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実機なら数百万円のヴィンテージシンセ、36台まとめて4万円台で|Synth Stack 6

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一生かけても、全部は買えない。

でも、その「音」だけなら、もっと安く手に入る方法がある。

今日は、Cherry AudioのSynth Stack 6を使って「ヴィンテージシンセが欲しいのに実機を買えない」を解決する方法を全部出す。

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目次

そもそもSynth Stack 6とは何者か

Synth Stack 6は、Cherry Audioが開発したシンセサイザー・バンドル製品だ。

Cherry Audioが受賞歴を持つ36個のバーチャル・インストゥルメントを、1つのパッケージにまとめている。

主な収録内容

  • 28個のヴィンテージシンセサイザー・エミュレーション
  • 3つのオリジナルシンセサイザー
  • 2つのドラムマシン
  • エレクトリックピアノ・トーンホイールオルガン各1台
  • 大規模モジュラーシンセサイザー・プラットフォーム(Voltage Modular Core)
  • 12,000以上のプリセット

「1台の実機の代わりに1台のエミュレーターを買う」のではなく、「36台分のヴィンテージ機材を1つのバンドルで手に入れる」という発想の製品だ。


初心者が知るべき「実機が買えない」問題の鉄則

Synth Stack 6を使う前に、なぜヴィンテージシンセを実機で集めるのが現実的でないかを理解しておく。

実機のヴィンテージシンセには3つの壁がある

1つ目は価格。程度の良いヴィンテージシンセは中古でも高額で、複数台揃えるには大きな予算が必要になる。

2つ目はメンテナンス。古い電子部品は経年劣化し、修理できる技術者も限られている。

3つ目は保管・運用。実機は場所を取り、湿度や温度の管理も必要で、複数台を自宅で運用するのは現実的ではない。

エミュレーションは「音の再現」に集中できる

ソフトウェアのエミュレーションは、実機の3つの壁(価格・メンテナンス・保管)を持たない。回路の特性を分析して音だけを再現するため、「弾きたい音」に対してコストと手間を大幅に減らせる。

Synth Stack 6は、この発想を1台ずつではなく36台分まとめて実現している製品だ。


収録36製品 全ラインナップ解説

Synth Stack 6に収録されている36製品を、カテゴリごとに一覧で解説する。「このハードウェアのエミュレーションが欲しい」という探し方をするときの参考にしてほしい。

ヴィンテージシンセ・エミュレーション(公式カウントで28製品)

製品名元になったハードウェアサウンドの特徴
Mercury-8Roland Jupiter-8定番の音色を徹底再現しつつ、ポリフォニー数を拡張
Mercury-6Roland Jupiter-6暗く複雑なキャラクターを持つジュピター系の音
Mercury-4Roland Jupiter-4ジュピターシリーズで最も希少なモデルの音
Trident Mk IIIKorg Trident(1981年)シンセ・ブラス・ストリングスを重ねられるマルチティンバル設計
Crumar SpiritCrumar Spirit(1983年)イタリアン・モノシンセ特有の個性的な音
ODC 2800ARP Odyssey(全3世代)デュオフォニック(2音同時発音)の音を再現
YellowjacketEDP Wasp(1978年)ビリビリしたドローン系の音が特徴
P-10ARP Pro Soloist P-10デュアルマニュアルのレイヤー設計を再現
Pro SoloistARP Pro Soloist(1972年)プログレッシブロックの定番モノシンセ
PS-3300Korg PS-3300(1977年)巨大で希少なセミモジュラー・ポリシンセ
Octave CatOctave The CAT(1976年)太くて獰猛な音、強い共鳴フィルターが特徴
Novachord + SolovoxNovachord(1939年)+ Solovox現代シンセの原点となった歴史的な電子楽器
Rhodes ChromaRhodes Chroma(1982年)ポリフォニック・アナログシンセの魅力を拡張したモデル
GX-80Yamaha GX-1 + CS-802大フラッグシップ機を融合したハイブリッド設計
Elka-XElka Synthex(1980年代)希少なイタリアン・アナログシンセの音
MiniverseMinimoogポータブルシンセの原点、シンプルで力強い音
Lowdown Bass Synthesizer

moog Taurusダブルオシレーターと太いフィルターの低音特化機
QuadraARP Quadra4つの独立セクションでレイヤーを組める設計
MemorymodeMoog Memorymoog(1980年代)ポリフォニック・アナログシンセの高い完成度
PS-20Korg MS-20汚くて叫ぶような、攻撃的なフィルターの音
Eight VoiceOberheim Eight Voice8つの独立ボイスによる膨大なサウンド
PolymodeMoog Polymoog世界初期のポリフォニックシンセの音
Surrealistic MG-1 PlusMoog MG-1(Radio Shack版)ファンキーな音とベルトーン・リングモジュレーション
CA2600ARP 2600デュオフォニック・シンセの巨大なサウンド
DCO-106Roland Junoシリーズシンプルで扱いやすい定番ポリシンセの音
Synthesizer Expander ModuleOberheim SEMステート可変フィルター特有のトーン
AtomikaPolivoks(旧ソ連製・1982〜1990年)過激で予測不能なサウンドキャラクター
GPfreeライブパフォーマンス用のホストアプリ

オリジナルシンセサイザー(3製品)

製品名系統サウンドの特徴
Harmoniaオリジナル設計加算合成(倍音を積み上げる方式)で複雑な音を作れる
Sinesオリジナル設計4つのサイン波オシレーターで多様な音色に加工できる
Dreamsynthオリジナル設計デュアルウェーブモーフィング・オシレーターが特徴

鍵盤楽器(2製品)

製品名元になったハードウェアサウンドの特徴
Blue3 OrganHammond B-3・C-3・A-100トーンホイールオルガンのクラシックな質感
Wurlybird 140BWurlitzer 140B(1964年)プリアンプとトレモロを含むエレピの音

ドラムマシン(2製品)

製品名元になったハードウェアサウンドの特徴
KR-55C Drum MachineKorg KR-55A/B240パターンを収録した多ジャンル対応リズムマシン
CR-78Korg CR-78(最初期のクラシックドラムマシン)完全編集可能な合成ドラムサウンド

モジュラーシンセサイザー・プラットフォーム(1製品)

製品名内容用途
Voltage Modular Core + Electro Drumsオリジナル設計のモジュラーシンセ環境120モジュール・600以上のプリセットで音を根本から設計できる

カテゴリ別の使い分け鉄則

Synth Stack 6には性質の異なる楽器が入っている。ジャンルと用途で選び分けるのが鉄則だ。

ヴィンテージシンセ・エミュレーション:楽曲の「顔」を作るとき

前セクションの一覧表にある28製品は、それぞれ元になったハードウェアの音の個性がはっきりしているため、「この曲の顔となる音」を決めるときに向いている。まずジャンルで有名な機材のエミュレーションから触ると方向性を掴みやすい。

オリジナルシンセサイザー:既存の枠に縛られない音を作るとき

3つのオリジナルシンセは、特定の実機モデルを模したものではなく、Cherry Audio独自の設計だ。

「ヴィンテージらしさ」ではなく「新しい音の個性」が欲しいときに向いている。エミュレーション系で音の方向性を決めたあと、オリジナル系でアクセントを加えるという使い方ができる。

ドラムマシン:リズムの質感を決めるとき

2機種のドラムマシンが収録されている。どちらもクラシックなドラムマシン特有の「打ち込み感」のあるリズムを再現できる。

Voltage Modular Core:音を根本から設計したいとき

120モジュール・600以上のプリセットを持つ大規模モジュラーシンセサイザー・プラットフォームが同梱されている。

モジュラーシンセ(音の要素をパッチケーブルのように自由に組み合わせて音を作る方式)に慣れていない場合は、まずプリセットから鳴らして雰囲気を掴み、慣れてから自分でパッチを組んでいくのが現実的だ。


Synth Stack 6を使ったリアルな使用例3パターン

パターン1:ヴィンテージシンセパッドで楽曲に厚みを出す

設定の鉄則:ヴィンテージエミュレーション系から1台を軸に選ぶ

  1. Mercury-8やPolymodeなど、太いパッドが得意なモデルをプリセットから選ぶ
  2. 楽曲のキーに合わせてサステインの長さを調整する
  3. オリジナルシンセ(Harmonia・Sinesなど)を薄く重ねて質感を補強する
  4. リバーブで空間の奥行きを加える

パターン2:レトロなドラムマシンでビートの土台を作る

設定の鉄則:KR-55CまたはCR-78を軸にする

  1. ドラムマシンのプリセットパターンから近いジャンルのものを選ぶ
  2. キック・スネアの音量バランスを楽曲に合わせて調整する
  3. ヴィンテージエミュレーション系のベースシンセと組み合わせる
  4. 必要に応じてスウィングを加えてグルーヴを出す

パターン3:モジュラーシンセで実験的な音を作る

設定の鉄則:Voltage Modular Coreのプリセットから始める

  1. 付属の600以上のプリセットから近いジャンルのものを選ぶ
  2. モジュールの接続を少しずつ変えて音の変化を確認する
  3. 気に入った変化があれば、その部分だけパッチを保存する
  4. 慣れてきたら、ゼロからのパッチ作成に挑戦する


Synth Stack 6のメリット・デメリット

メリット

  • 36個のヴィンテージ・オリジナルシンセ、ドラムマシン、モジュラーシンセが1つのバンドルに収まっている
  • 12,000以上のプリセットで、すぐに使える音が豊富にある
  • 実機を揃える場合と比べて、価格・メンテナンス・保管の負担が大きく減る
  • モジュラーシンセ(Voltage Modular Core)まで含まれていて音作りの自由度が高い
  • Cherry Audioアカウントでのログイン認証のみで、ドングルなどの物理的な認証機器が不要

デメリット

  • 36機種すべてを把握するには相応の時間がかかる
  • モジュラーシンセの音作りは初心者には難易度が高い
  • 個別のヴィンテージシンセの完全な回路再現を求める場合、専用エミュレーターの方が精度が高いことがある
  • ストレージは軽量だが、プリセット数が多いため管理に工夫が必要

よくある質問

Q. どのDAWで使えますか?

VST・AU・AAX形式に対応しています。Ableton Live・Logic Pro・Cubase・Pro Toolsなど主要DAWで使用できます。macOS 10.13以上(Voltage ModularはmacOS 11以上)、Windows 7以上(64bit必須)に対応しています。

Q. iLokなどのドングルは必要ですか?

不要です。Cherry Audioアカウントでのログイン認証のみで利用できます。インターネット接続は必要です。

Q. モジュラーシンセを触ったことがなくても使えますか?

使えます。Voltage Modular Coreには600以上のプリセットが付属しているため、まずプリセットを鳴らして雰囲気を掴み、慣れてから自分でパッチを組む順番で始めれば問題ありません。

Q. 特定のヴィンテージシンセの完全な回路再現として使えますか?

近い音は出せますが、専用のハードウェアエミュレーター(1台のシンセを回路レベルで詳細に再現する製品)と比較すると、汎用バンドルである分の差が出る場合があります。Synth Stack 6の強みは「36台分の音の幅を1つのバンドルで持てること」です。特定の1台に絞って探している場合はシンセサイザーのレビューまとめも参考にしてください。

Q. GPFreeとは何ですか?

Gig Performer 5のライト版で、複数のプラグインをまとめてライブパフォーマンス用にセットアップできるホストアプリケーションです。ライブ演奏でSynth Stack 6の音源を切り替えながら使いたい場合に活用できます。


Synth Stack 6でやめるべき3つの行動

やめるべき行動1:36機種を一度に全部触ろうとする

一度にすべてのシンセを把握しようとすると疲弊して挫折しやすい。まず自分がよく作るジャンルに関連する機種を3〜5個に絞り、そこから広げていくこと。

やめるべき行動2:モジュラーシンセをいきなりゼロから組む

Voltage Modular Coreを初めて触るときにパッチを1から組もうとすると、モジュールの多さに圧倒される。まずプリセットを鳴らして、モジュールを1つずつ差し替えながら音の変化を確認する方法から始めること。

やめるべき行動3:ヴィンテージ系とオリジナル系を区別せずに選ぶ

「ヴィンテージらしい質感」が欲しいときにオリジナルシンセを選んだり、逆に「新しい音」が欲しいときにヴィンテージエミュレーションばかり触ったりすると、狙った音にたどり着きにくい。用途に応じてカテゴリを意識して選ぶこと。


どんな人におすすめ?

刺さる人

  • ヴィンテージシンセの音が欲しいが、実機を揃える予算・スペースがない
  • ジャンルを問わず幅広いシンセサウンドを1つのバンドルで持ちたい
  • モジュラーシンセにも興味があるが、いきなり専用製品を買うのはハードルが高い
  • ライブパフォーマンスでシンセ音源を柔軟に切り替えたい

刺さらない人

  • 特定の1台のヴィンテージシンセを回路レベルで完全再現したエミュレーターを求めている
  • すでに好みのシンセ環境が確立していて新たに音の幅を広げる必要がない
  • モジュラーシンセに全く興味がない

まとめ

  • ヴィンテージシンセが欲しくても実機には価格・メンテナンス・保管という3つの壁がある
  • Synth Stack 6は36個のヴィンテージ・オリジナルシンセ、ドラムマシン、モジュラーシンセを1つのバンドルで提供する
  • ヴィンテージエミュレーションは楽曲の「顔」、オリジナルシンセはアクセント、ドラムマシンはリズムの土台という使い分けが鉄則
  • Voltage Modular Coreはまずプリセットから触って慣れていくのが現実的
  • Cherry Audioアカウントでのログイン認証のみで、ドングル不要

「実機を1台ずつ買う」のをやめて「36台分の音をバンドルで持つ」に変える。それだけで、ヴィンテージシンセへの向き合い方が変わる。

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