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Roland Earth Electric Piano レビュー|Tine、Reed、Clavinet、Vintage Digitalまでまとめて扱えるエレピ総合音源

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エレピ音源を探していると、だいたい悩みが分かれます。

Rhodes系の甘いベル感が欲しい。

Wurlitzer系のザラッとした歪みが欲しい。

Clavinetでファンクっぽく刻みたい。

80〜90年代のデジタルEPも使いたい。

Electric Grandの明るく抜ける音も欲しい。

欲しい音は全部「エレピ」なんですが、実際にはキャラクターがかなり違います。

1本の音源で済ませようとすると物足りない。

でも、用途ごとに音源を買い足すと管理が面倒。

そんなときに候補へ入れたいのが、Rolandの Earth Electric Piano です。

Roland Earth Electric Pianoは、Tine、Reed、Clavinet、Vintage Digital、Electric Grandなど、エレピ系の主要キャラクターをまとめて扱えるソフトウェア音源です。

目次

セール情報・価格

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Roland Earth Electric Pianoとは

Roland Earth Electric Pianoは、Rolandのエレクトリックピアノサウンドを現代的なソフトウェア音源としてまとめた製品です。

詳細なマルチサンプリングとRoland独自のモデリング技術を組み合わせ、クラシックなエレピサウンドからデジタルEP、エレクトリックグランドまで扱えます。

収録されている方向性は大きく分けて次の5つ。

  • Tine
  • Reed
  • Clavinet
  • Vintage Digital
  • Electric Grand

さらに製品仕様としては、19種類のエレクトリックピアノタイプを搭載しています。

単なるRhodes系音源ではありません。

エレピを中心に、ファンク、R&B、ソウル、ポップス、フュージョン、80年代ポップ、Lo-Fi、アンビエントまで広げられる総合型です。

5つの主要キャラクター

Tine

Tineは、いわゆるベル感のあるエレピサウンド。

なめらかなダイナミクスと温かい倍音があり、ポップス、ジャズ、ソウル、R&Bで使いやすい方向です。

歌の後ろに置いても邪魔になりにくく、コードを弾くだけで雰囲気が出るタイプ。

エレピと聞いて最初に思い浮かべる人が多い質感です。

Reed

Reedは、ザラッとした歪みや噛みつき感が魅力。

レトロポップ、ブルース、ヴィンテージロックで使いやすいです。

Tineよりも前に出やすく、演奏の強弱で表情が変わりやすい。

少し歪ませて弾くと、ギターやオルガンとは違う中域の存在感が出ます。

Clavinet

Clavinetは、鋭くパーカッシブな鍵盤サウンドです。

ファンクで刻む。

リズムギターのようにコンピングする。

シンセベースやドラムと絡ませる。

単音フレーズを弾くより、リズムを作る楽器として使いやすいです。

音数が少ないアレンジでもグルーヴを足せます。

Vintage Digital

Vintage Digitalは、80〜90年代のデジタルEP系です。

Roland RD-1000のSAシンセシス系、JD-800のLAデジタルEP、FM系の特徴的なトーンが含まれます。

Vintage Digitalの方向は、生々しいエレピとは別物。

明るい。

少し硬い。

ミックスの中で抜ける。

80年代ポップ、シティポップ、バラード、ゲーム音楽風の質感を作るときにかなり便利です。

Electric Grand

Electric Grandは、明るくパンチのあるステージ/スタジオ向けのエレクトリックグランド系。

ポップス、R&B、フュージョンで使いやすい音です。

アコースティックピアノより輪郭があり、普通のエレピよりピアノらしいアタックがある。

バンドアレンジの中で「ピアノっぽさ」と「抜け」を両立したいときに使いやすいです。

エレピ音源で大事なのは「音色」だけではない

エレピは、音色を選んだだけでは完成しません。

プリアンプ。

トレモロ。

キャビネット。

ノイズ。

空間。

コンプ。

モジュレーション。

エレピの印象は、楽器本体より周辺機材で大きく変わります。

同じTine系でも、クリーンに鳴らすか、少し歪ませるか、トレモロで揺らすか、キャビネットを通すかで曲への馴染み方が変わります。

Earth Electric Pianoが面白いのは、エレピ本体だけでなく周辺処理までプラグイン内で作れる点です。

2種類のプリアンプ

Earth Electric Pianoには、2種類のプリアンプタイプが入っています。

温かいサチュレーションを足す。

ザラッとしたエッジを足す。

エレピは、軽く歪ませるだけで急に曲に馴染むことがあります。

完全にクリーンな音は美しいですが、ミックスでは少し浮く場合があります。

プリアンプで軽く押し出すと、コードの輪郭が見えやすくなります。

ReedやClavinetでは、プリアンプの歪みがかなり美味しいポイント。

Tineでは、ほんの少し足すだけで温かさと密度が出ます。

6種類のトレモロ

エレピとトレモロはかなり相性が良いです。

Earth Electric Pianoには、6種類のトレモロが用意されています。

トレモロを入れると、単純なコード弾きでも音に動きが出ます。

バラードではゆっくり揺らす。

ソウルやR&Bではテンポに合わせて揺らす。

アンビエントでは深めに動かす。

エレピのトレモロは、派手なエフェクトというより、音の呼吸を作る要素です。

──エレピが平坦に聞こえるとき、まずトレモロを疑う。

トレモロ起点の調整はかなり実用的です。

12種類のキャビネットモデル

Earth Electric Pianoには、12種類のキャビネットモデルが搭載されています。

エレピをダイレクトに鳴らすか、キャビネットを通すかで印象はかなり変わります。

ダイレクトならクリア。

キャビネットを通すと中域にまとまりが出る。

ローファイにしたいなら、少し狭いレンジのキャビを選ぶ。

バンドの中で存在感を出したいなら、前に出るキャビを選ぶ。

EQだけで作るより、キャビネットで方向性を決めるほうが早い場面があります。

ギターアンプほど極端ではありませんが、エレピの居場所を作るにはかなり効きます。

ハム、ヒス、キー/ダンパーノイズを調整できる

エレピらしさは、きれいな音だけでは決まりません。

電子的なハム。

ヒスノイズ。

鍵盤やダンパーの機械音。

古いエレピの雰囲気は、不完全さの中にあります。

Earth Electric Pianoでは、電子ノイズや機械ノイズを調整できます。

クリーンなポップスでは控えめ。

Lo-Fiやネオソウルでは少し多め。

映画やBGMで近さを出したいときは、鍵盤ノイズを残す。

ノイズをただ消すのではなく、質感として使えるのが良いところです。

Venueで空間を作れる

Earth Electric Pianoには、EARTH Pianoでも使われていたVenue系の空間シミュレーターが入っています。

9種類の実空間由来の響きを使い、カテドラル、コンサートホール、スタジオ、ラウンジ系などの空間を選べます。

エレピは、空間の付け方で一気にジャンルが変わります。

ドライならファンクやフュージョン。

広めならアンビエントやバラード。

狭めのルームならレトロなバンド感。

外部リバーブを探す前に、Venueで場所を決められるのは便利です。

EQ、コンプ、90以上のマルチエフェクト

Earth Electric Pianoには、3バンドEQとコンプレッサーも搭載されています。

コンプはFET、Optical、VCAモードに対応。

エレピを前に出すならFET。

なめらかに整えるならOptical。

まとまりを出すならVCA。

そんな使い分けができます。

さらにZENOLOGY FX由来の90以上のマルチエフェクトプリセットも搭載。

モジュレーション、ディレイ、Lo-Fi、ルーパー、ビットクラッシャー、ピッチシフターなど、普通のエレピから実験的な音まで作れます。

エレピ音源としてだけでなく、鍵盤系サウンドデザイン音源としても使いやすいです。

100以上のプリセット

Earth Electric Pianoには、100以上のプリセットが用意されています。

エレピは、音色名だけで選ぶと迷いやすいです。

Tine、Reed、Clavinet、Vintage Digital、Electric Grandという分類があっても、実際の曲に合うかどうかは弾いてみないと分かりません。

プリセットが多いと、作曲中に方向性を素早く探れます。

まずプリセットで近い音を選ぶ。

プリアンプ、トレモロ、キャビネット、ノイズ、Venueで微調整する。

作業の流れが分かりやすいです。

EARTH Pianoとの違い

前回扱ったEARTH Pianoは、グランド、アップライト、フェルト、トイピアノなどを扱うアコースティックピアノ寄りの音源です。

Earth Electric Pianoは、エレピ専用。

Tine、Reed、Clavinet、Vintage Digital、Electric Grandを扱う音源です。

名前が似ていますが、役割は違います。

自然なピアノ、フェルト、トイピアノが欲しいならEARTH Piano。

エレピ、クラビ、デジタルEP、Electric Grandが欲しいならEarth Electric Piano。

両方あると、鍵盤系の質感をかなり広くカバーできます。

メリット

  • 19種類のエレクトリックピアノタイプを収録
  • Tine、Reed、Clavinet、Vintage Digital、Electric Grandをまとめて扱える
  • 2種類のプリアンプで温かさや歪みを調整できる
  • 6種類のトレモロでエレピらしい揺れを作れる
  • 12種類のキャビネットモデルで音の居場所を作りやすい
  • ハム、ヒス、キー/ダンパーノイズを調整できる
  • Venue、EQ、コンプ、90以上のマルチエフェクトを内蔵
  • 100以上のプリセットから始められる

デメリット

  • アコースティックピアノ用途ならEARTH Pianoのほうが合う
  • エレピ周辺処理が多いため、最初はプリセット起点のほうが迷いにくい
  • 単一のヴィンテージ機種を極限まで深掘りしたい人には総合型すぎる可能性がある
  • Roland Cloud Manager経由の導入が必要

どんな人に向いている?

Earth Electric Pianoは、エレピを作曲やアレンジで頻繁に使う人に向いています。

  • R&B、ソウル、ネオソウルを作る人
  • シティポップや80年代風の音が欲しい人
  • ファンク系でClavinetを使いたい人
  • Electric Grandで明るい鍵盤を足したい人
  • Lo-Fiやアンビエントでエレピを加工したい人
  • 複数のエレピ音源をまとめたい人

特に、エレピ本体だけでなく、プリアンプ、トレモロ、キャビネット、ノイズ、空間までまとめて作りたい人にはかなり便利です。

まとめ

Roland Earth Electric Pianoは、エレピ系の主要キャラクターを1本で扱える制作向け音源です。

Tineの甘さ。

Reedのザラつき。

Clavinetの鋭いリズム感。

Vintage Digitalの80〜90年代感。

Electric Grandの明るい抜け。

さらに、プリアンプ、トレモロ、キャビネット、ノイズ、Venue、EQ、コンプ、マルチエフェクトまで揃っています。

──エレピ音源は、音色本体だけでなく周辺処理まで含めて完成する。

Earth Electric Pianoは、エレピ本体と周辺処理をまとめる考え方を1本にしたプラグインです。

セール価格ならかなり狙いやすいので、エレピ音源をまとめて強化したい人はチェックしておきたい製品です。

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この記事を書いた人

櫻井徳右衛門のアバター 櫻井徳右衛門 音楽プロデューサー・ミュージシャン

希少種ギターメタラーDTMer
VSTレビュー公開記事・触ったDTMプラグインは1,000個以上を超える。
ギタリスト・作曲家でもあり、音楽リスナーであることから聞くのも好きでイヤホン・ヘッドホンも集めはじめる。

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