SSL Native Channel Strip2 レビュー!はSSL Native の「チャンネルストリッププラグイン」です。
レコーディングスタジオに常設される巨大なアナログコンソールである
SSLラージ・コンソールXL9000Kコンソールをチャンネルストリッププラグインとして利用できるようにしたものです。
チャンネルストリップとは?
音楽制作におけるチャンネルストリッププラグインは、ミキシングコンソールのチャンネルストリップをソフトウェア上で再現したものです。
チャンネルストリップとは、ミキシングコンソール上で1つのチャンネル分の音声を処理するモジュールを指します。一般的には、プリアンプ、EQ、コンプレッサー、リミッターなどのエフェクトが搭載されています。
チャンネルストリッププラグインを使用すると、これらのエフェクトを個別に設定するだけでなく、チャンネルストリップ全体のパラメータをまとめて調整することができます。これは、音色作りやミキシングの効率を大幅に向上させることができます。
SSLのコンソールをエミュレートしたチャンネルストリッププラグインは他社メーカーからもリリースされていますが、SSL Native Channel Strip2 はSolid Stage Logic本家がリリースしているものです。
位相と振幅の折り返しを防ぐ独自のアンチクランピング・アルゴリズムが使えるのがこのプラグインの個性となっています。デジタルプラグインだから出る違和感を極力なくした自然な仕上がりになりますね!
色々なトラックに使いたくなる優秀なチャンネルストリップ!
目次
下の動画でSSL Native Channel Strip2の音が確認できます。
特徴
- SSLコンソールをDAW上で再現
- 4バンドEQ,2つのシェルフセクションと2つのパラメトリック,ハイパス・ローパスフィルター
- EシリーズとGシリーズの間で切り替え可能なEQ特性
- アンチクランピングテクノロジーを搭載したEQセクション
- SSL 360 と統合され、UC1 や UF8 などの 360 対応ハードウェア サーフェスから制御可能
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バンドル版はある?
SSL Native Channel Strip 2とSSL Native Bus Compressor 2がセットになった「SSL Native Essentials Bundle」がお得です。SSLのサブスクでも利用できます。
実機のようなUIのチャンネルストリッププラグイン!
コンソールに慣れている人なら「このつまみを回したらこうなる」という動作の流れがすんなり頭の中に入ってくるUIが素晴らしい。
通すと紛れもなくSSLの音になるので、これは好みが分かれるところです。SSLの音が好きな人、ロックっぽさを出したい人には必須プラグイン!
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レビュー (SSL Native Channel Strip2 ver2.6.6)
SSL Native Channel Strip2
メリット
- SSL公式プラグイン!お手軽に使えて音が良い
- 通すだけでSSLサウンド
- 見た目そのままに扱いやすいコンソールをプラグイン化
持っていて損の無いバスコンプレッサープラグイン。
とりあえず選択肢に迷ったらコレ!と使える汎用性の高さは持っていて嬉しいですね。
SSL Native Channel Strip2の良いところはまず、SSL公式のプラグインであることに価値があります。
色々なメーカーだったりDAWについているコンプレッサーだったりとSSLの音を真似ているプラグインはたくさんあるのですが、本家が公式プラグインとしてリリースしているなら、SSLの音が好きな人は絶対試したくなりますよね。
歴代のサウンドを作ってきたSSLコンソールの音を再現
SSLコンソールはSL 4000 G シリーズ⇒6000⇒8000⇒9000J⇒9000Kとバージョンアップしていきます。
そのうちの2002年に発表された「9000K」をエミュレートしているのが、このSSL Native Channel Strip2です。
SSL Native Channel Strip2は多機能です!
StudioOneにもChannel Stripプラグインが標準で付いています。(知らない人もいるので使ったことが無い場合は要チェック!)
Low Cut,Compressor、3バンドEQがあるのはチャンネルストリップの基準ですが、DAW標準なだけになんとなく必要機能を置いておきました感は少しありますね。
コンプを強く圧縮しても音が散らばらずにまとまって仕上がって音が出てくるのはSSLプラグインならではの個性だと感じます。
SSL Native Channel Strip2のコンプの効き方は気持ちよく、ゲート、EQと組み合わせて繊細な音作りが可能です。
EQを極端にかけても音が破綻しないのも良い。プリセットはたくさんありチャンネルストリップをこれから使いたい人にも良いです。
UIが少し変わりました
2024年現在最新のSSL Native Channel Strip2 ver2.6.6をインストールすると右側のUIになっています。横並びメーターが横並びになってルーティングセクションが右下へ移動しています。
パラレルコンプ時の比率が100%の数値に変わりわかりやすくなりました。
またパンコントロール、SOLO,CUTのスイッチ(DAWのソロ再生、ミュートスイッチとの連携)とDAWのミックス画面に戻らずプラグイン上から操作が連携する機能が増えています。
使い方
SSL Native Channel Strip2 では
- ローパス・ハイパスセクション
- 4バンドEQセクション
- フェーダーセクション
- ダイナミックスセクション
と機能が分かれているものがくっついています。
4つのプラグインを一つで置き換えていると考えて良いです。
これには利点があって、個別にプラグインが分かれていると設定していくのに毎回ウィンドウ表示を切り替えしないといけないので面倒ですよね。一画面で完結できる操作感覚はとてもスピード感があるものです。じっくり音作りをしていくのも良いですが、スピード感を出したいときもあります。こういったときに便利。
音楽制作に使える時間が限られている場合は、こういった利便性の高いプラグインを使っていくと良いですね。
EQ セクション
EQセクションはよくある定番の機能が揃っています。4バンドに加えてローパス・ハイパスが付いているのが特徴。
LP/ HP
| ローパス(30~3kHz) 、ハイパス(20~ 500Hz) |
HF | -20~ +20dB / 1.50~ 22kHz / ベルカーブスイッチ |
HMF | -20~ +20dB / 0.60~ 7kHz / Q width 2.5~ 0.5 |
LMF | -20~ +20dB / 0.2~ 2kHz / Q width 2.5~ 0.5 |
LF | -16.5~ +16.5dB / 40~ 600Hz / ベルカーブスイッチ |
E button | Eモード |
EQセクションPOWER | EQのON/OFFスイッチ |
コンソール特性を切り替える E button
SSLコンソールのEシリーズとGシリーズの間でEQ特性を切り替え可能になっています。1プラグインで2台分の働きをします。
ダイナミクスセクション
SSL Native Channel Strip2 のダイナミクスセクションでは「コンプレッサー、ゲート、エキスパンダーが一体化」しています。
ダイナミクスセクションのON/OFFスイッチ(DYN)より上がコンプレッサーのノブにあたります。
Compressor MIX | コンプレッサーのエフェクト比率 |
Ratio | コンプ圧縮率 |
Fast attack | fast attackスイッチ |
Peak | Peakスイッチ。検知するとsoft kneeからHard kneeに変わる |
threshold | 信号がスレッショルドを超えた後、コンプレッサーが作動するまでの時間を制御します。 |
release | コンプレッサーが信号を「解放」するまでの時間 |
DYN スイッチ | ダイナミクスセクションnoOn/OFF |
thresholdのノブは右にまわしていくと、しきい値が下がっていきます。左回しのコンププラグインが多いのでこの仕様はちょっと注意ですね。慣れでなんとかなりそうですが。
SSL Native Channel Strip2 ではコンプを掛けた後のボリューム調整を行うMakeUpのノブが見当たりません。どこにあるのか?というと下のメニューを押したときに隠れていた「Auto Make up」から行います。見落としがちな項目なので気をつけてください。
ゲート/エキスパンダー
range | ゲートのかかるレンジ |
threshold | ゲートのスレッショルド |
Relese | ゲートのリリースタイム |
Hold | ゲートのディレイ・タイム |
EXPAND | expansionモードのON GateのRatioが2:1 ~> 40:1になる |
Fast attack | Fast attack をON |
フェーダーセクション
360° Plug-in Mixerと連携する部分(360° Plug-in Mixerがなくても使えます)
Solo(トラックのソロ再生)、CUT(トラックのミュート)はDAWと連動して動きます。(Ableton Live 、Studio One 、REAPERでVST3利用時)
フェーダーでの音量操作、OUTPUTのゲインを決めるTRIM,
位相反転ボタン、ステレオ幅をきめるWIDTH, パンフェーダーを用意。
またサイドチェイン入力を行った際は「Listen s/c」を押すとサイドチェインの音を再生します。
ルーティングセクション
押せる箇所は Filter,EQ, EXTのチェックボタンと、左右に出てくる矢印ボタンです。
好きな音になるパターンを探します。
トラック名の表示機能は英語のみ
トラック名の表示機能は一番上の欄に表示されます。
ウィンドウサイズ
右クリックを押すとスケール変更のウィンドウが表示されます。(50,75,100,125,150,175,200%)
もしくは右下の虫眼鏡ボタンからスケール変更が可能。
HQモードとCPUの負荷
右下に「HQ」のスイッチがあり、CPUに負荷をかけることで音のクオリティを上げるスイッチがあります。
といってもそこまで負荷にはならないので、積極的に使っていきたい項目です。
プリセット
プリセットはだいたいのパターンが揃っています。
インストール方法
SSL Native Channel Strip2の利用にはiLokアカウントが必要になります。
インストールはSSL Download Managerを経由して行います。
呼び出すときはインサートプラグインから「SSL Native Channel Strip2」を選択します。
他社メーカーのSSL コンソールプラグイン
Softube Console1オーナーのみ利用可能 Solid State Logic XL 9000 K
Brainworx bx_console SSL 9000 J ( SSL 9000 Jのエミュレート)
SSL EV2 Channel (SSL 4000のエミュレート)
まとめ
SSL Native Channel Strip2はチャンネルストリッププラグイン!
SSLのコンソールをDAW上で再現するプラグインで、EQ,ダイナミクス、フェーダーが一体化していて作業フローの効率化を狙えます。
コンプレッサーを掛けた時の音はSSLの音になるのでロックっぽさを出したいときに使いたいプラグインです。
SSLというとまだまだ早いよ…と感じるかもしれませんが良い機材を使って背伸びしておくことで、色々な知見が得られます。SSLを使うにはまだまだ早いと感じているDTM初心者の人にも良いプラグインになっているので年に数回ある貴重なセール時期には忘れずにGETしましょう!
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SSLのコンププラグイン
SSL公式でのコンププラグインはいくつかあります。
- SSL Native X-Comp
- SSL Native X-ValveComp
- SSL G3 MultiBusComp
- SSL LMC+
- SSL Blitzer
- SSL Fusion HF Compressor
SSLのプラグイン比較
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https://www.youtube.com/embed/LxZb3Efv560 【下の動画でSSL Native Bus Compressor 2の音が確認できます。】 https://youtu.be/dmNupTis16M?si=OUMky92mVebUqoto SSL …
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- チャンネルストリップとは何ですか?
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チャンネルストリップとは、ミキシングコンソール上で1つのチャンネル分の音声を処理するモジュールを指します。一般的には、プリアンプ、EQ、コンプレッサー、リミッターなどのエフェクトが搭載されています。
- SSL Native Channel Strip 2の価格はいくら?
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通常価格は$329.99 (55,940円前後(税込))
- フリートライアルはある?
-
SSL Native Channel Strip 2のフリートライアル期間は14日。機能制限なくお試しできます。
- サブスクはある?
-
「SSL Native Channel Strip 2」は月額$19.99~から利用可能なサブスク「SSL Complete Subscription」に含まれます。
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