには設置できる距離に限界があります。

音楽制作用MIXで役立つ点

トランジェントがハッキリしているモニタースピーカーのため、縦のラインを確認するときに重宝します。

「バンッ!!」と全部の楽器で同時に音を鳴らすようなシーンでは、縦のラインがずれているとカッコ悪いですよね。

音のモタリやハシリなど音のズレが確認しやすい意味では非常に判断しやすいモニタースピーカーです。

超簡単接続

ADAM Audio D3Vの接続はUSB-CでPCと直接接続するだけで完了。

PCにドライバーのインストールも不要で配線さえしてしまえばすぐに音が鳴らせます。USB-Cからは給電されないので電源アダプターは必須です。

ADAM Audio D3VはUSB-C端子がメインなのですが、嬉しい気遣いとしてUSB-Aの変換プラグが付属しています。

USB-Cが使えない旧型のPCでもADAM Audio D3Vの利用が可能です。

USB-Cを使う時の注意点としては
サンプリングレートは32kHz/44.1kHz/48kHzのいずれかで、ビット深度は16bit固定。(USB-C接続だとハイレゾが再生できません)

24bitで再生したいときはTRSケーブルを使う必要があります。

中の人

16bit固定でもUSB-Cの楽さは切り離せません

ロゴマークのLEDカラー

フロントパネルにあるLEDカラーは現在の接続方法を表示しています。

USB-Cで繋いでいたら青色で、TRSケーブルだと緑になります。色で識別する用になっているため最初はどの色がどの接続方法なのか?を覚えていく必要あり。

TRSケーブルで繋いだのに音が鳴らなくて困った・・・ってとき単純にスイッチの切り替えを忘れていただけだったことがあったので気をつけましょう。

ファームウェアアップデートで小音量問題が改善!ますます使い勝手が良くなった

以前は小音量で鳴らすとサウンドがこもりある程度の音量を鳴らさないと高域のきらびやかさが再現できなかったのですが,ファームウェアアップデートv1.7から小音量でもある程度再生できるように改善されています。これで夜の時間帯でもADAM Audio D3Vを鳴らせます。

ヘッドホン端子(3.5mm)がフロントパネルについていて、ヘッドホンで聞きたいときとスピーカーから聞きたいときで使い分けができます。ヘッドホン端子を使って聞いたときよりもスピーカー出しのほうが断然良いのですが、外に音を出せない環境でも使えるようになります。

背面にはルーム補正イコライザー設定が用意されています。

Position,Desk,Roomの表記のためどれがどうなるのか試してみるしかないです。

ルーム補正イコライザーの設定参考はマニュアルにかかれています。マニュアルのイラストを見ながら、部屋の大きさや配置と見比べて設定する流れです。

ADAM Audio D3Vマニュアルより

スタンドに直付けできる

iLoudシリーズ同じで、底面の3/8インチ・マウント・ポイントがあり、D3Vを3/8インチ径のマイク・スタンドに取り付けることができます。

スタンドで上斜めにウーファーを向けることは可能なのですが、椅子に座って作業する場合は耳元の高さがスウィートスポットになるため、スタンドを使った利用の方がADAM D3Vの一番良い音を聞き取りやすいと感じました。

机に置く場合は、付属のスタンドを取り付けます。

スタンバイ・モード(自動オフ機能)はどうなの?

ファームウェアアップデートv1.7からスタンバイ・モード(自動オフ機能)が解除できるようになっています。

自動オフ機能は名前の通り、20分音の信号が入ってこないと自動で電源が落ちる機能です。

フロント・パネルのボリューム・ノブを一度押すと、スタンバイ・モードが解除されます。

つまり一度スタンバイモードになると、再開するときにボリュームノブを押し直しする手間が発生します。個人的にはPCをスリープさせておく機会が多いため自動オフは結構助かるのですが、ノブを毎回押しなおすのがちょっと面倒。音の信号が入ってきたら自動ONになる機能も欲しかったですね。

スペック・仕様

  • 周波数特性: 45 Hz – 23.2 kHz(-6dB)/ 48 Hz – 22.6 kHz(-3dB)​
  • 総合システム出力: 240W Peak / 200W RMS(ペア)​
  • 低域出力: 80W Peak / 70W RMS(1台)​​
  • 高域出力: 40W Peak / 30W RMS(1台)​
  • クロスオーバー周波数: 4kHz​
  • 寸法(mm): 高さ200 x 幅115 x 奥行150 (スタンド使用時は高さ240)​
  • 重量: 1.85kg + 1.73kg(梱包重量5.6kg)

価格

スピーカーペアで43,000円(税込)

購入はこちら

ブラックとホワイトの2カラーがあります。

FAQ

ADAM D3Vのマニュアルはどこ?

ADAM AudioのユーザーログインページであるMY ADAMのページからダウンロードできます

サイズ感・寸法について

縦:24cm /  横:11cm / 奥行き: 15cm 前後です。

他の3インチモニタースピーカーとの比較

私がiLoud Micro Monitor を買ったときはペアで33,550円だったので円安とコスト高の厳しさを痛感しています…

Edifier MR3
iLoud Micro Monitor 
(旧バージョン)
iLoud Micro Monitor Pro SingleAdam D3V
内容LRのステレオ用2本セットLRのステレオ用2本セットスピーカー一本だけの購入LRのステレオ用2本セット
周波数特性52 ~ 40kHz (-3dB):
55Hz~20kHz
(-10dB):
45Hz~22kHz
50 Hz ~ 20 kHz ±2 dB(42 Hz ~ 22 kHz @ -10 dB)(-3 dB):
48 – 22.6k Hz
(-6 dB):
45 – 23.2k Hz
ツイーターサイズ1インチツイーター3/4インチ、シルクドーム、ネオジムマグネット1インチ・シルクドーム・ツイーター1.5インチのD-ARTツイーター
ウーファーサイズ3.5インチ3インチ,カスタムメイドの複合材質3インチ,カスタムメイド3.5インチ
Bluetooth
価格¥14,980¥53,900(税込)
=> セール時¥35,800(税込)
48,400円(税込)
96,800円(税込 – Pairセット)
43,000円(税込)

ファームウェアアップデートについて

2025年2月15日ファームウェアアップデートv1.7が公開されました。
ユーザーはアップデートをすることでパフォーマンスの向上が見込めます。

中の人

ファームウェアv1.7を当てることで、これまでUSB接続時ボリューム4から高域がハッキリ聞こえ始める境になっているのが、ボリューム2.8ぐらいまでしきい値が下がり、ボリューム2.8~ 4の間の音のこもりが解消されています。

小さい音でもD3Vのパフォーマンスが発揮できるようになります!

〈アップデート内容〉

  • 自動スリープモードを無効化できる機能を追加
  • ユーザーフィードバックに基づいた、小音量再生時のパフォーマンス改善

アップデート方法

アップデートをするにはPCが必須です。

手順1

CREATE NEW MYADAM USER ACCOUNTよりアカウントを新規作成します。

Register Products(シリアルナンバー)は本体の裏に貼ってあります。

手順2

CREATE ACCOUNTを押したあと、登録アドレスにメールが届くので確認URLを押すと本登録になります。

MYAadmにログインしたら、FirmwareUpdater AppをOSにあわせてダウンロードします。

手順3

D3V Updater.exeを実行してインストールし起動。

手順4

USB-CケーブルでPCとD3Vを接続します。

D3V Updater

手順5

NEXTを押します。

下の「START THEUPDATE」の画面になったら

USB-Cケーブルで接続した状態で、フロントパネルのボリュームノブを押しっぱなしにしながら電源ケーブルを抜いて再び差します。ADAM Audioロゴが紫色になるまでボリュームノブは押しっぱなしです。

「SPEAKER DETECTED」の画面が出たら「UPDATE」を押します。

「UPDATE SUCCESSFUL」の画面が出たらUpdaterを閉じます。

自動スリープの無効

〈自動スリープモード無効化の手順〉

  1. D3Vの電源を入れます。
  2. アナログ入力またはデジタル入力のどちらかがアクティブな状態にします。
  3. ボリュームノブを2秒間長押しして、LEDが赤く点滅し消灯するのを確認します。
  4. LEDが消えた状態で、ボリュームノブを8秒間長押しします。
  5. LEDが赤く5回素早く点滅すれば、自動スリープモードが無効になりました

D3V – ファームウェア・アップデート v1.7を公開

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この記事を書いた人

櫻井徳右衛門のアバター 櫻井徳右衛門 音楽プロデューサー・ミュージシャン

激しく速いギタープレイが得意分野 | 希少種メタラーDTMer
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