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「なんか違う」ベルの音、ずっと出せなかった話。Evolve Alloyで分かったこと。

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こないだ、「シンセ買い足したら解決しますか?」って相談されました。

「それ、たぶん解決しないと思う」って正直に言ったら「え、なんで??」ってなったので、今日はそれを語ります。


目次

シンセを買い足しても「なんか違う」が消えなかった理由

みなさん、こういう経験ありませんか。

「理想のベルの音を作ろうとしたのに、なんか違う」 「シンセのプリセットをいくら漁っても、あの質感が出ない」 「『それっぽい音』にはなるけど、本物感がない」

わかります、わかります。

私も何度もやりました。

フィルターを動かして、リバーブを足して、EQで整えて、

・・あ、近づいた気がする。

でも違う。

こういうループ。

「もう1本シンセを買えば解決するんじゃないか」って思い始めた頃が、一番お金の溶け方がひどかった。正直に言います。


波形を重ねても「本物の音」は出ない

なんでかっていうと、ベルやグロッケンシュピール、金属的な音の複雑さって、正弦波を重ねても、のこぎり波をフィルターに通しても再現できない部分があるんですよ。

ダイエットで例えると・・

「痩せたいのに、主食がラーメンだった」みたいな話でして。笑

カロリーの計算はバッチリ、運動も毎日、サプリも飲んでる。でもラーメン食べてたら痩せないじゃないですか。

問題は努力の量じゃなくて、出発点の素材が違うんですよね。

シンセのベル音も同じで。

本物のベルやグロッケンシュピールって、楽器を鳴らしたときに出る倍音の複雑な絡み合いが「あの質感」の正体なんです。正弦波を積み上げてフィルターをかけたところで、その複雑さは出てこない。

「素材」が入っていないから。


Evolve Alloyとは何か

それで最近触り始めたのが、Excite AudioのEvolve Alloyです。

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一言で言うと

「本物のベルや工業音を250種類以上サンプリングしたまま、シンセとして操れる楽器」

です。

普通のシンセって「波形から音を作る」じゃないですか。でもEvolve Alloyは「実際に録音した本物の音が入っていて、それをシンセのパラメーターで動かせる」という構造になってるんです。

料理で言うと・・

普通のシンセが「食材を化学式で合成する」とすれば、Evolve Alloyは「本物の食材が冷蔵庫に250種類入っていて、それを自由に調理できる」みたいな感じ。そりゃ出来上がりが違いますよ、という話です。

収録されている音の種類

  • グロッケンシュピール(鉄琴)、チューブラーベル
  • 工場の金属音、産業系フォーリー
  • 現代的なメタリックシンセ
  • 音程がついた工業系の音(チューンドフォーリー)

「メタリック」というジャンルに完全に振り切ってる。

これが意外と刺さって。「なんか違う」を繰り返してきたあのベルの感じが、プリセットをちょっと触っただけで出てきたんですよ。

「出発点の素材が揃ってた」だけで、こんなに変わるのか。という感じでした。笑


4レイヤーエンジンとXYパッドの話

ここで少し詳しく構造の話をしますね。

4レイヤーエンジンというのが入っていて、Layer A・B・C・Dという4つのスロットにそれぞれ別の音源を割り当てられます。

「グロッケンの音 + 工業系テクスチャ + シンセの波形 + ノイズ」みたいな組み合わせを1つのプラグインで作れる。

で、それをXYパッドという座標で動かせる操作画面でリアルタイムに混ぜながら弾ける。

X軸を動かすと前の2層が変化して、Y軸を動かすと後ろの2層が変化して。

演奏しながら音色が変化していく感じが、これが本当に気持ちいいんですよ・・

鍵盤を押しながらXYパッドを動かすだけで音が生き物みたいに変わっていく。うーん、文章で伝えるのが難しいんですが笑

「弾いていて楽しいシンセ」って久しぶりに感じました。


4つのマクロエフェクトが「メタリック専用」なのがすごい

あとこれ、4つのマクロエフェクトが「メタリック専用」なんですよ。

マクロ名効果
Sharpen音を鋭くする。金属の「切れ感」を前に出す
Rust錆びた感じ・ローファイ感。ヴィンテージ金属の質感
Vibrate金属特有の振動・ゆらぎ。スチールドラム的なゆれ
Springバネの共鳴みたいな残響。独特の空間感

名前からしてメタリックな世界観。

で、これが1ノブで動くから、プラグインの細かい設定を知らなくても音が変わる体験ができる。

Rustを回したら一瞬でヴィンテージ感が出たとき、「あ、これが欲しかったやつだ」ってなりました。笑


正直に言う。「メタリック以外には使わない」覚悟が必要。

ただ、ちょっとだけ正直に言うと。

これ、汎用シンセじゃないんですよ。

「ピアノもストリングスもベースも全部これで!」とはならない。割り切りが必要です。

でもね、「メタリックな音が欲しいとき」に限定して使うなら、他のプラグインで悩む時間がゼロになるんです。これが私にとっては一番の価値でした。

「ベルの音どうしよう・・」 「工業系のテクスチャをどのシンセで作ろう・・」

この悩み自体が消えた、っていう感じ。

悩む時間が消えると、作る時間だけが残るんですよね。

Evolve Alloyが刺さる人・刺さらない人

刺さる人

  • アンビエント・ドローン系でメタリックなテクスチャを使いたい
  • インダストリアルテクノや電子音楽のサウンドデザインに工業音が欲しい
  • ベルやグロッケンの「なんか違う」を繰り返してきた
  • 映像音楽・ゲームサウンドで金属音を素早く作りたい

刺さらない人

  • 汎用シンセとして使いたい
  • ピアノ・ストリングス・ベースも1本で揃えたい
  • グラニュラーシンセシス系の音を求めている

まとめ

  • ベルやグロッケンの「なんか違う」は、素材の問題だった
  • Evolve Alloyは本物の音が250種類入った状態からスタートできる
  • XYパッドで演奏中に音色が変化するのが楽しい
  • Sharpen・Rust・Vibrate・Springの4マクロが専用設計で直感的
  • メタリック特化と割り切れる人には刺さる

汎用シンセを買い足し続けて「なんか違う」を繰り返すより、「専門家を1人雇う」ほうが早い。

Evolve Alloyはまさにそれです。

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この記事を書いた人

櫻井徳右衛門のアバター 櫻井徳右衛門 音楽プロデューサー・ミュージシャン

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VSTレビュー公開記事・触ったDTMプラグインは1,000個以上を超える。
ギタリスト・作曲家でもあり、音楽リスナーであることから聞くのも好きでイヤホン・ヘッドホンも集めはじめる。

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