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「PROMINY V-Metal 2」王者の帰還。メタルギター音源の「聖典」が10年の時を超えて進化

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メタル系DTM(デスクトップミュージック)の世界において、長きにわたり「最強」の称号を欲しいままにしてきた伝説のソフト音源があります。 それが、株式会社プロミニー(Prominy)が開発した V-METAL です。

Children of BodomのAlexi Laihoが使用していたESPのシグネチャーモデル(ESP® Alexi BlackyとEMG®ハムバッキング)をサンプリングし、その圧倒的な破壊力とリアリティで、数多のコンポーザーを虜にしてきました。その発売から10年以上が経過し、他のメーカーからも数多くのメタルギター音源がリリースされる中で、多くのユーザーがこう思い続けていました。

「V-METALの音は最高だけど、そろそろUIや機能を現代風にアップデートしてほしい」 「V-METAL 2はまだなのか?」

そして、2025年12月。 ついにその沈黙が破られました。 PROMINY V-METAL 2 の降臨です。

単なるマイナーアップデートではありません。サンプルの大幅な追加、GUIの刷新、アンプシミュレーターの内蔵、そしてより直感的な演奏を可能にする新機能の数々。 V-METAL 1で築き上げた「あの音」の芯の強さはそのままに、現代の制作フローに完全に適応した、まさにモンスター級の進化を遂げています。

今回は、この「王者の帰還」とも言える PROMINY V-METAL 2 について、その全貌を徹底的にレビューしていきます。 メタルギタリスト不在のプロジェクトでも、本物のギタリストが弾いているとしか思えないトラックを作りたい。 最高峰のメタルサウンドを、ストレスなく手に入れたい。 そんなあなたの願いを叶える究極のツール、それがV-METAL 2です。 約1万文字に及ぶロングレビュー、最後までお付き合いください。

目次

PROMINY V-Metal 2 とは?:基本スペックと進化の核心

伝説を受け継ぐ「ESP Alexi Blacky」の響き

V-METAL 2の心臓部となるのは、前作同様、EMGハムバッカー・ピックアップを搭載した ESP Alexi Blacky のサウンドです。 メタル界のギターヒーローたちが愛した、あの中域の粘りと突き抜けるような高域、そして地を這うような低域の重み。これらが余すことなくキャプチャーされています。

今回のバージョンアップに伴い、ライブラリの容量は 約22GB にまで膨れ上がりました(前作は約10GBでした)。 サンプル数はなんと 47,000以上。 前作の「V-METAL 1」に含まれていた約26,000サンプルに加え、新たに 21,000以上 のサンプルが追加収録されています。実に倍近いデータ量です。 この追加分には、後述する新しいアーティキュレーションや、より細かなベロシティレイヤー、そして演奏のリアリティを決定づける「ノイズ成分」が大量に含まれています。

Kontakt Player 対応とNKSへの完全対応

V-METAL 2は、Native Instruments社の Kontakt Player(無料版)で動作します。 有償版のKontaktを持っていなくても、プラグインとしてすぐに使用可能です。 もちろん、Komplete Kontrol シリーズのキーボード(NKS)にも対応しており、Light Guide(鍵盤が光る機能)を使って、キースイッチの配置や演奏可能な音域を一目で確認することができます。 複雑なキースイッチを駆使する必要があるギター音源において、このNKS対応は作業効率を劇的に向上させてくれます。

現代的なGUIへの刷新

長年のユーザーにとって一番嬉しい変化は、間違いなく GUI(操作画面)の刷新 でしょう。 V-METAL 1の画面は、味がありましたが、正直に言えば古さを感じさせるものでしたし、現在の設定がどうなっているのかを把握するのに少し慣れが必要でした。 V-METAL 2では、高解像度で洗練されたインターフェースに生まれ変わりました。 画面中央には「Fretboard Monitor」が表示され、現在どの弦のどのフレットを押さえているのか、どのような奏法(パームミュート、ハンマリングなど)が選ばれているのかが、リアルタイムでアニメーション表示されます。 これにより、打ち込みミス(あり得ないフレット移動など)に気づきやすくなり、よりギタリストらしいフレージングを構築しやすくなりました。

V-Metal 2 の新機能:リアリティと利便性の融合

ここからは、今回のアップデートで追加された目玉機能について、一つずつ深掘りしていきます。これらは単なるスペック上の追加ではなく、実際の制作フローを劇的に変える可能性を秘めています。

1. 内蔵アンプシミュレーター&エフェクト

これまでプロミニー製品の多くは「DI(ダイレクト・インジェクション)信号」、つまりアンプを通す前のクリーントーンで収録されており、ユーザーがお好みの外部アンプシミュレーター(AmpliTubeやGuitar Rigなど)を用意する必要がありました。 しかし、V-METAL 2には 強力なアンプシミュレーターとエフェクト・ラック が内蔵されました。 その数、なんと 250以上のプリセット。 立ち上げた瞬間から、即戦力の重厚なディストーション・サウンドが鳴り響きます。 「エディ・ヴァン・ヘイレン風」「メタリカ風」「ジェント(Djent)向け」など、多彩なスタイルをカバーしており、外部エフェクトを用意しなくても完結できるようになりました。 もちろん、こだわり派のために「DI出力」も健在です。内蔵アンプをバイパスして、お気に入りのアンプシミュレーターを使うことも可能です。

2. Polyphonic Playability(多声演奏の進化)

メタルギターの打ち込みにおいて、最も面倒なのが「キースイッチの切り替え」です。 特に、単音のリフ(Single note)とコード弾き(Power Chord)を行き来する際、これまでは頻繁にモードを切り替える必要がありました。 V-METAL 2では、以下の3つの新機能により、鍵盤演奏だけで驚くほど多彩な表現が可能になりました。

  • Strum Key(ストラム・キー): 特定のキーを押すだけで、現在押さえているコード(または単音)を「ジャラーン」とかき鳴らすことができます。ダウン・ストローク、アップ・ストローク用にキーが分かれており、高速なカッティングも指一本で再現できます。
  • Arpeggio Key(アルペジオ・キー): コードを構成する各弦の音を、個別に弾くためのキーです。これにより、美しいクリーン・アルペジオや、複雑な変則フレーズも、コードフォームを維持したまま演奏できます。
  • String Skip Key(弦飛びキー): 特定の弦だけを弾くことができる機能です。

さらに 「Intelligent Key Switching with Chord Recognition」(コード認識付きインテリジェント・キースイッチ)により、プレイヤーが鍵盤で弾いた和音を解析し、自動的に最適なギターのボイシング(押さえ方)に変換してくれます。 例えば、鍵盤で「ド・ミ・ソ」と弾けば、ギターの指板上で無理なく押さえられるフォームを選んで発音してくれます。 これにより、ギターの構造に詳しくないキーボーディストでも、違和感のないギターパートを作成できるようになりました。

3. Multiple Palm-Mute Levels(多段階パームミュート)

メタルの「ズンズン」というリフに欠かせない パームミュート(ブリッジミュート)。 前作でも素晴らしい質感でしたが、V-METAL 2では、このミュートの深さが 多段階 になりました。 「軽く触れた程度の浅いミュート」から、「ガッチリと弦を抑え込んだタイトなミュート」まで、キースイッチやベロシティで滑らかにコントロールできます。 メタルにおいて、ミュートのニュアンスは「言葉」のようなものです。 リフのアクセントとなる部分は浅めのミュートで「ザクッ」と鳴らし、疾走感を出す部分は深めのミュートで「ズンズン」と刻む。この使い分けができるようになったことで、マシンガンリフの表現力が飛躍的に向上しました。

4. Pre-Noise(プレ・ノイズ)とAttack Nuances

リアルさを追求する上で欠かせないのが「ノイズ」です。 V-METAL 2では、ピックが弦に当たる瞬間の「カチッ」という音や、指が弦をこする音など、発音直前の微細なノイズ(Pre-Noise)が追加されました。 これにより、音が立ち上がる瞬間の空気感がまるで違います。 さらに、ピッキングのアタック感も、ダウン、アップ、オルタネイトといった違いだけでなく、ピッキングの強弱や角度によるニュアンスの変化まで収録されています。

5. 新しいアーティキュレーション

従来の奏法に加え、さらに表現の幅を広げるアーティキュレーションが追加されました。

  • Moving Harmonics(ムービング・ハーモニクス): ピッキング・ハーモニクスをかけたまま、チョーキング(ベンド)したりアームを使ったりした時の、あの「キュイーン」という叫ぶようなサウンド。リードプレイの感情表現に不可欠です。
  • Rake(レイク): 目的の音を弾く前に、ミュートした他の弦を「トゥルッ」と掃くように弾くテクニック。ブルースやハードロック的な泥臭いフレーズで威力を発揮します。
  • Tempo-synced Tremolo Picking(テンポ同期トレモロ・ピッキング): ブラックメタルなどで多用される高速トレモロ奏法。DAWのテンポに自動的に追従するため、リズムのズレを気にせず壮大なトレモロ・フレーズを壁のように配置できます。

V-Metal 1 vs V-Metal 2:比較と移行のアドバイス

多くの既存ユーザーが気になるのは、「今のV-Metal 1からアップグレードする価値があるのか?」という点でしょう。 結論から言えば、「メタルを作るなら、絶対にアップデートすべき」 です。

音質の変化

「V-METAL 1のあの音が好きだったのに、変わってしまったら困る」という心配は無用です。 基本となるサウンドキャラクターは継承されています。V-METAL 2は、V-METAL 1の完全上位互換と言って差し支えありません。 むしろ、サンプルの量が増えたことで、同じフレーズを繰り返した時の「マシンガン効果(同じサンプルが連打されて機械っぽく聞こえる現象)」がさらに軽減されています。 より自然で、より有機的なサウンドになっています。

作業スピードの圧倒的な差

一番の違いは、やはりワークフローです。 V-METAL 1では、複雑なリフを作るために、大量のキースイッチを覚え、MIDIノートをパズルのように組み合わせる必要がありました。 V-METAL 2では、コード認識機能やFretboard Monitorのおかげで、直感的に弾いて、目で確認しながら修正する、というスムーズな流れが作れます。 制作時間が半分以下になると言っても過言ではないでしょう。

競合製品との比較

市場には、Impact Soundworksの「Shreddage 3」シリーズや、Ample Soundの「Metal」シリーズ、Three-Body Techの「Heavier7Strings」など、強力なライバルが存在します。 これらと比較しても、V-METAL 2の優位性は揺らぎません。 特に 「攻撃的なサウンドの抜けの良さ」 においては、やはりPROMINYに一日の長があります。 Shreddageは少しダークでwetな印象、Ampleは優等生的な印象がありますが、V-METAL 2の音は、アンサンブルの中で「俺を見ろ!」と主張してくる圧倒的な存在感があります。 特に、速弾きやテクニカルなソロプレイにおける音の繋がり(レガート奏法)の滑らかさは、PROMINY独自のスクリプト技術「SPI(Super Performance Instrument)」の独壇場です。

検索サジェストFAQ:購入前に知っておきたいこと

ここからは、Google検索でよく見られる疑問点についてお答えします。

PROMINY V-Metal 2 System Requirements(システム要件)

大容量ライブラリ(22GB超)であるため、スペックには注意が必要です。

  • ストレージ:高速なSSD(ソリッドステートドライブ)へのインストールが 必須 です。HDDでは読み込みが追いつかず、音が途切れる可能性があります。
  • メモリ(RAM):最低でも8GB、快適に使うなら16GB以上を推奨します。特に複数のアーティキュレーションを同時にロードする「Multi」パッチを使う場合はメモリを消費します。
  • CPU:最近のCore i5 / Ryzen 5クラス以上であれば問題ありません。

PROMINY V-Metal 2 Manual(マニュアル)

海外製プラグインだと英語マニュアルしかなくて困ることが多いですが、PROMINYは日本のメーカーです。 完全日本語マニュアル が付属しています。 しかも、単なる機能説明だけでなく、「どうすればリアルなギターソロが打ち込めるか」といった実践的なTipsも書かれており、非常に読み応えがあります。 初心者の方は、まずはこのマニュアルを熟読することをお勧めします。

PROMINY V-Metal 2 Price / Sale(価格とセール情報)

通常価格は $299.00 ですが、発売記念セールや、ブラックフライデーなどのタイミングで安くなることがあります。 また、V-METAL 1ユーザー向けの アップグレード版(Upgrade Path) も用意されています(約半額の $149.50 程度)。 公式サイトや、日本の代理店(Sonicwireなど)をチェックしましょう。

実践:V-Metal 2でリフを作ってみよう

最後に、実際にV-Metal 2を使って、簡単なメタルリフを打ち込む手順を紹介します。

Step 1. パッチのロード Kontakt(またはKomplete Kontrol)で「V-METAL 2.nki」を読み込みます。 起動すると、新しいGUIが表示され、デフォルトのアンプシミュレーターがオンになっています。まずはプリセットから「Modern High Gain」などを選んでみましょう。

Step 2. パームミュートの設定 低い音域(C0〜B0周辺)にあるキースイッチを押して、演奏モードをコントロールします。 例えば、ブリッジミュート(パームミュート)を割り当てたキースイッチを押しっぱなしにしながら、E1(6弦開放)やA1(5弦開放)を連打します。 ベロシティを弱くすると深く重いミュートに、強くすると「ジャッ!」というアクセントのあるミュートに変化するのが分かるはずです。

Step 3. パワーコードの入力 キースイッチで「Power Chord」モードに切り替えるか、あるいはサスティンペダルを踏むことで一時的にパワーコードモードにすることができます。 この状態で単音を弾くと、自動的にルート+5度のパワーコードが鳴ります。 スピーディーなリフ作りには、この機能が欠かせません。

Step 4. スライドとハンマリング リフの合間にオカズを入れるなら、レガート奏法を使います。 前の音を伸ばしたまま次の音を弾くと(オーバーラップさせると)、自動的にハンマリング・オンやプリング・オフのサンプルが再生されます。 さらに、特定のキースイッチを押しながら音程を変えることで、ギュイーンというスライド奏法も再現可能です。

Step 5. ダブルトラッキング メタルギターの鉄則として、同じリフを左右(L/R)に振って壁のような音圧を作る「ダブルトラッキング」があります。 V-METAL 2には「Double Track」機能ボタンがあります。これをオンにするだけで、擬似的に2本のギターを弾いているようなステレオ感が出せますが、よりリアルさを求めるなら、同じMIDIデータを複製し、別のトラックでV-METAL 2を立ち上げ、わずかにタイミングやヒューマナイズ設定を変えてLとRにパンニングするのがベストです。

結論:新時代のメタルスタンダード

PROMINY V-Metal 2は、単なる機材のエミュレーションを超えた、魂の宿った楽器です。 10年前、V-METAL 1が世界中のDTMerに与えた衝撃。 V-METAL 2は、それを上回る驚きと感動を、現代のクリエイターたちに提供してくれます。

もしあなたが、自分の作るメタルサウンドに「あと少しの激しさが足りない」「打ち込みっぽさが消えない」と悩んでいるなら。 答えはここにあります。 V-METAL 2を手にしたその日から、あなたのデスクトップ環境は、轟音渦巻くスタジアムのステージへと変貌するでしょう。

さあ、アンプのボリュームを最大にして、その咆哮を体感してください。 Stay Metal.

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この記事を書いた人

櫻井徳右衛門のアバター 櫻井徳右衛門 音楽プロデューサー・ミュージシャン

希少種ギターメタラーDTMer

2020年10月より初心者DTMer・ギタリスト向けに音楽制作情報を発信するサイト https://guitar-type.com/ にてDTMプラグインレビューを始める。

2024年3月よりWEB上の活動の場を https://sakutoku.jp に移す。

VSTレビュー公開記事・触ったDTMプラグインは1,000個以上を超える。
ギタリスト・作曲家でもあり、音楽リスナーであることから聞くのも好きでイヤホン・ヘッドホンも集めはじめる。

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