ノイズやビットクラッシュを足しても、どこか「あとから乗せた感じ」が抜けない……
ディレイやリバーブの余韻だけ綺麗なまま、ローファイ感が浮いてしまう……
そんなときに使いたいのが「RC-20 Retro Color v2」
RC-20 Retro Color v2
RC-20 Retro Color v2は、XLN Audioが出している質感づけエフェクト「RC-20 Retro Color」の2世代目。ノイズ、テープの揺れ、歪み、デジタル劣化、リバーブといった「古さ」を作る要素を1つにまとめたプラグインで、v2ではディレイのEcho、粒状のテクスチャーを作るGrains、デジタル劣化のCodecが加わりました。
選ぶ軸は、ざらつきを足せれば十分か、それとも余韻や空間まで劣化させたいか。前者なら、これまでのRC-20でも足ります。後者ならv2の追加分が刺さる人です。
価格の判断材料はこの2つ。
- v1を持っている人:アップグレード版が2,123円(通常4,247円、50%OFF)。ここは迷う理由が少ない
- これから買う人:10,970円(通常14,156円、22%OFF)。割引率だけ見ると、v1が2025年に29〜60%OFFで売られていた時期より控えめ
どちらも期限は1月12日まで(Plugin Boutique表示、2026-11-03時点)。購入特典のギフトも3つから選べます。
XLN Audio RC-20 v2 Intro Sale – Up To 50% OFF
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¥14,156 ⇒ ¥10,970 (※価格は為替レートで変動あり)
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目次
RC-20 Retro Color v2で増えたもの
v1の「RC-20 Retro Color」は、6つのモジュールで構成され、1画面で操作が完結するのが売りでした。詳しい中身はRC-20 Retro Colorのレビューにまとめています。
v2はそこに、空間とデジタル劣化の方向を大きく足した作りです。
| 新要素 | ひとことで言うと |
|---|
| Echo | RC-20の処理がループの中に入ったフィードバックディレイ |
| Grains | ディレイの余韻を粒状のテクスチャーに変える |
| Codec | ロッシー圧縮やパケット落ちのようなデジタル劣化 |
| 追加の歪み | テープ、クラシックなプリアンプ、4トラックカセット |
| リバーブ32種 | 空間のバリエーションが一気に増える |
| Loudness Match | 処理後の音量をドライ音に自動で合わせる |
「ざらつき」から「余韻と空間」へ守備範囲が広がった、という整理がしっくりきます。
RC-20 Retro Color v2の主要機能
Echo
Echoは、RC-20の処理がフィードバックの輪の中に入っているディレイ。リピートが一周するごとに、ノイズや揺れ、歪みが重なっていきます。
普通のディレイだと、繰り返される音は元の音と同じ綺麗さのまま。Echoはリピートが回るほど質感が変わるので、テープエコーのように奥へ沈んでいく印象になりそうです。「ディレイだけ浮く」悩みに一番ストレートに効く機能と言えます。
Grains
Grainsは、ディレイの尾を粒状のテクスチャーに変える機能。アンビエントやグラニュラー的な響きを作るためのものです。
ローファイというより、サウンドデザインの色が強い機能。使いどころは曲を選びますが、パッドやギターの余韻を「音の霧」にしたい場面ではハマりそうです。
Codec
Codecは、ロッシー圧縮、パケット落ち、フォルマントシフト、ぼかしのようなデジタルアーティファクトを足す機能。
v1のビットクラッシャーは「サンプルレートとビットを落とす」ざらつきでした。Codecはそれとは別方向の、ネット越しの音声や圧縮された音源が崩れたときのような劣化です。古いテープの温かさとは違う、冷たくて不安定な質感が欲しいときの選択肢。
増えた歪みとリバーブ
歪みには、テープ、クラシックなプリアンプ、4トラックカセットの3系統が追加されました。さらにリバーブは32種類の新タイプ、ワープモジュレーション、Digital SputterとDrive、Spaceのダッキング、Noiseをエフェクトの前後どちらで混ぜるかの切り替えまで入っています。
特に気になるのがSpaceのダッキング。余韻を、元の音が鳴っている間は引っ込める動きにできると思われるので、ローファイにしても歌やメロディが埋もれにくくなりそうです。
モジュールの並べ替えとFocus/Cutフィルター
Wobble、Distort、Digital、Space、Lossの5つのモジュールは、順番を入れ替えられます。歪ませてから揺らすのか、揺らしてから歪ませるのかで、質感が変わるタイプの機能。
Noise、Wobble、Distortion、Lossの各モジュールには、FocusとCutのフィルターも付きました。ノイズの低域だけ削る、歪みの高域だけ丸める、といった調整ができそうで、ミックスの中で「汚す部分」だけを絞りやすそうです。
プリセット管理と作業まわりの改善
プリセットにはタグ、カスタムコレクション、検索の絞り込み、共有・書き出しが追加されました。v1のファクトリープリセットとアーティストプリセットも全部入っています。
作業面では、アンドゥ履歴、モジュールのロック、修飾キーでの複数パラメーター操作、スナップショットの比較、オーバーサンプリング、マスターコンプレッションが加わっています。プリセットを開いて、少しだけ手を入れて、別のスナップショットと聴き比べる。そんな流れが作りやすくなっています。
PBのページには、Song、VHS、Bass、Vinyl、Guitar、808の6種類のデモ音声が並んでいます。どんな素材にどう効くか、先に耳で確かめられます。
RC-20 Retro Color v2
メリット
- Echo、Grains、32種のリバーブで、ざらつきだけでなく余韻や空間まで質感を揃えられる
- Codecで、テープの温かさとは別方向のデジタル劣化が作れる
- Wobble、Distort、Digital、Space、Lossの順番を入れ替えられる
- v1のファクトリープリセットとアーティストプリセットが全部入っていて、v1の資産を捨てずに済む
- v1を持っている人は、アップグレード版が2,123円(2026-11-03時点のPB表示)
デメリット
- モジュールもフィルターも増えたぶん、v1の「つまみが少なくて迷わない」手軽さは薄れると思われる
- 22%OFFは、v1が2025年に29〜60%OFFで売られていたことを考えると控えめ
- ディレイやリバーブを専用プラグインで作り込んでいる人には、追加分のうまみが小さい
- RC-20は「荒らして古くする」側のプラグイン。音を綺麗に整えるサチュレーターではない
合わない条件
- v1の質感づくりで満足している人。急いで乗り換える理由はなし
- 空間系は専用のディレイとリバーブで固めたい人。Echoの価値が薄れる
- 太さや暖かさだけを足す、上品なサチュレーションを探している人。方向が違う
RC-20 Retro Color v2の使いどころ
v2の強みは、劣化の「順番」と「余韻」を作れるところ。
ざらつきを足すだけなら、v1でもできました。v2は、歪ませてから揺らすのか、揺らしてから歪ませるのかをモジュールの並べ替えで決められます。さらにEchoで、ディレイのリピートそのものにも劣化をかけられる。元の音だけ古くて余韻は新品、というちぐはぐさが減りそうです。
流れとしては、プリセットから近い質感を選んで、Focus/Cutで汚す帯域を絞り、足りない余韻をEchoやSpaceで足す。仕上げにLoudness Matchでドライと聴き比べる、という進め方が合いそうです。
ジャンル別の使いどころ
ローファイヒップホップ・チル
RC-20の本業。ドラムやサンプルにNoise、Wobble、歪みを重ねて、古いテープから拾ってきたような質感に寄せる使い方です。v2ならEchoが加わるので、サンプルのフレーズの余韻を何度もダビングしたようにぼかす、といった作り方ができそう。ローファイ系プラグインの比較は、ローファイプラグインのおすすめ記事にまとめています。
アンビエント
Grains、Echo、32種のリバーブが活きそうなジャンル。ギターやパッドの余韻を粒状に崩して、輪郭のない響きにする方向です。アンビエントのサウンドデザイン記事では、ギター素材にRC-20をかけて有機的なノイズと揺らぎを足す使い方を紹介しています。v2ならそこに余韻の加工まで一緒に入れられます。
Phonk・808系
ブラジリアンPhonkの作り方でも、RC-20は仕上げの「汚し」として挙げています。綺麗すぎる音をあえて崩して、ざらつきを出す工程です。PBのデモにも808とBassがあるので、低域まわりの反応は先に聴いておきたいところ。Focus/Cutのフィルターで、汚す帯域を絞る使い方が合いそうです。
インディーロック・VHS風のサウンド
ギターにWobbleとテープ系の歪みを足して、古いカセットから再生したような質感にする使い方。VHS風のシンセや映像的なBGMなら、Codecのデジタル劣化が味つけに使えそうです。PBのデモにGuitarとVHSがあるので、近い雰囲気かどうかを先に確認できます。
どんな人におすすめ?
- ローファイやチル系の曲を作っていて、ディレイやリバーブの余韻まで汚したい人
- RC-20 v1を持っていて、2,123円のアップグレードで空間系を足したい人
- アンビエントやサウンドデザイン寄りの質感を、1台で作りたい人
- 別々のノイズ系、テープ系、ビットクラッシャーを1本にまとめたい人
- プリセットを起点に、手早く古い質感に寄せたい人
RC-20 Retro Color v2のセール情報【2026-11-03時点】
Plugin Boutiqueに載っている価格は次のとおり。
| 項目 | RC-20 Retro Color v2 | v2 アップグレード版(v1所有者向け) |
|---|
| 通常価格 | 14,156円 | 4,247円 |
| セール価格 | 10,970円 | 2,123円 |
| 割引率 | 22%OFF | 50%OFF |
| 期限の表記 | 「22% off until Jan 12」 | 「50% off until Jan 12」 |
価格は為替レートで変動します。
XLN Audio RC-20 v2 Intro Sale – Up To 50% OFF
【2026/11/3~ 2027/1/12 まで RC-20 v2 が 22%OFF】
¥14,156 ⇒ ¥10,970 (※価格は為替レートで変動あり)
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購入特典のギフト
どちらの購入にも、プラグインを1つ選べるギフトが付いています。選べるのはReaktor Prism、ReSing SE、Evolve Elastic Liteの3つです。
v1のセール履歴
v1は2025年に2月の29%OFFから10月の60%OFFまで、何度もセールを重ねていました。詳しい履歴はRC-20 Retro Colorのレビューにあります。XLN Audioのほかの製品は、XLN Audioのセールまとめでも見られます。
RC-20 Retro Color v2のFAQ
v1のプロジェクトはv2でも開ける?
開けます。PBによると、v2はv1と並べてインストールでき、v1で作ったプロジェクトはそのまま開く仕様です。v1のプリセットもインポートできます。
テープの揺れやEchoの時間を、曲のテンポに合わせられる?
合わせられます。モジュレーション、テープのフラッター、Echoの時間をプロジェクトのテンポに同期できます。リズムに乗せたい揺れや、ディレイの間隔を決めるときに便利な機能。
Loudness Matchは何のための機能?
処理後の音量を、処理前のドライ音に自動で合わせる機能。歪みやサチュレーションは音量が上がると「良く聞こえる」錯覚が起きやすいので、音量差のない状態でドライと聴き比べたいときに役立ちます。
DB-30 Drum Butterとはどう違う?
DB-30 Drum Butterは、RC-20と同じXLN Audioの姉妹機で、ドラムの音作りに特化したマルチエフェクター。RC-20は楽器全般やミックス全体に質感をつけるタイプで、役割が違います。DB-30 Drum Butterのレビューでは、ドラムバスにDB-30、マスターバスに薄くRC-20を使う併用例を挙げています。
RC-20のほかにローファイ系のプラグインはある?
あります。SSL Module8やBeatSkillz Rekraftのように、質感を足せるマルチエフェクトがあります。BeatSkillz Rekraftのレビューやujam FINISHER RETROのレビューも、方向性が近いので見比べやすいです。
ざらつきだけならv1でも足りる。余韻まで汚したくなったら、v2。
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