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UVI Prisma レビュー!UVIの音を使った2レイヤーで作るハイブリッド音源

音色選びだけで1時間が過ぎて、肝心のフレーズが浮かばなくなる……
そんなときに試したいのが「UVI Prisma」です。
UVI Prismaは、UVIの100以上の製品から選び抜かれた素材を、2つのレイヤーで重ねて鳴らすハイブリッド型のインストゥルメント。シンセ、ドラム、オーケストラ、民族楽器、ギター、効果音まで、ジャンルをまたいだ音がひとつの画面に集約されています。
「Falconは気になるけど、いきなり深い音作りは重い」「UVIの音は好きだけど、製品が多すぎてどれを買えばいいか分からない」という人の入口として、かなり面白いポジションの製品です。

UVI Prismaとは?UVIの素材を2レイヤーで組む音源
UVI Prisma(正式名称は「Prisma – Producer Lab」)は、2025年に登場したUVIのサウンドウェア。種別としては、シンセ単体でもエフェクトでもなく、UVIの既存ライブラリから集めたサンプルを素材にして、2つの層を重ねて1つの音色にする音源です。
イメージとしては、「アナログシンセのパッド」と「ストリングス」を重ねたり、「ビンテージ鍵盤」に「ベル」を足したりする作業を、最初から1つの音色としてまとめた状態で使える感じ。レイヤーごとに音量・パン・フィルター・エフェクトを調整できるので、プリセットを選んで終わりではなく、そこから自分好みに崩していけます。
スペックは次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 素材の出どころ | UVIの107製品から厳選(250インストゥルメント) |
| プリセット数 | 1,151(うち1,000以上は2レイヤーの新規プリセット) |
| レイヤー / サンプル | 539レイヤー、25,676サンプル |
| 容量 | 14.45GB(FLAC圧縮)、空き容量15GB推奨 |
| 動作ホスト | UVI Workstation 4.0.2以降、またはFalcon 3.1.1以降 |
| フォーマット | AU、AAX、VST、VST3、スタンドアロン |
| 対応OS | macOS 10.14 Mojave〜macOS 26 Tahoe、Windows 10〜11(64bit) |
| 必要メモリ | 4GB RAM |
UVI Prismaの主要機能
「音色を選ぶ」から「音を育てる」までの導線が、ひと通り用意されています。代表的な機能を6つ見ていきます。
2つのレイヤーとクロスフェーダー
Prismaの核になるのが、レイヤーA・Bの2層構造です。それぞれに別々のサウンドを割り当てて、組み合わせを自由に変えられます。
レイヤーの音色は、カテゴリごとに分かれた一覧から選ぶ方式。ベース、ドラム、キーボード、オルガン、ベル、パッド、ストリングス、ブラス、ボーカル、フルート、ギターなど、用途で絞り込みやすい構成です。
面白いのが、AとBの音量バランスをLFOで動かせるクロスフェーダー。最初はAの音、じわっとBに切り替わっていく……という変化をつけられるので、パッドやアンビエント系との相性が良さそうな印象です。
「Mutate」という機能では、同じカテゴリの中から音色をランダムに差し替えてくれます。気に入ったレイヤーはそのままに、片方だけ入れ替えて探せるのは、音色選びの迷子対策としてかなり実用的。
レイヤーごとの音作り
各レイヤーには、アンプ(ADSR)、フィルター、ピッチ設定、ユニゾンが用意されています。
フィルターはXpander、VCF-20、コムフィルターの3種類。ユニゾンは最大8ボイスまで重ねられて、デチューンとステレオ幅も調整可能です。ボイスモードもポリ、モノ、レガートなど複数あり、ベースやリードとして鳴らす場合の切り替えにも対応します。
サンプルベースの音源でありながら、音のキャラクターをシンセ的に作り変えられるのがPrismaの魅力。モジュレーションもLFOが2系統、ステップ・モジュレーターが2系統と、動きをつける手段が揃っています。
5つのマクロエフェクト
メイン画面に並ぶのが、ワンノブで音を変えられる5つのマクロです。内容は、Tone(明るさ〜太さ)、Phase(フェイザー的なうねり)、Crush(歪み・ザラつき)、Cloud(空気感と広がり)、Feedback(フィードバック系センドの量)。
細かいパラメーターを開かなくても、ノブを回すだけで質感が変わる構造。「とりあえず雰囲気を決めたい」場面では、ここだけ触っていれば前に進めます。
デュアル・アルペジエーター
意外と見逃しがちなのが、アルペジエーターの作り込み。AとBの2系統を同時に動かせて、Bを「Aの動きに追従させる」モードも選べます。
モードは通常のアルペジオと、フレーズを組む「Phraser」の2つ。ステップごとにベロシティ、ピッチ、オクターブ、ゲート、パンを設定できて、押さえた和音を判別して表示するコードディテクターまで付いています。
プリセットのカテゴリにも「Arpeggiated」「Sequenced」「Motion」が並んでいるので、鍵盤を1音押さえるだけでフレーズの種ができあがる使い方ができるはず。ギターのリフを考える前の足がかりにも向いている印象です。
センドとバスのエフェクト
エフェクトは、レイヤー単位で使えるものとグローバルで使えるものに分かれます。
- レイヤーごと:ウェーブシェイパー、コーラス、フランジャー、フェイザー、3バンドEQ
- センド:Sparkverb、コンボリューション・リバーブ、デュアル・ディレイ、フィードバック・マシン
- バス:ドライブ、EQ、マキシマイザー
リバーブとディレイが最初から揃っているので、DAW側にエフェクトを挿さなくても、ある程度完成した音で鳴らせるのが助かるところ。マキシマイザーまで入っているため、音量感を揃えたいときにも手が届きます。
MPE対応とキーボードレンジ
MPE(MIDI Polyphonic Expression)は、1音ごとに別々のピッチベンドやプレッシャーを送れる規格。ROLI SeaboardやLinnStrumentのような対応コントローラーがあれば、Prismaの音色を指先の動きで表情豊かに揺らせます。
MPEのオン・オフは設定画面で選べるため、通常の鍵盤でも問題ありません。
もうひとつ、地味に便利なのがレイヤーごとの「キーボードレンジ」。レイヤーAは低音域、レイヤーBは高音域というように、鍵盤を左右で分割して別の音を割り当てられます。ベースとコードを1台で弾き分けたいときに使えそうです。
UVI Prisma メリット・デメリット
中の人音はUVIの人気ライブラリから厳選されたものが選ばれています。UVI入門としてもGOOD!
メリット
- UVIの100以上の製品の音が、1つのインストゥルメントにまとまっている
- 1,151のプリセットは2レイヤー前提で、組み合わせ済みの音を選んで即戦力にできる
- レイヤーごとにフィルターやユニゾン、エフェクトを調整でき、サンプル音源なのに音作りの自由度が高い
- マクロ、ランダマイズ、Mutateがあり、音色選びの時間を短縮できる
- Falconを持っていなくても導入できる
- デュアル・アルペジエーターとMPEに対応している
デメリット
- 素材はUVIの既存製品から集められているので、すでにUVIの音源を多く持っている人は、聴き覚えのある音に出会う可能性がある
- 14.45GBの容量が必要で、SSDの空きを確保しておきたい
- iLokアカウントとオンラインでの認証が必須(ドングルは不要)
- レイヤーは2つまでなので、3層以上を重ねたい場合はDAW側で複数立ち上げる必要がある
惜しいのは、素材の「どこから来たか」を意識する人ほど、既視感を覚えやすい点。逆に、UVI製品をあまり持っていない人にとっては、UVIの音のショーケースとして機能するところが長所です。
UVI Prismaの印象と使いどころ



フレーズ演奏とは別に個別のノート演奏もできます。
シンセを買ったは良いものの、プリセットを選んで終わってしまう……というのは、DTMをやっていると誰しも通る道です。
Prismaは、そこで終わらせないための工夫が随所に入っている音源だと感じます。プリセットが最初から2レイヤーの組み合わせとして用意されているので、まずは音を鳴らして、気に入らなければ片方のレイヤーだけ入れ替える。この流れなら、ゼロから音を作る手間なしに、自分の曲に合わせた音色へ近づけられるはずです。
レイヤーの一覧には、Table Koto、Syn Shamisen、Shakuhachiといった和の名前も並んでいて、洋楽的な素材だけでなく、アジアの響きを混ぜた使い方もできそうです。
──個人的には、「UVIの音は気になるけど、どこから手を付けるか悩む」人のための総合入門ガイドのような存在だと思います。
ジャンル別の使いどころ
ポップス・歌ものの伴奏
ピアノ系の音にパッドやストリングスを薄く重ねるだけで、アレンジの厚みがぐっと変わります。鍵盤カテゴリとシンセストリングスの組み合わせは、ボーカルの後ろを支える伴奏にちょうど良さそうです。マクロのTone(音の明るさ)を動かすだけで、Aメロとサビの質感を作り分けられます。
EDM・ビートメイク
ベース、プラック、リード、シーケンス系のプリセットに加えて、ドラムキットのカテゴリも揃っています。アルペジエーターの出番がここ。シンセベースにパーカッションを重ねる、プラックにベルを足すといった使い方なら、トラック数を減らしながら存在感を出せます。
映画音楽・アンビエント
オーケストラ、パッド、フォーリー、効果音といった素材が揃っているため、情景を描くようなサウンドが作りやすい構成です。クロスフェーダーでAからBへゆっくり移り変わる音は、場面転換の演出にも向いていると思われます。
ギターが主役の曲にひと味足したいとき
フレット楽器系の素材とギター系のプリセットがあるため、ギター曲に隠し味として添える使い方もできそうです。たとえばアコースティックにシンセパッドを重ねる、フォークギターにベルを足すなど。ギタリストでも音色づくりのアイデアを引き出しやすい音源だと思います。
どんな人におすすめ?
- 音色選びに時間をかけすぎて、曲が進まなくなってしまう人
- UVIの音に興味があるが、どの製品から買えばいいか迷っている人
- Falconは重そうだけど、レイヤー音作りには挑戦したい人
- 鍵盤を1音押さえるだけでフレーズの種を作りたい作曲派の人
- MPE対応コントローラーを持っていて、表情付けできる音源を探している人
一方で、すでにFalconとUVIの主要ライブラリを揃えている人は、急いで買い足さなくても大丈夫です。
UVI Prismaの動画と関連記事
UVI公式ページで紹介されている、Prismaを使った制作動画のリンクをまとめます。
- TRIFREEZE:How To ACTUALLY Make Beats Like 2hollis (EDM Switch) | FL Studio Beat Tutorial
- Doctor Mix:Top 5 Producer Styles Recreated (Daft Punk, Timbaland, Pharrell, Guetta & Max Martin)
- Leo Brennauer:Is this the ONLY vst you need?
- Trev Barnes:Making an Alternative Pop Song (LANY, The 1975, Nightly)
- Jay Cactus TV:Making A UK Rap Beat For Fredo
- Audio Toolshed:Is UVI Prisma the new go-to produce synth for you + no talking playthrough
sakutoku.jpのUVI関連記事も、あわせてどうぞ。
- UVI FALCON2026 セール&レビュー:Prismaを読み込めるUVIのフラッグシップシンセ
- UVI Falcon 2027の新機能は更新する価値あり?:Falconユーザー向けの更新解説
- UVI Sonic Bundle セール:UVIの製品をまとめて揃えたい人向け
- UVI Synth Anthology 5のこと:シンセを買い足しても似た音になってしまう悩みから書いた一本
- UVI Rumble:ベースサウンドに特化したUVIのシンセサイザー
UVI Prismaのセール情報
2026-10-10時点の価格は次のとおりです。
| 販売先 | 価格 |
|---|---|
| UVI公式 | $149 |
| Plugin Boutique | 通常¥25,970 → ¥8,454(67%OFF、10月12日まで) |
通常価格の約3分の1まで下がっているので、セールならかなりアリ。UVIの素材をひと通り味見したい人にとっては、入口として手を出しやすい価格帯です。
Plugin Boutiqueでは、購入特典として無料プラグインを1つ選べるキャンペーンも表示されています(2026-10-10時点。Melodyne 5 Essential、Synthesizer V Studio 2 Core、Moogerfooger MF-109S Saturatorから選択)。
海外ショップのLoot Audioでは、Prismaの無料配布コードが数量限定で再入荷した、とBedroom Producers Blogが2026-10-08に報じています(UVI Prisma is FREE at Loot Audio for a limited time)。1人1回、認証済みアカウントでの請求が条件で、コードがなくなり次第終了となるため、すでに終わっている可能性もあります。
価格・期限・特典は変更されることがあるので、最新の情報は商品ページで確認してください。
UVI Prismaに関するFAQ
Falconを持っていなくても使えますか?
使えます。無料のUVI Workstation 4.0.2以降で動作します。すでにFalcon 3.1.1以降を持っている場合は、Falcon上でも読み込めます。
UVI Falconとは何が違いますか?
Falconは、素材から音色を一から組み立てられるUVIのフラッグシップ音源。一方のPrismaは、あらかじめ用意された素材を2つのレイヤーで組み合わせ、すぐに鳴らすことに軸足を置いた設計です。深い音作りの自由度ならFalcon、組み合わせ済みの音をスピーディーに選びたいならPrisma、という使い分けになります。
iLokのドングルは必要ですか?
必要ありません。無料のiLokアカウントがあれば認証でき、インターネット接続は認証時に必要です。1つのライセンスにつき、3台まで認証できます。
MPE対応のコントローラーがなくても使えますか?
使えます。MPEは設定でオン・オフを切り替える機能なので、通常のMIDIキーボードでもそのまま演奏できます。
対応しているDAWは何ですか?
UVIの公式情報によると、Pro Tools、Logic Pro、Cubase、Nuendo、Ableton Live、Studio One、FL Studio、Reaper、Bitwig、Reasonなどで動作確認がされています。
まとめ
UVI Prismaは、UVIの100以上の製品から集めた素材を、2レイヤーで重ねて作るハイブリッド音源です。
1,151のプリセット、5つのマクロ、デュアル・アルペジエーター、MPE対応。音色選びで迷子になりがちな人が、「選ぶ」から「育てる」までを1つの画面で進められるところが一番の強みだと思います。
素材がUVIの既存製品から来ている点は好みが分かれますが、UVIの音に初めて触れる人にとってはむしろ好都合。セール中の今なら、入口としてかなりアリです。







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