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EZX Drumology!「時代の空気感」を持つドラムサウンドが欲しいときに試したいEZdrummer 3拡張

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ドラムトラックを打ち込んでいると、どこかで壁に当たることがある。

プリセットを選んで鳴らしてみると、確かにいい音ではある。でも何かが足りない。「この曲はもっとビンテージな空気が欲しいのに」「90年代のロックレコードっぽいタイトさが出ないな」——そういうぼんやりした不満が積み重なって、そのまま妥協して進んでしまう。

そんなときに試したいのが「EZX Drumology」。

EZX DrumologyはToontrackが手がけたEZdrummer 3向けの拡張音源です。1960年代〜90年代の4つの時代にそれぞれ対応したキットを収録し、セッションドラマーのJeremy Staceyが自身のコレクションから厳選した実機ドラムを、ロンドンのLivingston StudiosでPaul Stacey(Jeremyの実兄・エンジニア)が録音した一作。12.7GBのライブラリ容量で、EZdrummer 3(v3.1.2以上)またはSuperior Drummer 3(v3.4.1以上)が別途必要になります。

最初に気になったのが「4キット・4時代」というコンセプトの明快さ。「60年代〜90年代のドラム史を1本で」という切り口は珍しくないようで、実はここまで時代軸を軸にキット設計した音源はそう多くない印象を受けた。

EZX Drumology をチェックするにはこちら >>


目次

EZX Drumology  とは?

総合評価:時代の質感でサウンドを決めたい人への即戦力ライブラリ

メリット

  • 60年代・70年代・80年代・90年代の4キットで時代別の質感をそのまま使えるため、リファレンス楽曲の空気感に近づきやすい
  • ロンドンのLivingston Studiosという本物のレコーディング環境で収録されており、録音の質感にリアリティがある
  • Jeremy Staceyというセッションドラマーが演奏したMIDIグルーブが付属しており、プレイアビリティの高いリズムパターンが最初から揃っている
  • 追加のキック・スネアも収録されているため、キットのカスタマイズ幅がある
  • EZdrummer 3のミックス済みプリセットと組み合わせることで、初心者でもすぐに「それっぽい音」に仕上げられると思われる
  • Superior Drummer 3でも動作するため、すでにSDユーザーであれば追加投資なしで使える

デメリット

  • EZdrummer 3またはSuperior Drummer 3が別途必要(本体が高い)
  • 4時代のキットとはいえ、各時代1キットずつなので、ジャンルの細かい使い分けには対応しきれないかもしれない
  • 12.7GBとEZXとしては比較的ボリュームがある分、インストール時にはその倍の空き容量が必要
  • 各キットの時代設定がどこまでリアルに再現されているかは、実際に触ってみないとわかりにくい部分もある

どんなドラム音源?

Toontrackの製品は以前からEZdrummer 3本体といくつかのEZXを使ってきたが、Drumologyのコンセプトは「音源を買う」というより「時代のスナップショットを買う」感覚に近いと思われる。

60年代キットは、おそらくタイトで木の温もりが出た質感のビンテージドラム。スネアのアタックが現代的なパリッとした明瞭さではなく、もう少し丸みを帯びた感触になっているはず。

70年代になるとロック向けの鳴り、80年代はゲートリバーブをかけたときに映える設計、
90年代はグランジやオルタナ的なラフな手触り——という設計が予想される。

実際の音が期待通りかどうかは確認が必要だが、ToontrackのEZXシリーズはリファレンス音源の質感を忠実に収録してくる傾向があるので、方向性は信頼できると思っている。

ポイントはJeremy Staceyという人選。Sheryl Crow、Robbie Williams、Siaといったアーティストのセッションで叩いてきた経歴を持つドラマーで、単なる「スタジオ録音ドラム」ではなく、実際のバンド現場で叩き続けてきた経験がグルーブに出るはず。付属MIDIのビート感が「教科書的なドラムパターン」ではなく、少し揺れのある生きたグルーブになっているとすれば、使いどころは広い。

EZdrummer 3のスマートコンプ機能やミックスチャンネルと組み合わせると、録音後のミックスの手間がかなり省ける。「Drumologyのキットを鳴らして、あとはEZdrummer 3に任せる」という使い方でも十分な完成度になると思われる。

──時代の質感にこだわった音楽を作りたい人には、かなり刺さる設計だと感じた。「なんとなくビンテージっぽくしたい」ではなく「この時代のこのサウンドが欲しい」という明確なイメージを持っている人ほど、このライブラリの本領が発揮されると思う。

EZdrummer 3用の他のEZXとの組み合わせについては、EZdrummer 3拡張音源まとめも参考にしてみてください。ジャズ・ファンク・メタル系など用途別に向いているEZXが変わるので、複数本持ちを考えている人に役立ちます。


どんな人におすすめ?

  • ロック・ポップス・R&Bなど、60〜90年代のビンテージサウンドを参照した楽曲を作っている人
  • カバー曲やトリビュート楽曲で「時代の空気感」をドラムから演出したい人
  • EZdrummer 3をすでに持っていて、拡張音源を探している人
  • 付属MIDIグルーブの出来に期待する人(Jeremy Staceyのプレイスタイルが好きな人)
  • Superior Drummer 3ユーザーで、使い回せるライブラリを増やしたい人

逆に、EZdrummer 3を持っていない人には「本体を買ってからのさらに追加投資」になるため、まずはEZdrummer 3本体の評価から始めるのが先になる。現代的でクリーンなドラムサウンドが主目的の人も優先度は下がるかもしれない。


よくある質問

Kontakt(Native Instruments)は必要ですか?

不要です。EZX DrumologyはToontrack独自のエンジンで動作します。EZdrummer 3(v3.1.2以上)またはSuperior Drummer 3(v3.4.1以上)があれば、Kontaktやその他のサードパーティプラグインなしで使えます。

EZdrummer 3とSuperior Drummer 3のどちらで使うのがおすすめですか?

どちらでも動作しますが、EZdrummer 3のほうが初心者には取り回しやすいです。Superior Drummer 3はミキシングの細かい操作が可能な分、習熟コストが高い。すでにどちらかを持っているならそのまま使えば問題ありません。どちらも持っていない人は、EZdrummer 3のほうが価格も低めなので入口として選びやすいと思います。

他のEZXと組み合わせて使えますか?

はい、EZX DrumologyはEZdrummer 3の拡張音源なので、他のEZXと同じ環境に共存できます。ただし、使う際はDrumologyのキットを明示的に選択する必要があります。複数のEZXを使い分けながら曲のジャンルに合わせてキットを変えるという使い方は現実的です。

Drumology EZXは初心者にも使えますか?

EZdrummer 3本体が使えていれば、Drumologyを追加しても操作方法が変わるわけではないので問題ありません。ただし、「60〜90年代の時代感」というコンセプトを活かすためには、多少のリファレンス知識があったほうが選択しやすいです。「どの時代のどんな音楽が好きか」をある程度イメージできていると、キットの選び方に迷わずに済みます。

Superior Drummer 3との音質の違いはありますか?

同じライブラリ素材をSuperior Drummer 3で鳴らすとミキシングの自由度が上がります。マイクのブレンドを細かく調整したり、パラアウトしてDAWのチャンネルで個別に処理したりが可能なので、音質のポテンシャルを引き出したい場合はSuperior Drummer 3の方が向いています。EZdrummer 3はその分シンプルで、「良い感じの完成音」がすぐ出るという強みがあります。


製品スペック

項目内容
メーカーToontrack
製品名EZX Drumology
対応エンジンEZdrummer 3(v3.1.2以上)/ Superior Drummer 3(v3.4.1以上)
収録キット数4キット(60年代・70年代・80年代・90年代)
追加パーツ複数のキック・スネア
MIDIグルーブJeremy Stacey演奏によるグルーブ収録
ストレージ12.7GB(インストール時は約倍の容量が必要)
推奨RAM8GB以上
録音スタジオLivingston Studios(ロンドン)
録音エンジニアPaul Stacey

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この記事を書いた人

櫻井徳右衛門のアバター 櫻井徳右衛門 音楽プロデューサー・ミュージシャン

希少種ギターメタラーDTMer
VSTレビュー公開記事・触ったDTMプラグインは1,000個以上を超える。
ギタリスト・作曲家でもあり、音楽リスナーであることから聞くのも好きでイヤホン・ヘッドホンも集めはじめる。

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