耳馴染みの良いローランドが誇るSRX拡張ボードシリーズ!
ローランドのSRXシリーズ拡張ボードを覚えているでしょうか。2000年代初頭、INTEGRA-7やFantomシリーズなどのローランドシンセサイザーに差し込むことで音色を大幅に拡張した、あの懐かしいエキスパンションボードです。そのSRXシリーズがRoland Cloud というサブスクリプションサービスを通じて、現代のDAWで使える仮想楽器(プラグイン)として完全に復活しています。
SRX PIANO I
SRX PIANO II
今回紹介するRoland SRX PIANO I とRoland SRX PIANO II は、そのSRXシリーズの中でもピアノサウンドに特化した2タイトルです。欧州系の柔らかく深みのある音色を持つPIANO Iと、明るく広いダイナミクスレンジを持つPIANO IIは、それぞれ全く異なる「ピアノの個性」を持ちながら、両方とも「本物のピアノの体験」を現代の制作環境に届けます。
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目次
Roland SRXシリーズとは:伝説の拡張ボードがプラグインに
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SRX拡張ボードの歴史:2000年代のローランドを支えた「音色の宝庫」
ローランドのSRXシリーズ拡張ボードは、2001年頃に登場し、INTEGRA-7、XV-5080、Fantom、RD(ステージピアノ)などの製品に装着することで「さらなる音色の世界」を提供した周辺機器でした。各SRXボードは特定の楽器ジャンルに特化しており(ピアノ、ブラス、ストリングス、ダンス系など)、当時のプロのライブ・レコーディングシーンで広く使われてきました。
それから20年以上が経過した現在、Roland Cloudはその伝説的なSRXボードをDigital Circuit Behavior(DCB)テクノロジー という独自の技術でプラグイン化し、「SRXボードを持っていなかった方も、DAWで同じ音を得られる」時代を実現しました。
DCBテクノロジー:「ハードウェアの挙動まで再現する」ことへの執着
Digital Circuit Behavior(DCB)テクノロジー は、ローランドが開発した「ハードウェアの回路动作そのものを仮想化する」モデリング技術です。単に「録音したサンプルを再生する」のではなく、オリジナルのSRXボードが持つサンプルROM、デジタル回路の動作特性、コンポーネントの挙動まで再現することで「実機と同じサウンドと表情」を実現します。
この徹底したモデリングにより「プラグインなのにハードウェアの温かみがある」という評価が可能になっています。
[!NOTE] Roland Cloud(ローランドクラウド) : ローランドが提供するソフトウェア音源・エフェクトのサブスクリプションサービス。往年の名機(Jupiter-8、Juno-106、TR-808など)のプラグイン版が多数収録されており、サブスクリプション料金またはPerpetual License(永続ライセンス)で利用できます。 DCB(Digital Circuit Behavior)テクノロジー : ローランドが開発した、オリジナルハードウェアの内部回路の動作をソフトウェアで再現する技術。サンプリングよりも「機材の癖や温かみ」まで再現できる点が特徴です。
Roland SRX PIANO I ── 欧州の稀少なピアノが持つ「柔らかく深い声」
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SRX-02 Concert Pianoを仮想化
Roland SRX PIANO I の元になったハードウェアは、SRXシリーズの「SRX-02 Concert Piano」拡張ボードです。このボードのサンプリングソース(録音元)は、ヨーロッパのある希少なコンサートグランドピアノ一台に絞られています。
「一台のピアノだけから録音した」という設計がSRX PIANO Iのサウンドの均一性と個性の根拠です。ピアノは一台ごとに音色が異なり(弦の張り方、ハンマーの状態、ボディの共鳴特性など多くの要素が影響する)、この特定の「希少な欧州ピアノ」が持つ音色は:
ソフトで柔らかいアタック感 : 強く打鍵してもトーンが「角立たない」、丸みのある音の出方
自然な共鳴感 : ボディとホールの共鳴が豊かに感じられる「存在感のある余韻」
暗めで温かい音色 : 明るく主張する音ではなく、「ソフトな存在感で音楽を支える」タイプのトーン
クラシック音楽の室内楽、映画音楽の繊細なシーン、アンビエントとピアノの組み合わせ、ポストクラシカルなど「音が「押しつけがましくなく、そこにいる」ことが求められる音楽に最適な音色です。
88鍵マルチサンプリング×4段階ベロシティスイッチ
SRX PIANO Iは88鍵全てを個別にサンプリング(88-note multi-sampling)しており、さらに打鍵の強さ(ベロシティ)に応じて4段階で異なるサンプルに切り替わる4-wayベロシティスイッチング を採用しています。
「弱く弾いたときの音」と「強く弾いたときの音」は、音量だけでなく音色そのものが異なります。4段階のベロシティで切り替えることで、ppp(非常に弱い)→ pp → mp → ff(非常に強い)という段階的な音色変化が自然に再現されます。
[!NOTE] マルチサンプリング (Multi-Sampling) : ピアノの各鍵盤(この場合88鍵全て)を個別に録音して、演奏する鍵盤に正確に対応するサンプルを使用するサンプリング方式。全鍵盤を個別録音することで、ピッチシフトによる音質劣化を最小化します。 4-wayベロシティスイッチング : MIDIの打鍵強度(ベロシティ:0〜127)を4段階に分割して、各レンジで異なるサンプルを使用する方式。弱い演奏と強い演奏で根本的に異なる音色が鳴ることで「本物のピアノの表情」を再現します。
Roland SRX PIANO II ── 輝く明瞭感と超広ダイナミックレンジの「表現の王者」
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SRX-11 Complete Pianoを仮想化
Roland SRX PIANO II の元になったのは「SRX-11 Complete Piano」拡張ボードで、「高解像度ステレオで録音された壮麗な88鍵アコースティックグランドピアノ」がコンセプトです。
PIANO Iとは対照的なサウンドキャラクターを持ちます:
クリアで明るい音色 : 「クリスタルのように透き通った」高域の輝きが特徴
明るい倍音 : 豊かな高域の倍音がピアノの存在感を主張する
超広ダイナミックレンジ : ppから ffまでの音量差が非常に大きく、強弱のニュアンスが極限まで表現できる
ロック・ポップスのサビのピアノソロ、電子音楽とアコースティックピアノのミックスサウンド、アリアやオペラ的な壮大な伴奏——「前面に出て主張するピアノ」が必要な場面でPIANO IIの明るいトーンが活きます。
「世界クラスのピアノ」という評価の根拠
SRX PIANO IIは音楽メディアから「World-class piano(世界クラスのピアノ)」という評価を複数受けています。その根拠となるのが:
88鍵完全マルチサンプル (PIANO Iと同じ方式)
128ボイスポリフォニー (最大128音を同時に発音できる「音の重なり感」)
44.1kHz〜192kHz対応 の高解像度サンプリングデータ
78種類のマルチエフェクト 内蔵(リバーブ、コーラス、その他78種)
[!NOTE] ポリフォニー (Polyphony) : 楽器が同時に発音できる音数。128ボイスポリフォニーとは「同時に128音まで鳴らせる」ということ。ペダルを踏みながら演奏すると音が持続して重なるため、高いポリフォニーが必要になります。 サンプリング周波数 (Sampling Frequency) : デジタル音声データを記録・再生する際の「1秒間のデータ数」。44.1kHzはCD品質、192kHzはスタジオ録音の最高品質に相当し、高いほどより自然で細かな音の情報が保持されます。
PIANO I と PIANO II の使い分け
特徴 SRX PIANO I SRX PIANO II 音源 欧州の希少なピアノ一台 高解像度録音の壮麗なグランドピアノ 音色キャラクター 柔らかく暗め・温かい 明るく輝く・クリスタルクリア ダイナミクス 自然なナチュラル感 超広ダイナミックレンジ 向くジャンル 室内楽・アンビエント・ポストクラシカル ロック・ポップス・映画音楽・電子音楽との融合 ミックスでの立ち位置 「存在するが主張しない」脇役的名演 「前面でリードする」主役としての存在感
共通機能:Roland SRXプラグインとしての共有設計
SRX PIANO I/IIはすべてのSRXプラグインと共通の機能を持ちます:
リバーブ・コーラス・78種マルチエフェクト内蔵 : 外部エフェクトなしでも完結したサウンドが得られる
無制限のユーザーバンク : カスタマイズした音色を無制限に保存・呼び出し
VST2/VST3/AU/AAX対応 : 主要DAWで動作
Roland Cloud Manager経由の管理 : インストールと更新はRoland Cloud Managerから簡単に
MIDIコントローラーマッピング : Roland SYSTEM-8などのハードウェアシンセのノブに各パラメーターをマッピング可能
結論:Roland SRX PIANO I & II ── ローランドの「ピアノ伝説」を2024年仕様で体験する
Roland SRX PIANO I とSRX PIANO II は、2000年代のプロの現場を支えたSRX拡張ボードの音とDCBテクノロジーによるリアリズムを、現代のDAWにそのまま持ち込む歴史的な2本です。欧州の温かみ(PIANO I)と明輝度の高い表現力(PIANO II)という対照的な個性を持つ2種がセットで揃うことで、楽曲のジャンルや音楽的役割に合わせてピアノサウンドを使い分けられる、頼もしいダブルエースがあなたのライブラリに加わります。
[!NOTE] INTEGRA-7 : ローランドが2012年に発売した音源モジュール(シンセサイザーの音源部分のみを切り出した機材)。SRXシリーズを含む膨大な音源を搭載し、ライブ・レコーディングの現場で愛用された名機。Roland Cloudの多くの音源はINTEGRA-7の音色を踏襲しています。
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