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最強エフェクトバンドルの極致。Arturia FX Collection 6 の新機能と「買い」の理由を徹底検証

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音楽制作のクオリティを決定づけるのは、最後の一押しとなる「エフェクト」の質です。アナログ機材の芳醇な質感と、デジタルならではの無限の可能性。その両方を極めて高い次元で融合させ、世界中のエンジニアやプロデューサーを虜にしてきたのが、Arturia の FX Collection シリーズです。

2026年、待望のアップデートを果たした Arturia FX Collection 6 は、単なるマイナーチェンジに留まりません。収録プラグイン数は 39種類へと拡大し、サウンドデザインの歴史に名を刻む伝説的機材から、直感的な最新プロセッサーまで、ミックスのあらゆるフェーズを網羅する最強の布陣となりました。

「FX Collection 5 を持っているけれど、アップグレードする価値はある?」 「新しく追加された Tape J-37 や Mix DRUMS は、実際にどう使えるのか?」

本稿では、そんな疑問に応えるべく、FX Collection 6 の進化点を網羅的に徹底解説します。新たに追加された 5 つの強力なプラグインの性能から、既存プラグインのブラッシュアップ、そして実際のミキシングでの活用術まで、その圧倒的な実力を余すところなく解き明かします。


目次

Arturia FX Collection 6 とは?:音楽制作を加速させる「究極のエフェクト・スイート」

アナログの魂とデジタルの利便性が融合した 39種類のプラグイン

Arturia FX Collection 6 は、リバーブ、ディレイ、コンプレッサー、モジュレーション、プリアンプ、フィルターなど、音楽制作に必要なあらゆるエフェクトを網羅した包括的なバンドルです。Arturia 独自のモデリング技術「True Analog Emulation (TAE®)」と「Physical Modeling (Phi)」により、ヴィンテージ機材の回路挙動を部品単位で忠実に再現。同時に、実機には存在しないアドバンスド・パネルやルックアヘッド機能など、現代のワークフローに不可欠な利便性がプラスされています。

今回のアップデートにより、総数は 39種類に達しました。これにより、ヴィンテージの「質感」を求める層から、最先端の「サウンドデザイン」を追求する層まで、すべてのクリエイターを満足させる究極のツールボックスへと進化を遂げています。

PRO版とINTRO版、あなたの環境に最適なのはどっち?

FX Collection 6 には、全 39種類を収録したフルスペックの PRO 版と、厳選された 6 つの主要エフェクトをパッケージした INTRO 版の 2 種類が存在します。

プロフェッショナルなミックスや、多彩な音作りを日常的に行うユーザーであれば、迷わず PRO 版を選択すべきです。一方で、DTMを始めたばかりで、まずは高品質なリバーブやコンプレッサーを安価に揃えたいという方には、INTRO 版が素晴らしいエントリーモデルとなるでしょう。

FX Collection 6 INTROFX Collection 6 PRO

FX Collection 6 INTROFX Collection 6 PRO
Number of included effects639
Number of presets500+1,500+
New in FX Collection 6Includes 1 new effectIncludes all 5 new effects
WorkflowHand-picked effects to kickstart your productionAll-in-one suite of reference effects
Crossgrade & Update OffersFor owners of :Individual softwareControllersFor owners of :Previous FX Collection PRO versionsFX Collection INTROIndividual softwareControllers
Full Price99€/$499€/$

直感的なGUIとインアプリ・チュートリアルが支える快適なワークフロー

Arturia のプラグインが支持される大きな要因が、その 圧倒的な使いやすさ です。高解像度でリサイズ可能な GUI は、実機の質感を再現しつつ、現在の設定値が一目で把握できるように設計されています。 また、各プラグインには、ノブの役割やおすすめの使い方を解説する「インアプリ・チュートリアル」が内蔵されています。マニュアルを読み込む手間なく、操作しながらそのプラグインの核心に迫れる体験は、制作の勢いを止めない大きなメリットです。

[!NOTE] セクション1:専門用語解説

  • TAE (True Analog Emulation): アナログ回路の各部品の挙動をデジタルで忠実に再現する Arturia 独自のアルゴリズム。
  • Physical Modeling (Phi): 物体の振動などの物理現象を計算して音を合成する技術。
  • GUI (Graphical User Interface): ユーザーが画面上で直感的に操作するためのデザイン。
  • アドバンスド・パネル (Advanced Panel): 実機にはない、Arturia 独自の拡張パラメータが表示される隠しパネル。

FX Collection 5 からの進化:主要なアップデートと変更点

収録数が 34種類から 39種類へ大幅増量

前バージョンの FX Collection 5 では 34種類だったプラグインが、今回のバージョン 6 で 39種類にまで増強されました。 追加された 5 つのプラグイン(後述)の顔ぶれを見ると、単に「数を増やした」のではなく、現在の音楽制作シーンで強く求められている 「ドラム処理の効率化」「テープによる質感の付加」「クリエイティブな空間表現」 という要素が的確に補完されていることがわかります。

24の人気プラグインに見られる機能強化と操作性の向上

新プラグインの追加ばかりが目立ちますが、既存のプラグインに対しても大規模なメンテナンスが行われています。 特に 24 の主要プラグインにおいて、ワークフローを改善するためのレイアウト調整や、パフォーマンスの最適化が施されました。さらに、多くのプラグインに パラレル・プロセッシング(Mixノブ) が標準搭載され、より繊細な音作りが素早く行えるようになっています。

130を超える新規プリセットが即戦力サウンドを約束

FX Collection 6 には、世界中のトップエンジニアが作成した 134 の新規プリセットが追加されました。 これにより、合計プリセット数は数千規模に達しています。単に「音を鳴らす」だけでなく、特定の楽器やジャンルに最適化されたプリセットを呼び出すことで、プロの思考プロセスを自分のミックスに即座に取り入れることが可能です。

[!NOTE] セクション2:専門用語解説

  • パラレル・プロセッシング: 原音とエフェクト音を混ぜ合わせる手法。ダイナミクスを損なわずに効果を得るために多用される。
  • ワークフロー: 作業の一連の流れ。操作の簡略化はインスピレーションを維持するために不可欠。

徹底解説!FX Collection 6 で追加された5つの新プラグイン

ここからは、FX Collection 6 の目玉である、新たに追加された 5 つのプラグインについて網羅的に解説します。

Tape J-37:Studer社の伝説的テープマシンを精密にエミュレート

アビー・ロード・スタジオを象徴する、1960年代の 4トラック・テープマシン Studer J37 が、Arturia の手によって完璧に蘇りました。 Tape J-37 は、単なるサチュレーターではありません。テープ特有の飽和感(サチュレーション)はもちろん、テープのたわみによる微妙なピッチの揺れ(Wow & Flutter)、さらにはチューブ回路による温かみを、驚くほど音楽的に付加します。 アドバンスド・パネルでは、テープの劣化具合やバイアス設定までも調整可能。ミックス全体の「Glue(接着感)」を生み出すための究極のツールです。

Mix DRUMS:ドラムのラウドネスとパンチを最大化する新・守護神

ドラムのミックスに悩む時代は終わりました。Mix DRUMS は、ドラマー兼エンジニアの Emre Ramazanoglu との共同開発により生まれた、ドラム専用のインテリジェント・プロセッサーです。 たった 1 つのインターフェースの中で、イコライジング、コンプレッション、サチュレーション、そしてゲート処理が統合されています。 特筆すべきは、ピークレベルを極端に上げることなく、ドラムの存在感と「重み」を劇的に引き出す Loudness アルゴリズムです。これにより、ミックスの中で埋もれない、現代的でパワフルなドラムサウンドが一瞬で手に入ります。

Bus TRANSIENT:アタックとサステインを自在に操るトランジェント・デザイン

「キックに鋭いアタックを足したい」「スネアの余韻をもっと長くしたい」。そんな細かな要望に完璧に応えるのが Bus TRANSIENT です。 このプラグインの最大の特徴は、3バンドの周波数コントロール です。低域のアタックだけを強調し、高域のサステインを抑えるといった、従来のトランジェント・シェイパーでは不可能だった精密なコントロールが可能です。 さらに、ソフトクリッピング回路も内蔵されており、アタックを強調しすぎた際のデジタルな歪みを防ぎつつ、アナログ的なパンチを補強できます。

【☆NEW】Efx AMBIENT:空間に奥行きと「魔法」を加えるクリエイティブ・アンビエンス

Efx AMBIENT

既存のリバーブの枠を超えた、全く新しいクリエイティブ・エフェクトが Efx AMBIENT です。 リバーブ、ピッチシフト、ディストーション、そしてリズミカルなモジュレーションを 1 つのエンジンに集約。 単に「広い場所」をシミュレートするのではなく、入力された音を 「夢のようなテクスチャ」や「ウォッシュアウトされた広大なパット」 へと変貌させます。 アンビエント・ミュージックの制作はもちろん、ボーカルやシンセの背後に「何か言いようのない魔法」をまとわせたい時に、これ以上の選択肢はありません。

【☆NEW】Pitch SHIFTER-910:伝説のハーモナイザー H910 を現代に蘇らせる

Arturia待望のピッチシフタープラグイン!

Pitch SHIFTER-910

1970年代に登場し、初期のエレクトロニック・ミュージックを定義づけた世界初のデジタル・エフェクト、Eventide H910 を Arturia がエミュレートしました。 Pitch SHIFTER-910 は、独特のザラついたピッチ感と、不気味なほどの奥行きを伴うフィードバックが特徴です。 実機を忠実に再現したメインパネルに加え、モダンなピッチトラッキングやセカンド・ピッチシフト・ラインを備えたアドバンスド・モードを搭載。 ボーカルを二重に聴かせたり、ギターにデチューンによる厚みを与えたりする、あの「芳醇なアナログ・デジタルの響き」が手に入ります。

[!NOTE] セクション3:専門用語解説

  • Studer J37: 1964年に登場した真空管駆動のテープレコーダー。ビートルズの『サージェント・ペパーズ』などの制作でお馴染みの名機。
  • トランジェント (Transient): 音の立ち上がり(アタック)の瞬間的な立ち上がり部分。
  • ハーモナイザー: 原音に対して異なるピッチ(音程)を重ねて和音などを作るエフェクター。
  • Wow & Flutter: アナログ録音機器の回転ムラによって生じるピッチの揺れ。

音作りとミックスを支える、不動の人気プラグイン群

FX Collection 6 の真の強みは、新プラグインを支える 鉄壁のバックカタログ にあります。ここでは、多くのユーザーがメインで愛用している不動の定番プラグインを紹介します。

Preamps & EQ: NeveやTelefunkenの名機を再現する Pre 1973 / Pre V76

Arturia のエフェクトは、プリアンプから始まります。 Pre 1973 は Neve 1073 の豊かな中域とパンチを、Pre V76 は Telefunken V76 の圧倒的な気品とシルキーな高域を見事に定義しています。 これらの「色付け」が可能なプリアンプを、DAWの各チャンネルの先頭に刺すだけで、デジタル特有の冷たさが消え、ミックス全体に血が通い始めます。

Pre 1973 はこちら >>
Pre V76 はこちら >>

Compressors & Limiter: 定番の Comp FET-76 から新作 Bus PEAK まで

Comp FET-76






ダイナミクスの処理においても、Arturia は妥協がありません。 1176 の高速な反応を再現した Comp FET-76 は、ドラムやボーカルの存在感を確定させるための必須ツールです。 また、FX Collection 5 から追加された Bus PEAK は、透明感のあるリミッティングと、サウンドの「密度」を向上させるトーンシェイピングを同時に行えるため、マスターバスの仕上がりを一段上のレベルへ引き上げます。

Comp FET-76 はこちら >>

Reverbs & Delays: 豊潤な響きの Rev PLATE-140 と Delay TAPE-201

空間系エフェクトにおける Arturia のモデリング精度は、世界最高峰です。 EMT 140 を再現した Rev PLATE-140 は、ボーカルに極上の艶と広がりを与えます。 また、Roland RE-201 を模した Delay TAPE-201 は、単なるディレイを超えて、ミックスに「空気感の糊」を塗るような使い方ができる名作です。

Rev PLATE-140はこちら >>
Delay TAPE-201 はこちら >>

Modulation & Filters: 唯一無二の Chorus JUN-6 と Filter MS-20

シンセサイザーの歴史を作ってきた Arturia だからこそ、モジュレーションの質は格別です。 JUNO-6 のあの「包み込まれるような広がり」を再現した Chorus JUN-6 は、どんな音源も一瞬で 80s の気品あるサウンドに変貌させます。 また、KORG MS-20 の咆哮するようなフィルターを抜き出した Filter MS-20 は、過激なサウンドデザインにおいても圧倒的な個性を放ちます。

[!NOTE] セクション4:専門用語解説

  • Neve 1073: イギリスの天才エンジニア、ルパート・ニーヴが設計した伝説的なマイクプリアンプ/EQ。
  • VCAコンプレッサー: 電圧制御増幅器を用いたコンプレッサー。パンチがありつつもクリーンな質感が特徴。
  • EMT 140: 巨大な金属板を振動させて残響を作るプレートリバーブの元祖。

Chorus JUN-6 はこちら >>
Filter MS-20 はこちら >>

収録内容比較

Arturia製品名FX Collection4FX Collection5FX Collection6
Intro
FX Collection6
Pro
Efx MOTIONS◯ (NEW)
Efx FRAGMENTS
Efx AMBIENT◯ (NEW)
Efx Refract◯ (NEW)
Pitch SHIFTER-910◯ (NEW)
Bus TRANSIENT◯ (NEW)
Bus PEAK◯ (NEW)
Bus EXCITER-104◯ (NEW)
Bus force
Mix DRUMS◯ (NEW)◯ (NEW)
Dist COLDFIRE◯ (NEW)
Dist TUBE-CULTURE
Dist OPAMP-21
Tape MELLO-FI
Tape J-37◯ (NEW)
Rev PLATE-140
Rev LX-24◯ (NEW)
Rev INTENSITY
Rotary CLS-222◯ (NEW)
Rev SPRING-636
Delay TAPE-201
Delay MEMORY-BRIGADE
Delay ETERNITY
Pre 1973
Pre TridA
Pre V76
EQ SITRAL-295
Comp DIODE-609
Comp VCA-65
Comp TUBE-STA
Comp FET-76
Filter MS-20◯ (NEW)
Filter MINI
Filter M12
Filter SEM
Rotary CLS-222◯ (NEW)
Chorus JUN-6
Chorus DIMENSION-D
Phaser BI-TRON
Flanger BL-20

実践!FX Collection 6 を使いこなすクリエイティブなミキシング術

全プラグインを高い次元で網羅した FX Collection 6。その真価を発揮させるための具体的な組み合わせレシピを提案します。

ドラムバスにおける Mix DRUMS と Bus TRANSIENT の黄金連携

まずドラムバス全体に Mix DRUMS を刺し、Loudness ノブで全体のパワーを底上げします。 その後、同じバスの最後に Bus TRANSIENT を配置。中域のアタックだけを 2dB ほど持ち上げることで、全体の厚みは Mix DRUMS で稼ぎつつ、スネアの抜けの良さを Bus TRANSIENT で確実にする。この 2 段構えにより、市販の音源にも負けない「最強のドラム」が手に入ります。

Tape J-37 を活用した「アナログの糊(Glue)」の作り方

マスタリングの直前に、全トラックがまとまるマスターバスへ Tape J-37 をインサートします。 テープスピードを 15 ips(インチ/秒)に設定し、Saturation をわずかに上げます。 これにより、デジタルのバラバラな音たちが、まるで 1 本の磁気テープに刻まれたかのように一体化(Glue)し、芳醇なアナログ特有の質感へと変化します。

Efx AMBIENT で作る、幻想的なボーカル・テクスチャ

メインボーカルとは別に、センド(Send)トラックを用意します。そこに Efx AMBIENT を立ち上げ、100% Wet に設定。 ピッチシフト量を -12(1オクターブ下)に設定し、リバーブの Decay を長めに取ります。 メインボーカルの影で鳴っているこの幻想的な低域の響きが、楽曲全体に深い神秘性とプロフェッショナルな奥行きを与えます。

[!NOTE] セクション5:専門用語解説

  • ips (Inches Per Second): テープが走る速度の単位。速いほど高域の特性が良くなり、遅いほどアナログらしい飽和感が強まる。
  • センド・リターン (Send/Return): 特定のチャンネルから信号を分けて別のエフェクトチャンネルへ送り、混ぜ合わせる手法。

まとめ:Arturia FX Collection 6 は、すべてのクリエイターにおすすめできるか?

Arturia FX Collection 6 は、単なるプラグインの寄せ集めではありません。 アナログの歴史への深い敬意と、現代の制作環境であらゆる課題を解決しようとする Arturia の「意志」が結実した、最強のツールスイートです。

アップグレードの価値はあるか?コストパフォーマンスを検証

FX Collection 5 やそれ以前のユーザーにとって、アップグレードは 「極めて価値が高い」 と断言できます。 特に追加された 5 つのプラグインは、どれも個別の「目玉プラグイン」になり得るクオリティです。それらがバンドルの一部として手に入る恩恵は、計り知れません。 新規ユーザーにとっても、これ 1 つ導入するだけで「プラグイン選びの迷い」がほぼ解消されるという点において、最高の投資になるでしょう。

アナログの質感と現代のスピードを両立したいあなたへ

Arturia FX Collection 6 は、あなたのミックスに「歴史の重み」と「革新的な未来」を同時に刻み込みます。 直感的な操作で、迷いなくプロのサウンドに到達できるその快感。 一度この 39種類の魔法を手にしてしまえば、あなたの楽曲は、これまで以上に鮮やかで、力強く、そして感動的なものへと生まれ変わるはずです。

あなたのスタジオに、39種類の「本物」を。 Arturia FX Collection 6 と共に、新しい音楽の地平を切り拓いてください。さあ、あなたもこの最強のエフェクト・スイートで、理想のサウンドを手に入れてみませんか。


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この記事を書いた人

櫻井徳右衛門のアバター 櫻井徳右衛門 音楽プロデューサー・ミュージシャン

希少種ギターメタラーDTMer
VSTレビュー公開記事・触ったDTMプラグインは1,000個以上を超える。
ギタリスト・作曲家でもあり、音楽リスナーであることから聞くのも好きでイヤホン・ヘッドホンも集めはじめる。

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