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VPS Avenger 2とMinimal Audio Currentはどっちがいい?音色を組み上げる人と曲の中で動かす人の選び方

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シンセを買ったのに、曲へ置く音が決まらない。

プリセットを巡回しているうちに、サビの前で必要だったはずのリードやベースを後回しにしてしまう。音色の自由度が高いほど、制作が進む人と止まる人の差は広がります。

VPS Avenger 2とMinimal Audio Currentは、どちらも深い音作りへ入れるソフトシンセです。ただし、制作中に頼る役割は同じではありません。

VPS Avenger 2は、オシレーター、ドラム、アルペジエーター、シーケンス、ルーティングを一台へ集約し、曲の核になる大きなパッチを組み上げるための制作環境です。Minimal Audio Currentは、ウェーブテーブル、サブ、グラニュラー、サンプラー、エフェクトを往復しながら、現代的な音色の質感と動きを曲の場面へ素早く置くためのハイブリッド音源です。

目次

まず結論

作りたい結果選ぶ製品理由
1パッチの中にシーケンス、ドラム、複数レイヤー、複雑なルーティングまで詰め込みたいVPS Avenger 2モジュールの組み合わせと内部構成を深く設計できる
ベース、パッド、リード、テクスチャを現代的な質感で曲へ早く配置したいMinimal Audio Current複数の音源エンジンとモジュレーションを横断しながら役割を決めやすい
EDM、トランス、ダンス系で曲の中核となる派手なパッチを自作したいVPS Avenger 2ドラムループ、アルペジエーター、ランダム化、細かなルーティングが一台に集まる
ハイパーポップ、future bass、ambient、現代的な電子音楽で質感を動かしたいMinimal Audio Currentウェーブテーブル、グラニュラー、サンプラーを同じ音作りの流れで扱える
プリセットから出発し、後で設計へ深く入りたい目的で選ぶ両製品とも深い。音の作り方ではなく、完成したパッチへ何を持たせたいかで決める

購入判断の軸は、音の派手さではありません。パッチ内部で曲の一部まで組み立てたいならVPS Avenger 2、曲中で働く音色の質感と変化を素早く作りたいならCurrentです。

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音色選びが終わらない理由は、音の役割と作業単位が混ざるから

シンセ選びで迷う場面には、似た悩みが重なります。

  • ベースを探していたのに、リードやアルペジオまで気になり、音色選びが終わらない。
  • サビを盛り上げる動きが欲しいのに、LFO、エフェクト、シーケンサーの入口が多く、操作順を決められない。
  • 一つのプリセットは良く鳴るのに、曲の中で鳴らすと役割が曖昧になる。

原因は、単に機能が多いからではありません。音色を作る作業と、曲の進行を作る作業を同じパッチで担わせるか、別々に進めるかが曖昧なまま始めると、判断基準が消えます。

VPS Avenger 2は、音色と進行を同じパッチの中でまとめる制作に向きます。Currentは、音色の素材、鳴り方、モーションをつなぎ、曲の場面に必要な変化を早く決める制作に向きます。

VPS Avenger 2は曲の核をパッチ内部で組み立てる

VPS Avenger2

VPS Avenger 2には、スペクトラル・グラニュラー、ドラムループ、アルペジエーターのラチェット、ピッチ量子化、ARPランダマイザー、並列フィルター、クリエイティブ系エフェクトが備わります。オシレーターの設計、シーケンス、リズム、空間処理を一台の中で連動させられる点が大きな個性です。

たとえば、トランスのメインリードを作る場面では、単音の音色だけで終わらせず、和音化、アルペジオ、リズムの細分化、フィルターの開閉、空間系エフェクトまでをパッチ側で設計できます。ドラムループやドラムシーケンサーも組み合わせれば、パッチが楽曲の一部として機能します。

VPS Avenger 2を選ぶと制作が進みやすい場面は、次の通りです。

  • イントロからドロップまでを担う、変化量の大きいリードを自作したい。
  • ベースとアルペジオの役割を連動させ、EDMらしい推進力を作りたい。
  • ドラム、サンプル、シンセを別プラグインへ分ける前に、アイデアを一台で立ち上げたい。
  • ランダム化を入口にして、手作業では選びにくいメロディやリズムの種を見つけたい。

VPS Avenger 2の強みは、機能の数だけではありません。パッチを音色ではなく、小さな編曲単位として設計できる点です。曲の中核を一台で作りたい人には、制作時間を短縮するだけでなく、展開の設計まで押し上げる音源になります。

Minimal Audio Currentは現代的な音色の変化を曲へ置きやすい

Minimal Audio Current2.0

Minimal Audio Currentは、ウェーブテーブル・オシレーター、サブ、グラニュラー、タイムストレッチ対応サンプラーを扱えるハイブリッドシンセです。複数のエンジンを重ね、モジュレーションとエフェクトを通し、音色の質感を曲の場面へ合わせて変えていけます。

Currentで作りやすいのは、単純なアナログ風パッチよりも、粒立ち、広がり、ピッチの揺れ、再生位置の変化が音色の印象を決めるパートです。サビ直前の浮遊感あるパッド、ボーカルの隙間を埋めるグラニュラー・テクスチャ、ドロップ前に密度を上げるベースレイヤーなど、音色の変化自体が展開になる役割と相性が良いです。

Currentを選ぶと制作が進みやすい場面は、次の通りです。

  • プリセットを出発点にしつつ、曲へ合う質感まで素早く寄せたい。
  • 一つの音色を固定せず、Aメロからサビまでモーションで成長させたい。
  • グラニュラーやサンプラーの素材感を、ベースやパッドへ自然に混ぜたい。
  • シンセ、サンプル、エフェクトの境界をまたいで、現代的なレイヤーを作りたい。

Currentの価値は、複雑な音作りを避ける点ではありません。素材の選択から動きの設計までを、曲中の役割と結びつけやすい点にあります。音色を探す時間より、音色が曲で何を増やすかを考える時間へ移りたい人に向きます。

機能の違いを制作行動へ置き換える

制作行動VPS Avenger 2Minimal Audio Current
リードの作り方オシレーター、和音化、ARP、ラチェット、エフェクトまで一体で組むウェーブテーブルとモーションを軸に、音色の表情を変える
ベースの作り方レイヤー、シーケンス、ルーティングを含めた大きなパッチを作るサブと主音色を混ぜ、曲中で必要な密度へ調整する
リズムの作り方ドラムループ、ドラム系モジュール、ARPをパッチ内へ置くモジュレーションやサンプル処理で、リズムへ質感の変化を与える
アイデアの起点ランダマイザー、ARP、モジュールの組み合わせ音源エンジンの重ね方、素材、モーション
深く作り込む方向大規模な構成と信号設計音の質感、時間変化、レイヤーの役割

迷ったときの選び方は、最初の30分で作るパートから決める

購入後の最初の制作で作りたいパートを一つ決めると、選択は急に簡単になります。

VPS Avenger 2を選ぶ手順

  1. ドロップ、イントロ、ビルドアップのどれかを一つ選ぶ。
  2. リード、アルペジオ、ドラム的な動きを一つのパッチへまとめる。
  3. ラチェット、ランダマイザー、フィルター、空間系エフェクトで展開を作る。
  4. DAWへ移った後は、パッチ全体を楽曲のレイヤーとして扱う。

Minimal Audio Currentを選ぶ手順

  1. ベース、パッド、テクスチャのどれかを一つ選ぶ。
  2. ウェーブテーブル、グラニュラー、サンプラーのうち、音の核になる素材を決める。
  3. モジュレーションで、Aメロとサビの差を一つだけ作る。
  4. 別パートを足す前に、Current単体の音が曲中で何を増やしたか確認する。

VPS Avenger 2は「パッチへ入れる要素を増やす」方向で力を発揮します。Currentは「音色が曲の中で変わる理由を一つずつ増やす」方向で力を発揮します。

失敗しやすい使い方

VPS Avenger 2で全部入りパッチを作りすぎる

一台で多くの役割を作れるため、ベース、リード、FX、リズムを詰め込みすぎると、ミックスで役割がぶつかります。最初は「ドロップの主役」「ビルドアップの推進力」など、パッチの担当を一つ決めてください。

Currentでレイヤーを増やしすぎる

Currentは素材の重ね方が楽しい音源です。ただし、グラニュラー、サブ、サンプル、空間系を同時に足すと、曲の中心がぼやけます。最初はサブの役割、主音色の役割、動きの役割を分け、各レイヤーへ目的を与えると判断が速くなります。

プリセットの印象だけで決める

プリセット単体の迫力は、購入判断の入口にはなります。しかし実際の制作で大切なのは、キック、ボーカル、コードと重ねた後に音色が何を残すかです。比較時は、同じ8小節のコード進行へ両製品の音色を置き、音色の良さではなく、作業を続けたいと感じる流れを確認してください。

FAQ

VPS Avenger 2はEDM以外でも使える?

使えます。大規模な音作りやシーケンス機能は、シネマティック、ヒップホップ、ゲーム音楽、ポップスのFXレイヤーにも活かせます。EDM向けの印象が強い理由は、複数モジュールを連動させた派手なパッチを作りやすいからです。

Minimal Audio Currentは初心者でも使える?

プリセットから音を置き、音源エンジンとモジュレーションを少しずつ触る流れなら始めやすいです。深い設計へ入る前に、曲へ必要な役割を一つ決めると迷いにくくなります。

両方持つ価値はある?

大きなパッチの設計をVPS Avenger 2、テクスチャや現代的なレイヤーをCurrentへ任せる分担は成立します。ただし、最初の一台を選ぶ段階なら、作りたい曲の中で最も不足している工程を先に埋める選び方が堅実です。

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