


パーカッションを足しているのに、曲が生きない。
シェイカーを入れた。
コンガを入れた。
ボンゴを入れた。
でも、なんだかループ素材を貼っただけに聞こえる。
グルーヴが欲しいのに、打ち込みが硬い。
人間っぽさを足したいのに、ベロシティ調整だけでは限界がある。
そんな時に面白いのが、Sampleson Haptic Percです。

パーカッションの難しさは、音色選びだけではありません。
コンガの音が欲しい。
ボンゴの音が欲しい。
金属っぽいクリックが欲しい。
音色だけなら、サンプル音源やループ集でかなり揃います。
ただ、曲に入れた瞬間に問題が出ます。
・リズムが機械的に聞こえる
・打点の強弱が平坦に感じる
・ループ素材だけ浮いて聞こえる
・細かいゴーストノートが作りにくい
・手で叩いたような反応が出ない
・パーカッションを足しても曲が前に進まない
パーカッションは、音色単体より「叩き方」でノリが変わる楽器です。
同じコンガでも、指先で叩くのか、手のひらで叩くのか、軽く触れるのか、強く弾くのかで印象が変わります。
MIDIノートを置くだけでもリズムは作れます。
でも、ノートの長さやベロシティを編集しても、手で触った時の微妙な揺れや反応までは作りにくいです。
Haptic Percは、打ち込みの硬さを別の角度から解決するプラグインです。
Sampleson Haptic Percは、物理モデリングによるパーカッション音源。
特徴は、マイク入力で物理パーカッションモデルを励振できることです。
かなり噛み砕くと、机、瓶、皿、小物、ノートPC周辺、何かを叩いた音をトリガーとして使い、Haptic Perc側の物理モデルを鳴らせます。
元の物体が本物のコンガである必要はありません。
叩く動きや強弱を入力として使い、出てくる音はコンガ、ボンゴ、ジャンベ的なパーカッションへ寄せられる。
発想としては「サンプルを選ぶ音源」ではなく、「叩いた手触りを打楽器へ変換する音源」です。
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普通のパーカッション打ち込みでは、まず音色を選びます。
次にMIDIノートを置きます。
ベロシティを調整します。
タイミングを少しズラします。
ヒューマナイズをかけます。
MIDI編集中心の手順でも作れます。
ただ、リズムの細かいニュアンスを作るほど編集量が増えます。
Haptic Percでは、先に叩きます。
机を叩く。
マグカップを軽く叩く。
皿を指で弾く。
手元の小物を使う。
マイクで拾った入力が物理モデルを鳴らすため、強弱やタイミングが演奏由来になります。
結果として、グリッド上で組んだだけのパーカッションより、手の動きが残りやすい。
リズムを“入力する”というより、リズムを“演奏する”感覚に近くなります。
Haptic Percの核は、Physical modeled percussion。
サンプルを単に再生する音源ではなく、物理モデルを鳴らす方式です。
物理モデリングの良いところは、叩き方への反応を音色変化として作りやすい点です。
サンプル音源の場合、強弱ごとに録音された素材を切り替えて自然さを作ります。
物理モデリングでは、モデル側の表面、共鳴、サイズなどを変えて、楽器っぽい反応を作れます。
Haptic Percには6つのパラメーターがあり、物理モデルのSurface、Resonance、Sizeの方向を調整して、新しい打楽器の質感を作れます。
「本物のコンガを完全再現する」というより、手元の動きから新しいパーカッションを作る感覚です。
Haptic Percは2つの形で使えます。
1つ目はFXプラグイン。
任意のオーディオチャンネルへ挿し、マイク入力を使って物理モデルを鳴らす使い方です。
内蔵マイクでも反応させられます。
もちろん、音質を詰めるならスタジオマイク、ピエゾマイク、コンタクトマイクを使うほうが有利です。
ただ、ノートPCの内蔵マイクでも試せるというハードルの低さは大きいです。
2つ目はVirtual Instrumentプラグイン。
MIDIトラックへ読み込み、MIDIキーボードやパッドコントローラーから鳴らせます。
手で机を叩く入力と、通常のMIDI演奏の両方に対応できるのがポイントです。
Haptic Percにはプリセットも用意されています。
確認できるプリセットには、Conga、Hi Bongo、Cuban Bongo、Repique、Surdo、Large Pot、Orchestral Triangle、Old Phone、Glass Bar、Metal Click、Tic Tocなどがあります。
民族打楽器系だけではありません。
ガラス、金属、電話、時計的なクリックまで含まれているため、単なるラテンパーカッション音源ではなく、サウンドデザイン寄りにも使えます。
例えば、ポップスの裏で小さく鳴るクリック。
Lo-Fi Hip Hopの質感作り。
ゲーム音楽の小物感。
映像音楽の不思議なパーカッション。
EDMのトップループに混ぜる有機的な打点。
細かいパーカッションの表情を、手元の動きから作れます。
パーカッションを入れてもノリが固い。
打ち込みの強弱調整に時間がかかる。
ループ素材を貼ると曲に借り物感が出る。
生っぽい打楽器を録りたいけど、本物の楽器がない。
机や小物を叩いた素材を、もっと音楽的に使いたい。
サンプル素材ではなく、自分の演奏由来のリズムが欲しい。
Haptic Percは、打ち込みパーカッションの硬さや借り物感に対して狙いが明確です。
普通の音源なら、打楽器の音を探します。
Haptic Percなら、打楽器の“反応”を作ります。
音色ライブラリを増やすより、演奏の入口を増やすプラグインです。
一番分かりやすいのは、ポップスやR&Bの隙間に入れる小さなパーカッションです。
派手なドラムではなく、Aメロの後ろで軽く揺れる打点。
サビ前で少しだけ密度を上げる小物リズム。
キックとスネアの間を埋めるゴースト的なパーカッション。
MIDIで細かく打ち込むと硬くなりやすい部分を、叩いた動きで作れます。
Lo-Fiやアンビエントにも合います。
机、グラス、金属、紙っぽい物体を叩き、手元の動きをHaptic Percへ入れると、普通のサンプルパックとは違うパーカッションになります。
リズムは自分の手から出ているのに、音色は物理モデルで変換される。
演奏由来のタイミングと物理モデル由来の音色が混ざる感覚が面白いです。
映像音楽やゲーム音楽でも使いやすいです。
現実には存在しない小型打楽器、奇妙な質感のクリック、儀式っぽいパーカッションを作る時に役立ちます。
Haptic Percは、万能ドラム音源ではありません。
キック、スネア、ハイハットを含む総合ドラム音源を探している人には向きません。
パーカッションの質感作り、手触りのあるリズム作り、物理モデリング的な反応を楽しむための音源です。
また、マイク入力を使う場合は、入力環境によって結果が変わります。
内蔵マイクでも試せますが、細かいニュアンスやノイズ面を考えるなら、マイク選びや入力レベル調整は大事です。
ピエゾマイクやコンタクトマイクを使うと、机や物体の振動を拾いやすくなります。
・パーカッション打ち込みが硬くなりやすい
・生っぽい小物リズムを作りたい
・ループ素材の借り物感を減らしたい
・机や小物を叩いた音を音楽的に使いたい
・MIDIだけでは出ない手触りを入れたい
・物理モデリング音源が好き
・Lo-Fi、ポップス、R&B、映像音楽、ゲーム音楽で細かいリズムを作りたい
Haptic Percは、派手な万能音源ではありません。
ただ、制作の中で「あと少し生っぽい揺れが欲しい」「パーカッションループを貼っただけにしたくない」と感じる人には、即戦力なリズム制作の強い選択肢になります。
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